コストルナヤ
2020年08月05日
プルシェンコさんにエールを
「プログラムを観たが、ひどいものだ」プルシェンコがコストルナヤ移籍に関して、旧陣営へ辛辣なコメント
THE DIGEST編集部
2020.08.04
https://thedigestweb.com/topics_detail13/id=20664
記事のタイトルには「辛辣なコメント」と書かれていますが、私は少しも辛辣とは思いませんでした。
プルシェンコさんが言っていることは極めて真っ当なことだと思いました。
2022年北京オリンピックまでは1年半しかありません。
北京まと明言しているコストルナヤ選手が、限られた時間の中で自分の可能性を追求したいと考えるのは当然のことです。
自分が正しいと判断した道に進もうという彼女の選択を否定する権利は誰にもありません。
もちろんエテリコーチはじめこれまでの指導者に礼を尽くさなければなりませんが。
プルシェンコさんにとっても、コーチとしての力量を示さなければならない正念場です。
プルシェンコさんにエールを送りたいと思います。
よろしければこちらも合わせてお読みください。
過去記事より(2020年5月8日)
プルシェンコさんの挑戦
コストルナヤ選手、シェルバコワ選手と共にロシア3人娘といわれるトゥルソワ選手が、トゥトべリーゼ女史率いるサンボ70から、プルシェンコさんの元に移籍するというニュースは驚きでした。
(2020欧州選手権)
色々な憶測が行きかっているようですが、これはトゥルソワ選手の挑戦でもあり、同時にプルシェンコさんの大きな挑戦でもあります。
トゥルソワ選手と同時にサンボ70のジャンプコーチのセルゲイ・ロザノフ氏もプルシェンコさんの元に移籍するというのも驚きです。
これまで、トゥトべリーゼ女史の他には、コーチとして表立っていたのはグレイヘンガウス氏、ドゥダコフ氏くらいで、ロザノフ氏の存在はほとんど見えていなかったと思います。
私も初めて聞く名前でした。
野心的な目をしたイケメンコーチであることは間違いないようですね。
ロシアフィギュアスケート界に衝撃が走ったことは間違いありません。
この記事が手際よくまとめてくれています。
THE ANSWER の記事より
トルソワ電撃移籍 母国識者がプルシェンコにエールのワケ「大きな重圧が控えている」
5/8(金) 16:33配信
アリョーナ・コストルナヤ、アンナ・シェルバコワとともに“天才3人娘”として2019-20年のフィギュア界を席巻したトルソワ。トゥトベリーゼコーチのもとを離れたことは衝撃をもって受け止められた。ロシアスポーツ紙「スポルトエクスプレス」では、コーチのセルゲイ・ロザノフ氏もともに移籍することを伝えつつ、識者の反応を紹介している。
(左端がセルゲイ・ロザノフ氏)
まず数多くの名スケーターを育ててきた重鎮タチアナ・タラソワ氏は「トゥトベリーゼ氏のところには、トルソワの代わりになる教え子がまだたくさんいます。教え子がそのコーチから別のコーチのところへ移籍することはあり得ることです」とエテリ氏のもとには数多くの才能溢れる選手が残ることに触れつつ、こう続けている。
「コーチの変更――それはいつも宝くじのようなものです。エフゲニー(プルシェンコ氏)は自分が指導するもとに、とてもいい少女を、世界記録保持者を得た。これは彼にとってとても大きな責任です。私は、彼がすべてうまくいくように願っています。これは彼にとって有能なコーチとして認められるチャンスです」
プルシェンコ氏にとってはチャンスだとも指摘している。
またアイスダンスの世界王者でソルトレイクシティ五輪の銀メダリスト、イリヤ・アベルブフ氏はまずトルソワの素質を絶賛している。
「サーシャ・トルソワ――とても優れた才能に恵まれた天才的な女子スケーターであり、4回転ジャンプに関する記録を持っていて、昨シーズン、見事な演技を見せました。彼女は我々の誇りで、彼女の幸運を祈るだけです」
プルシェンコのライバル、ヤグディンも移籍が成功
さらに同氏は、過去の移籍劇も引き合いに出してこう続けている。
