いつか終わる夢
2023年09月04日
いつか終わる夢
August 4 から1か月が経ち、
ようやく私の心の中で結論みたいなものが出た。
個人としての羽生結弦を支えれられるのは彼のパートナーだけだとしても、
リンクというステージの上の『羽生結弦』を支え、輝かせることができるのは観客であるファンだけなのだ。
そのことに変わりはないことに思い至った。
そもそも役割が違うのだった。
それなのに、これまでは、一人で頑張っている彼を応援しなくちゃ、と思い込み、感情移入するほどの応援だったけれど、これからはファンとしての分をわきまえた応援をしようと思う。
これまでのように、チケットというチケットは全て申し込み、時間がある限り情報を追い、予算が許す限り関連グッズを買い込み、出る本、雑誌、新聞もことごとく買い集めることも、おそらく、なくなるだろう。
これからは静かに、少し遠くから、美しい景色を眺めるように見つめることになるのだろう。
寂しさは残るけれど、羽生選手に倣えば、自分の心の平安も大切だ。
羽生少年は立派な大人に成長した。
それに連れて、ファンもより大人の心情を身に付けていく。
時は容赦なく流れていく。それは仕方がないこと。
PROLOGUEで初演された、羽生選手が初めて振付をしたという『いつか、終わる夢』。
彼はなぜあの曲を選び、あのプログラムをどんな思いで滑っていたのだろうか。
あの頃にはもう決断していたであろう羽生選手の心には様々な葛藤があったのだろう。
(photo:毎日新聞 貝塚太一)
「いつか終わる夢」に投影した、自らの夢と葛藤
「僕自身の夢って、もともとは五輪2連覇でした。そのあとに4回転アクセルという夢をまた改めて設定して追い求めてきました。アマチュアという競技のレベルでは僕は達成することができなかったし、ISU公認の初めての4回転アクセルの成功者には、もうなれませんでした。そういう意味では終わってしまった夢かも知れません。そういった意味で、いつかは終わる夢……」
「皆さんに期待していただいているのに出来ない。だけど…」。
「やりたいと願う。だけどもう疲れてやりたくない。皆さんに応援していただければいただくほど、自分の気持ちがおろそかになって行って、壊れていって、何も聞きたくなくなって。でもやっぱり皆さんの期待に応えたい。そんな自分の心の中のジレンマみたいなものを表現したつもりです」
「今回のプログラムは、皆さんの思いと一緒に滑っている、でも自分はもう見たくないとか、でもまた最終的には皆さんの思いを集めて滑り続けるんだ、みたいなものを表現しました」
ひとつの夢が終わっても、
また新しい夢が生まれることを願っています。
羽生選手に、皆さまに、そして私にも。
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2022年11月16日
GOATは黒いヤギだった
中国のポータルサイト 百度に掲載されたコラムニストの記事を読みました。
羽生結弦さん、夢を追う人、夢をつくる人―中国コラムhttps://t.co/2FTPCy3sNB
— レコードチャイナ (@recordchina) November 15, 2022
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2022年11月08日
いつか終わる夢とクールダウン
羽生選手のセルフコレオによる新プログラム 『いつか終わる夢』は、いつも練習の終わりに滑るクールダウンを元に考えられたということでした。
それを最初に見たのは、クリケットクラブでの練習風景を見た時でした。
オーサーコーチ、トレーシーコーチ、デイヴィッド・ウィルソンさん、そこにハビもいて、ナムくんもいて、クリケットクラブに移って間もない頃でしょう。
ソチの『ロミオとジュリエット』の練習をしているので、2013年ころでしょうか。
次の動画は、多くの方がご存じだと思いますが、2018年の平昌オリンピックのサブリンクでのクールダウンです。
イギリスのロックバンドMUSEのアルバム「ザ・レジスタンス」に収録されている『エクソジェネシス(脱出創世記)part3』の曲にのせて羽生選手のクールダウンを編集した美しい動画です。
もう何回繰り返し見たかわかりません。
次は2019年のトリノのGPFでの練習後のクールダウンです。
あのGPFは羽生選手にとって辛い思いでになっているのかもしれませんが、私は、死力を尽くしたと思えるあの時の『Origin』は素晴らしかったと思っています。
そのFS前日のクールダウンです。
イタリアンポップスの歌手ジョルジャの歌声に合わせて、水面を泳ぐように滑る羽生選手のクールダウン。
そんな滑りが一つのプログラムとして生まれ変わるなんて、想像したこともありませんでした。
昨日は浦島で今昨日来たニュース見てたら「いつか終わる夢」の少し長めの美美美クールダウンの動きも見せてくれたのね(꒦ິ⌑︎꒦ີ)
— aia (@from_it3yz) November 8, 2022
美脚長を堪能できるベスティスクワットが組み込まれてるのがたまらなく好き😭
羽生くんの滑りがよく見えるアングル
待ちますのでいつかどうか🙏🙏 pic.twitter.com/tCMNdI8JwA
今日のスポーツ報知のプロローグ連載紙面は、匂い立つように美しい羽生選手。
優雅で自由で、細部にまで神経が宿った流れるような動き。一言で言うなら「氷上の舞」。どこかで見たことがある気が―。思い出せないまま、壮大な世界観に見とれた。
ショーの終盤に披露されたのは、羽生結弦が初めて自ら振り付けた新プログラム「いつか終わる夢」。「僕めちゃくちゃ好きで。世代なんで」と明かした「ファイナルファンタジー10」のテーマソングの一つだった。
囲み取材で冒頭の答えに行き着いた。羽生が競技会の公式練習の終わりに時折見せた、クールダウンの動きだった。
