町田樹

2020年06月22日

まっち―も有言実行の人だった



今日は朝から雨。

私は写真集に浸る1日でした。

同じ場面でも、フォトグラファーの位置や撮る瞬間によって違い、
それが個性となって、何冊あっても全て違う瞬間が見られるのが面白いし、楽しいですね。

今は『SEASON PHOTOBOOK』と、




『羽生結弦2019-2020』は在庫が復活していますが、

羽生結弦 2019-2020
報知新聞社
2020-06-17



最後に発売となった『YUZURU'LL BE BACK Ⅱ』は品切れになっています。





そんな中で、うっかりして発売日を過ぎてしまいましたが、町田樹さんの著書がもう発売されていることを有隣堂さんのディスプレイを見て思い出しました。


矢口亨 写真集 有隣堂 2






内容(「BOOK」データベースより)

スポーツとアートの重複領域についての初の論考。“アーティスティックスポーツ”という身体運動文化を、経営・経済学、法学、社会学、芸術学などを横断して探究する。スポーツ科学に新たな沃野を拓く画期的な著作。

著者について

1990年、神奈川県川崎市生まれ。現在、慶應義塾大学、法政大学非常勤講師を務める。2020年3月、博士(スポーツ科学 / 早稲田大学)を取得。専門は、スポーツ&アーツマネジメント、身体芸術論、スポーツ文化論、文化経済学。
かつてフィギュアスケート競技者としても活動し、2014年ソチ五輪個人戦と団体戦共に5位入賞、同年世界選手権大会で準優勝を収めた。2014年12月に競技者引退後は、早稲田大学大学院に進学し研究活動に励むかたわら、プロフェッショナルスケーターとしても自らが振り付けた作品を、アイスショー等で発表。2018年10月にプロスケーターを完全引退した。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

町田/樹
1990年、神奈川県川崎市生まれ。現在、慶應義塾大学、法政大学非常勤講師を務める。2020年3月、博士(スポーツ科学/早稲田大学)を取得。専門は、スポーツ&アーツマネジメント、身体芸術論、スポーツ文化論、文化経済学。かつてフィギュアスケート競技者としても活動し、2014年ソチ五輪個人戦と団体戦共に5位入賞、同年世界選手権大会で準優勝を収めた。2014年12月に競技者引退後は、早稲田大学大学院に進学し研究活動に励むかたわら、プロフェッショナルスケーターとしても自らが振り付けた作品を、アイスショー等で発表。2018年10月にプロスケーターを完全引退した。2020年10月より、國學院大學人間開発学部健康体育学科助教に就任予定(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

<目次>
序 章 アーティスティックスポーツ研究序説

第I部 アーティスティックスポーツという新ジャンル
第1章 「スポーツは芸術か否か」論争にみる新たなスポーツジャンルの萌芽
第2章 「アーティスティックスポーツ」の原理
第I部結語 アーティスティックスポーツの振興のために

第II部 著作権法によるアーティスティックスポーツの保護の可能性
第1章 アーティスティックスポーツの著作物性
第2章 アーティスティックスポーツの実演該当性
第II部結語 著作権法による保護対象としてのアーティスティックスポーツ

第III部 鑑賞されるアーティスティックスポーツ
第1章 アーティスティックスポーツの批評――意義と方法
第2章 プログラム再読のすすめ
――アダム・リッポン《牧神の午後》を題材としたフィギュアスケート作品分析
第III部結語 等閑視されてきた芸術性を救済する批評

第IV部 スポーツ市場とアート市場を媒介するアーティスティックスポーツ
第1章 アーティスティックスポーツ市場から文化芸術市場へのジャンル間転送現象の考察
――フィギュアスケート鑑賞者の消費行動分析を主軸として
第2章 観戦から鑑賞という眼差しへ
――アーティスティックスポーツが拓く新たな市場とそのマーケティング
第IV部結語 アーティスティックスポーツ市場におけるマーケティングの可能性

第V部 アーティスティックスポーツの産業領域
第1章 アーティスティックスポーツ産業の構造化
――フィギュアスケートを参照事例として
第2章 華美柔弱な産業構造
――二次データから読み取るフィギュアスケート産業の現状
第3章 スケートリンクのサステナビリティ再考
――マイナーあるいはアーティスティ
ックスポーツのファシリティマネジメント序説
第V部結語 アーティスティックスポーツという文化体系としての産業

第VI部 アーカイブが拓くアーティスティックスポーツの未来
第1章 アーティスティックスポーツとアーカイブ
第2章 アーティスティックスポーツをめぐるアーカイブの理論と実践
第3章 スポーツアーカイブ構築の理念と法的根拠
第VI部結語 アーカイブが築く文化としてのアーティスティックスポーツ

終 章 アーティスティックスポーツの創造と享受のために


早稲田大学に提出した博士論文をまとめた著作ということですが、目次を見ると、フィギュアスケートファンが読んでも面白そうな内容です。アーティスティックスポーツに関する画期的な著作と評価されていますね。

今は色々あり、直ぐにとはいかないですが、時間ができたら是非読んでみたいと思いました。


町田さんといえば、2014年ソチオリンピックで5位入賞、
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同年の世界選手権では羽生選手と壮絶な戦いの結果銀メダルを獲得と、当時は羽生選手に次ぐ有力選手で、「まっち―」の名はいつまでも記憶に残っています。
羽生選手にとっても、ハビと並んで良きライバルだったに違いありません。

2014 セセン 表彰式 1


二人は2010年に同時にシニアに進んだ同期の仲間でもあったのです。
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しかし、この世界選手権と同じ年、2014年の全日本選手権の後、次の世界選手権への派遣を辞退し、突然の現役引退を発表したのは衝撃的でした。
その現役引退の理由として、2015年春からの早稲田大学大学院への進学と、将来は研究者となりたいとの希望を述べていたことは、今でもはっきり覚えています。


