マルチアングル映像
2021年01月12日
今日で終了、羽生結弦展・東京会場
『羽生結弦展 共に前へ』東京会場の展示が、本日12日をもって終了となることが告知されました。
感染対策もしっかりして、予約制のため混雑することもなく開催されていたのに残念です。
【東京会場お知らせ】
— 羽生結弦展 共に、前へ 東日本大震災 あの日、そして今 (@tomonimaee) January 11, 2021
各所協議の結果、明日12日をもって東京会場の開催を中止することにいたしました。
来場を楽しみにしていた皆様にはご迷惑をおかけししますが、ご理解くださいますようお願いいたします。
明日最終日も感染予防対策は徹底しております。
なお、今後の巡回は改めてお知らせします。
本日分のチケット申し込みは現時点でまだ可能です。こちらから。
【開催時間】10:00~18:00 ※最終入場は閉場の30分前まで
【料金】無料
私は15日に行く予定でしたが、急遽本日に変えて、最後にもう一度見てきます。
一昨日は矢口亨さんの写真集のオンライン講座に参加して、楽しい時間を過ごさせていただきましたが、
同じくフィギュアスケートを撮るカメラマンとしてベテランの田中宜明さんが5Gマルチアングルを紹介している動画を初めて見ました。
私はauユーザーではないので知らなかったのですが、皆さまはもうご存知でしょうか。
これはかなり面白いツールだと思うし、田中さんが色々と示唆に富むことを話しておられます。
ニュース記事もありました。
12月の記事なので、皆さんもう既読かもしれませんが、私は初めて読みましたのでシェアさせていただきたいと思います。
スポーツフォトグラファー田中宜明が考える、
マルチアングル映像の楽しみ方
2020/12/18(金) 7:04 VICTORY
フィギュアスケートの映像を同時に複数の角度から再生できるコンテンツが、「auスマートパスプレミアム」で2020年9月25日から配信開始となった。映像を4画面の複数アングルで同時に視聴できる機能「マルチアングル動画プレイヤー」を使用し、自由にカメラを切り替えながら演技を楽しむことができる。 20年に渡り、フィギュアスケートを撮り続け、羽生結弦をはじめとするトップスケーターたちの厚い信頼を得るスポーツフォトグラファー田中宣明氏に、マルチアングルが可能にする、フィギュアスケートの新たな楽しみ方を伺った。
■どこから撮るか。選手のアドリブがフォトグラファーを悩ませる
ーマルチアングル映像の仕組みを聞いて、どう感じましたか?
田中宣明氏(以下、田中):これはずるいですよ(笑)。写真は一か所からのアングルしか撮影できませんからね。
ー普段はどのようにフォトポジション(撮影位置)を決めているのでしょうか?
田中:フィギュアスケートの場合、フォトグラファーのフォトポジションは当日現場入りしてから初めて決まります。各国ごとに撮影場所のレギュレーションがあり、限られた範囲の中でどの位置を取れるかはdraw (抽選)次第です。当たったポジションが、その日撮影したい場所ではない場合もある。客席のほうがいいと判断したときには、客席に移動して撮影することもあります。
ーその判断は、どのように行うのでしょうか?