「そういったことはいつの時代でもあったことで、時々、移籍はその選択が正しかったことを証明してきました。例えば、アレクセイ・ヤグディンは彼にすべての技術を教えたアレクセイ・ミーシン氏のもとを去りました、だが、彼にはプルシェンコとのとても激しい競争があった。タチアナ・タラソワ氏はヤグディンが芸術的才能と闘う資質を身につけ、2002年のソルトレイクシティ五輪で金メダルを獲得するのを助けました」
また、移籍が成績の低下を招く可能性があるのではないかという問いかけに対しては「今、比較をするのは難しいです」と前置きしたうえで、トルソワ、トゥトベリーゼ氏、プルシェンコ氏にも思いを巡らせている。
「トゥトベリーゼ氏にとっても、何しろお気に入りの教え子がいなくなるのはいつの時もとても精神的に痛みを伴う複雑な話だからです。みんな、トゥトベリーゼ氏に、トルソワをここまでに育ててくれてありがとうと言わなければなりません。サーシャ(トルソワの愛称)も去る決断をするのに困難な思いをした。
ジェーニャ(プルシェンコ氏)の幸運を願う必要があります。彼は長い間、選手たちを教えていますが、彼にはとても大きな仕事と大きな重圧が目前にひかえています。これは大きな挑戦です、なぜならすべての人が、サーシャは良い教育を受けた才能あるスケーターであることを分かっているからです。彼女は成長期にあります、彼女の本領を発揮していたコンディションを維持するために、大きな仕事を行う必要があります」
トルソワのみならず、プルシェンコ氏にとっても大きなプレッシャーとなるだろうと心境を思いやっている。フィギュアスケーターに移籍問題はつきもの。トルソワが新たなシーズンでどんな姿を見せてくれるのか楽しみに待ちたい。
(end)
今シーズンはGpシリーズも開催できるかどうかもわからず、実質的な来シーズン開始となるのはいつになるのか予想もつかない状態ですが、その時まで、水面下でまだまだ色々な動きがあるでしょう。
かつては共にミーシンコーチに師事していたプルシェンコさんとヤグディンさんは、結局ヤグディンさんがタラソワコーチの元に移籍して、その結果ソルトレイクシティオリンピックで金メダルを獲得しました。
この間の確執はヤグディンさんの自伝に詳しく書かれています。
しかし今ではミーシンコーチとタラソワさんも共にロシアフィギュアスケート界の重鎮として、良い関係を取り戻しているいるようです。
プルシェンコさんとヤグディンさんの二人はライバル関係にあり、色々あったけれど、ヤグディンさんはプルシェンコさんに個人的に人間として不信感を持ったことは一度もないと本の中で語っています。
この本とても面白く、自信を持ってお薦めできます。
頭脳明晰でかつ感受性が高く、少年のような心を持つヤグディンさんがどこか羽生選手と重なります。
羽生選手は尊敬するプルシェンコさんがコーチとしてどのような挑戦をして行くのか注目しているでしょうね。
選手としてスーパースターだった方がトップコーチとなっているのはむしろ珍しいくらいで、
現在活躍しているコーチとしては、オリンピック2度の銀メダリストのブライアン・オーサーコーチ、オリンピック銅メダリストのステファン・ランビエールコーチが目立つところです。
オリンピック金メダリストのプルシェンコさんがコーチとしても大きな成功を手にすることができるかどうか、期待して見守りたいと思います。
このプルシェンコさんの挑戦は、羽生選手が将来の方向性としてコーチを考えている、いない、にかかわらず、彼にとってもきっと興味深いことでしょう。
それにつけても、2012年のニースワールド後の、羽生選手のクリケットクラブへの移籍がうまくいった陰には、多くの人の協力と配慮、それに、何よりも気持ちよく送り出してくれた阿部奈々美コーチの存在が大きいように思います。
奈々美先生はそのいきさつについては一切語らず、その後も表には立たなくても、ずっと羽生選手を陰ながら支え続けてくれたのだと思います。
羽生選手は本当に理想的な移籍をして、結果として連続2度のオリンピック金メダリストになったのです。
それを本当に嬉しく思います。
(過去記事ここまで)
最後までお読みいただきありがとうございました。
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2020年08月02日