その時、羽生選手は尿膜管遺残症の緊急手術のため、その場にはいなかったのです。
でも相当驚いたのではないでしょうか。
既にその時は羽生選手も同じ早稲田大学の人間科学部の学生でしたから。

WASEDA  9


その宣言通り、修士課程2年、博士課程3年という最短ルートで博士論文を書き上げ、しかも同時にそれを著書としてまとめ、白水社という学術論文を得意とする出版社から発表するなんて、町田さんも羽生選手と同じく、正に有言実行の人ですね。

この秋からは國學院大學の助教として教鞭もとる予定ということで、これからは研究者として、教育者としての町田樹さんに期待したいと思います。

そしていつか羽生選手が現役引退後に著作を発表することがあれば、2人の著作が並ぶ書店の棚も見てみたいな、なんて想像してしまいました。


二人共、フィギュアスケートのアーティスティックスポーツとしての発展を願う志は共通だと思うので、いずれはまた同じ領域で共演してくれることがあると嬉しいなぁと思っています。

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大学スポーツ専門のウェブサイト4years. で、その町田さんの記事が連載されています。
フィギュアスケートを始めたころから現在までの長い道のりが、浅野有美さんの文に時津剛さんの写真を添えて語られています。

マッチ― 4years


とても興味深く、読みごたえもあるので、お薦めです。
もちろん羽生選手のことも随所に出てきますよ。

前6回の連載の内、現在は4回まで。次回は6月27日掲載ということです。


9割の敗北と1割の勝利、それでもやるしかなかった 
フィギュアスケート・町田樹1

https://4years.asahi.com/article/13439823



関西大学で能動的な学び、知的好奇心が刺激された 
フィギュアスケート・町田樹2


https://4years.asahi.com/article/13446023


覚悟の渡米、優勝からの転落「成功から学べることはない」
フィギュアスケート・町田樹3


https://4years.asahi.com/article/13446747


戦国時代の日本男子、勝ち取ったオリンピック代表 
フィギュアスケート・町田樹4

https://4years.asahi.com/article/13476885

町田さん以外にも、西山真瑚選手、友野一樹選手など、フィギュアスケート選手の記事も多数あります。

なぜかまだ羽生選手の記事はないようですが、そのうちきっと掲載されるのではないかなと期待しています。


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2020年05月02日

町田樹さん解説のSEIMEI



昨晩のフィギュアスケートTVには久しぶりに町田樹さんがゲスト出演されていました。


羽生選手が全日本のエキシビションで滑ったSEIMEIを解説していたのですが、
町田さんらしい表現で新鮮でした。


ふうせんさん、ありがとうございます。


本当に音楽に没入していましたし、熟練の技がこの中に色々詰まっていてですね、
見ていて、感銘を受けた演技でした。

このあたりのトリプルアクセルも天下一品ですね。


この時の羽生選手は、純粋にSEIMEIを踊るっていう心でいたような気がしますし、
なにより、このSEIMEIというプログラムを楽しんで滑っているんだろうなぁっていうのが、身体からひしひしと伝わってきたので、本当に見ていてですね、まぁ難しい技は入っていないんですけれども、羽生選手はジャンプ無くとも、しっかり作品世界を体現できるスケーターなのだと、思いました。


あのこれは、若手スケーターには出せない演技だと思います。




町田さんは現在慶応大学と法政大学で非常勤講師をされていて、6月には白水社から

『アーティスティックスポーツ研究序説・フィギュアスケートを基軸とした創造と享受の文化論』という、長いタイトルの著書を出版されるようです。

タイトルから考えると、博士論文を基にされた本なのかもしれないですね。

これまでにない研究領域ですから、注目されるのではないでしょうか。





著者について
1990年、神奈川県川崎市生まれ。現在、慶應義塾大学、法政大学非常勤講師を務める。2020年3月、博士(スポーツ科学 / 早稲田大学)を取得。専門は、スポーツ&アーツマネジメント、身体芸術論、スポーツ文化論、文化経済学。
かつてフィギュアスケート競技者としても活動し、2014年ソチ五輪個人戦と団体戦共に5位入賞、同年世界選手権大会で準優勝を収めた。2014年12月に競技者引退後は、早稲田大学大学院に進学し研究活動に励むかたわら、プロフェッショナルスケーターとしても自らが振り付けた作品を、アイスショー等で発表。2018年10月にプロスケーターを完全引退した。

内容紹介
スポーツか、アートか――。フィギュアスケート、新体操、アーティスティックスイミング、ダンススポーツなど、スポーツとアートの重複領域についての初の論考。〈アーティスティックスポーツ〉という身体運動文化を、経営・経済学、法学、社会学、芸術学などを横断して探究する。スポーツ科学に新たな沃野を拓く画期的な著作。

目次はこちらから
とても興味深い内容になっています。



2014年の全日本で衝撃的な引退発表をしてから早稲田大学大学院に進学し、5年間で修士・博士を終えて今年3月博士号取得とは素晴らしいですね。

これからも研究者として独自の存在感を発揮してほしいと思います。


2014 セセン 表彰式 7 (2)

2014年世界選手権では羽生選手と大接戦の末、1位と2位になりました。3位はハビでした。

2014 セセン fs 39 (2)


いつかまた羽生選手と対談する機会があることを期待しています。


羽生選手より4歳年上の町田さんがこうして研究者としての道を歩んでいるのを見ると、
4年後、5年後の羽生選手はどのような道を歩んでいるのかなと想像してしまいます。


羽生選手の頭の中には既に未来図ができているのかもしれないですね。

どんな未来があるのか、それもまた楽しみです。


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