田中:大抵は、その日撮影したい選手のプログラムのメインどころを想定して決めますね。でも新しいプログラムの場合は、どこで何をするかわからない。グランプリシリーズに向けて新しい振り付けを準備しているときには、その練習用の舞台であるB級大会を見に行って“予習”することもあります。
ここで足をあげるとか、ここのポーズがいいとかをチェックして、このプログラムのメインはどこかを、ショートとフリーの両方で目星をつけるんです。
ーあらかじめ撮影カットを想定して臨むんですね。
田中:レンズ選びにも関わってきますからね。
一滑走のなかで、レンズを持ち替えるのもなかなか大変なんですよ。表情など、部分的にフォーカスした写真を狙う場合は、被写界深度の浅い、400mmの望遠レンズを使います。遠くの選手にピントが合わせられますし、絞りを開くので、明るくきれいに撮影できます。でも同じ滑走のなかで全身の写真も欲しいなら、ズームレンズに持ち替えないといけない。滑走中、動く選手に合わせてピントを合わせるので、難易度が上がります。できれば1つのレンズで撮影を行うのが理想です。
ー毎度複雑な判断を行なっているんですね。
田中:そういうことを一生懸命考えたって、やっぱり違うところから撮ればよかったと思うこともある。アドリブもありますしね。特に、羽生結弦はアドリブのできる選手なんですよ。「え~そんなの知らなかったよ!」っていうのはよくあることです。
各国の放送局で使用されるフィギュアスケートの大会映像の元となる動画素材は、会場にある5台~10台のカメラによって撮影される。それらを開催国の放送局が1本に編集したものが国際映像と呼ばれ、それぞれの国でテロップをつけられて放送される。一方、国際映像に使われなかった部分の動画素材は、今まで一定期間が過ぎると破棄されてきた。このマルチアングル映像では、捨てられてきた動画素材を“有効活用”されている。編集前の生素材が流れるため、開催国ごとのカメラワークの違いが表れるのも、楽しみ方の一つかもしれない。
ー寄りと引き、それぞれで見所が変わりそうです。 田中:現場にいても、距離によって感じるものが違いますからね。近ければジャンプの着氷の瞬間の振動や、エッジが削れる音も伝わってくる。そういう迫力のある画を撮りたいなら近くにポジションをとります。逆に、全身やきれいな軌跡がわかるものを撮りたいなら、リンクの上から撮るようにします。 ー田中さんとしては、どちらからの撮影がお好きですか? 田中:フォトグラファーとしては好みを出さないので、その日のプログラムに応じて、ファンが欲しいと思う写真を狙っています。でも、一フィギュアファンとしてマニアックな話をすると、好きになればなるほど細かいところを見たくなるというのはありますね。フィギュアスケートの刃は二枚になっているんですが、それを切り替えている瞬間とか見たくなっちゃいます。 ーマルチアングル映像では、寄りの映像だけを流すこともできます。 田中:それはいいですね。僕も後から録画でテレビの放送を見ることもあるんですけど、全身の美しさを見たいシーンで、正直「そこで寄るなよ~」ということはよくあるんです。もしくは、アップだとしても顔ではなく足元を見たいとかね。人気選手ほど、どうしても顔ばかりアップになりがちなんですが。 ー足元だけの映像で一曲というマニアックな楽しみ方もありそうですね。 田中:フィギュアスケートが好きな人ほど楽しめるコンテンツですよね。
エッジワークや着氷の瞬間の足元を間近で見ると、勉強になりますよ。ルッツやフリップなどのエッジの瞬間、なんてわかるしね。 今はジャッジスコアも全部わかるから、見比べながら答え合わせもできますね。回転不足と判断された4回転を見返しながら、「だからかぁ」なんて。
ある意味マルチアングル映像はジャッジ泣かせな技術かもしれない。
(中略)
ーあらためて感じる写真の良さというのもありそうです。 田中:写真でしか伝わらない部分というのはずっと大切にしていきたいですね。たとえば演技中の一瞬の鋭い視線。映像だと流れてしまう瞬間ですが、それを印象強く切り取ることができるのは写真の強みです。一方、演技、衣装、音楽のフィギュアスケートの3要素をすべて伝えられるのは映像だけ。補完的に、フィギュアスケートの魅力を伝えていければと思います。 マルチアングル映像のさらなる楽しみ方として、田中氏が解説するYouTube映像を配信するなどの企画も始まっており、田中氏が撮影した渾身の1枚と、そのプログラムのマルチアングル映像を見比べながら、田中氏のフォトグラファー視点を感じることができるものになっている。
現在、「auスマートパスプレミアム」では、フィギュアスケート団体戦「世界フィギュアスケート国別対抗戦2019」、「グランプリシリーズ2020」アメリカ大会、中国大会のマルチアングル映像が配信されている。これまで見ることができなかった未公開の試合映像をマルチアングルノーカットで楽しむことができる。さらに今後は「グランプリシリーズ2020」ロシア大会のマルチアングル映像も配信される予定である。
長い記事なので、記事全文はこちらからお読みください。
このマルチアングル映像、田中さんが指摘しているように、色々な使い方ができそうです。
「フィギュアスケートの大会映像の元となる動画素材は、会場にある5台~10台のカメラによって撮影される」のならば、ジャッジングのために設置されるたった1台のカメラよりも演技の技術や表現をずっと正確に捉えているはずですから、このシステムで世界中の人々が試合を見られるようになれば、ジャッジも不正確な判定に言い訳はできなくなるでしょうね。
いずれ遠くない未来には、AIや多方向からのカメラの設置により、現在のジャッジングの時代錯誤的なシステムは改善されると信じたいです。
しかし田中さん、本当にギンガムチェックがお好きなんですね。
私も好きです。
同じく白×黒ギンガムのシャツ、スカート、パンツ、コートまで持っています。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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