英雄、英雄を知る
ロシア女子の移籍問題を考えると、同じリンクでライバル同士が練習するのは、一見華やかで楽しそうに見えても、実はとても過酷で大変なことなのは想像できます。
(2020年欧州選手権、ロシア女子が表彰台を独占)
切磋琢磨といえば、聞こえは良いけれど、毎日が激烈な競争でしょうから。
かつて羽生結弦選手にも、パトリックやハビを追いかけていた時代がありました。
ソチオリンピック当時、多くの人達がその時点で世界選手権3連覇していたパトリックがオリンピックでも金メダルを獲るだろうと考えていたはずです。
しかし金メダルは羽生選手のもとへ。
その時のパトリックの気持ちを想像すると、どんなにか辛かったでことしょう。
しかし、彼は後日、羽生選手が金メダルに相応しかったと認めています。
そして、言うまでもなく、ハビとは同じリンクで練習しながら、かけがえのない友情を育みました。
羽生選手は今でもハビのサインが入ったiPod を愛用しています。
過去にこの3人について書いた記事があります。
「ユヅルとハビとパトリック」(2019年4月26日記事)
今日はその過去記事をそのまま再掲させていただきたいと思います。
今日発売のNumber、巻頭特集は
羽生結弦×ハビエル・フェルナンデス
そして
羽生結弦×パトリック・チャン
「彼は心の底からの戦士だった
羽生結弦×ハビエル・フェルナンデス」
「オリンピックと言うのは他の試合とは違ったプレッシャーがある。そこで普段のトレーニングをでやっていることを繰り返すことで、気持ちが落ち着くんです。ユヅと一緒にエッジワークをやったのは、別に前もって打ち合わせをしていたわけでなく。自然に起きたことでした。いつものホームリンクでの練習で積み重ねてきた想いが浮かんで、心が落ち着きました。
あのときは、もちろんユヅはもっとも強力なライバルではあったけど、同時に彼はトレーニングメイトなんだという気持ちもはっきりと感じました」
「彼の強さがどこから来るのか、わからない。
ただわかっているのは、彼は心底から戦士であるということ。
自分を信じる気持ちが強く、出場する全ての試合で勝たなくてはならないという強い思いをもって、自分自身にプレッシャーをかける。そしてここぞというところで、普段の実力以上のものをだして見せる。ぼくは出場する試合のすべてで勝たなくては、とは思わない。その時々でのコンディションがありますから。
でも彼は、試合に出るからには絶対に一番になるという気合で行く。その気力が彼の強さを支えていると思います」
アナザーストーリーや文芸春秋の記事で語られていたように、ユヅとハビの友情は本当に稀に咲く貴重な花のような存在だと思います。
ライバルであり、友であり、良き理解者であったハビがいたことで、どんなにかこの7年間が豊かなものになったことでしょう。
永遠に語られる伝説の二人になりますね。
「ユヅルが切り拓いた新時代」
羽生結弦×パトリック・チャン
「2013年カナダ世界選手権でタイトルは手にしたものの、下から追い上げられているのをひしひしと感じた。本当はトップにいる選手は後ろではなく前を見なくてはいけないのに、ぼくは差が詰まっていることに気をとられてしまったんです」
その新時代が始まったのは、間違いなく2014年のユヅルからだったと思う。彼が今の新しい世代、ネイサン、ショーマらの、新しいフィギュアスケートの世代を築いたのです」
「ユヅルが平昌で2度目の金メダルを手にするのを目にしたときに、思いがけない感動がわいてきたんです。実を言うとソチオリンピックでは、まだそれほど経験のない新人に負けてしまったという忸怩たる思いをなかなか拭い去ることができなかった。
でもユヅルがソチから見せた成長ぶりと、彼の歩んできたオリンピック2連覇への道のりを目にしたとき、この素晴らしい物語の中に自分も参加できたことを誇りに思いました。ソチオリンピックの結果はなるべくしてなったのだ、と自分を納得させることができた。
これほどの選手だったのだから、自分が負けたのは仕方のないことだったのだということを、ユヅルが平昌で証明してくれたのです」
ユヅとハビの物語は色々なところで語られていますが、パトリックがユヅについて語るのは初めてのような気がします。
ソチオリンピックでは、それまで世界選手権3連覇していたパトリックが、まだ世界選手権で1度も優勝したことのなかったユヅに負けて、どんなにか悔しかったことでしょう。
しかし、パトリックは流石です。
ユヅのオリンピック2連覇に向かう困難な道のりを見て、この素晴らしい物語の中に参加できたことを誇りに思う、とまで言ってくれているのです。
自らの敗北をフィギュアスケートの歴史の中の一場面として昇華したのです。
改めてパトリックの人間としての器の大きさを知りました。
(過去記事ここまで)
(2017年四大陸選手権のグリーンルーム。この時勝てなかった羽生選手の肩にそっと添えられたパトリックの手が忘れられない。)
ハビとパトリックだけでなく、今、話題の渦中の人となっているプルシェンコさんも、
「今は君が僕のアイドルです」とまで言ってくださり、いち早く羽生選手の素晴らしさを認めてくれていましたね。
全ての人ができることではありません。
しかし、「英雄、英雄を知る」と言います。
真に優れた者は、真に優れた者を認められるということです。
全力で戦い、その結果を受け入れることができるのは、真に強い者だけです。
ついでですが、ショパンの英雄ポロネーズ。
いつか是非滑ってくださ~い!!
今日の午後はFaOI 2018 金沢公演2日目と3日目の2公演分が一挙放送されます。
<金沢公演 2日目>■8月2日(日) ひる12:00~
<金沢公演 最終日>■8月2日(日) 午後3:10~
日曜の午後の楽しみ
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2019年11月03日
ダブルスタンダード
Hi @ISU_Figure, why did A. KOSTORNAIA🇷🇺's 3A received an UR call for BV downgrade, whereas S. UNO🇯🇵's 3A was not UR called? Why did technical specialists have different standards for different skaters at #IDF2019? #UnfairJudgingISU #ShameOnISU@olympicchannel @playthegame_org pic.twitter.com/T9v6jxxFU0
— FSU Fair Skating Union (@FSU_Figure) November 2, 2019
皆様はこれを見てどう思われますか?
素人目ですが、私にはコストルナヤ選手は完全に3回転半しているように見えます。
そして宇野選手は完全に回転不足で転倒したように見えます。
しかしその判定は、コストルナヤ選手は回転不足、宇野選手には回転不足は付いていません。
・コストルナヤ選手プロトコル
・宇野選手プロトコル
しかも、演技構成点のPCSはスムースで美しい演技をしたコストルナヤ選手の33.57点に対して、2度の転倒があった宇野選手は10点近く高い43.11点となっています。
これをダブルスタンダードと呼ばずして、一体何と呼んだらよいのでしょうか。
二人の演技を比べて見てみましょう。
私には羽生選手とよく似た美しいフォームのトリプルアクセルに見えます。
しかしこれは回転不足で、
一方、こちらはしっかり回転しているということらしいのです。
それを誰が信じるというのでしょうか???
これから女子FSのライスト見るつもりです。
GPフランス大会 女子FS
03:00~04:49
ライスト上手く見れるといいけれど。
女子FS リザルト ⇒ http://www.isuresults.com/results/season1920/gpfra2019/SEG004.htm
テレビ朝日(地上波)では
04:30~05:50 です。
夜にはBSでエキシビションが見られます。
BS朝日(BS)
22:30~25:00(ライブ)
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