「自分が滑りながらこの曲を流していたときに、クールダウンの動きをやったら、ピタッて、はまったんですね。そのときに『あ、みなさん、そういえばクールダウン、すごい見たいなって言ってくださっていたな』って。あれだけで十分満たされるっていう声をいただいていたなということがあったので、『じゃあプログラムにしよう』って」
世界的演出家のMIKIKOさんによるプロジェクションマッピングと融合した、幻想的な演目だった。羽生の滑りが氷上を染めていくように見えた。何度滑ってもミリ単位で同じ軌道を行く精密なスケーティング技術があるからこそ、成立する見せ方なのだろう。
「僕自身、元々は五輪2連覇が夢でした。そしてその後に4回転半という夢を、また改めて設定して追い求めてきました。競技というレベルでは、僕は達成することができなかったし、ISU(国際スケート連盟)公認の初めての4回転半の成功者にはなれませんでした。終わってしまった夢かもしれません。そういう意味で『いつか終わる夢』」
演目にクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)という夢を追う過程でのジレンマを重ねたという。「感情」「真っ暗」「灯る」「応援」「希望」「怖い」「夢」「独り」「想い」「水面」といった文字が、氷上に浮かんでは流れていった。
「皆さんに期待していただいているのにできない。だけど、やりたいと願う。だけど、もう疲れてやりたくないみたいな。皆さんに応援していただけばいただくほど、自分の気持ちがおろそかになっていって、壊れていって、何も聞きたくなくなって。でも、やっぱり皆さんの期待に応えたい。自分の心の中のジレンマみたいなものを表現したつもりです」
応援を光にたとえつつ、羽生は最後に言った。
「皆さんの応援の光がすごくまぶしくて、でも、皆さんの思いと一緒に滑っている。最終的に皆さんの思いを集めて、自分はまた滑り続けるんだ。みたいなものを、表現したつもりです」
自分の意志で新しい道を切り開く。次の物語を行く。「プロローグ」にふさわしい、決意のプログラムに思えた。(高木 恵)
クアッドアクセルという夢を追う中で、結弦くんは私たちの想像以上の苦悩も抱えていたのだと思うと、申し訳ないような気持ちになります。
でも、北京オリンピックで史上初の4Aと認証されたことで、結弦くんの努力と苦悩は報われたと思うし、今はそこから解放されて、4Aに対してもより自由なアプローチができるのではないかな。
ISUによって初成功として認められたM選手の4Aは、「結弦くんが夢見た4A」とは別種のものと私は捉えています。
だから、結弦くんの4Aの夢は、まだ見ぬ夢として、実は終わってはいないのです。
いつか、その夢が叶いますように。
— Satomi ito (@StmitoD) November 5, 2022
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2022年11月07日
「いつか終わる夢」の続き
昨日は一日中外出していて、帰宅時にたまたま東京駅から地下鉄に乗りました。
まだ天地様はいらっしゃるかなぁと思いながら、あの通路を通ったら、
もう一度お会いできました。
多分、昨日が最終日だったのだと思います。
プロローグ観た後だと、一層美しく感じました。
お会いできてよかった。
Nympheaさんのプロローグについての素敵な記事を読ませていただいたので、是非ご紹介させてください。
プロローグ~総合芸術「羽生結弦」 https://t.co/1uFKXY5IB4
— Nymphea (@pianetahanyu) November 6, 2022
(一部抜粋させていただきました。)
彼のプロ転向発表会見を見た時、これからも進化することを止めないと宣言した彼の力強い言葉が頼もしく、嬉しかったものの、それでも「ああ・・・試合独特の緊張感や興奮、試合の時の阿修羅モードの彼はもう見られなくなるのか」という、何とも言えない寂しい気持ちが少なからずありました。しかし今日、この公演を見て、私のそんな考えが完全に間違っていたことをはっきりと思い知りました。
公式の組織によって予め用意された試合という舞台で、2分半または4分間のプログラムをミスなく滑れるか、得点はどうか?という緊張感とはスケールが違います。
彼はプロ転向初のアイスショーを発案・企画から総合演出まで全てを自ら手掛け、90分のパフォーマンスをたった一人で演じ切るという途方もない離れ業に挑戦し、私達は彼のこの全く常軌を逸した挑戦をリアルタイムでハラハラドキドキしながら見守る歴史の証人だったのですから。
彼の企画力、プロデュース力、発想の豊かさは平昌オリンピック後のコンティニュー・ウィズ・ウィングで既に目の当たりにしていましたが、競技から引退し、晴れてプロスケーターとなった彼が本格的に手掛けたこのプロローグは、その遥か上を行っていました。
これは単なるアイスショーではなく、総合芸術「羽生結弦」なのです。
私は試合の公式練習が大好きでした。アップからクールダウンまで40分間、ひたすら羽生君のスケートを見ていられるからです(しかも練習着!💕)。演技をしていなくても、ただ滑走しているだけでも彼のスケートは目の至福になるのです。
それがこの「プロローグ」では90分間も羽生結弦だけを堪能出来るのです。これほどファンの需要に応える贅沢なエンターテイメントが他にあるでしょうか?
試合さながらの6分間練習のアナウンス、時計の針、アンケートのために観客に配布されたバングル、過去映像の途中から彼が演技を繋ぐロミジュリの演出・・・至るところに彼らしいユニークで気の利いたアイデアが散りばめられ、細部まで行き届いた演出やスムーズな運営から、優秀な人材で結成されたチームが、一丸となって彼とこのショーを舞台裏で支えていることが伝わってきました。
ファイナルファンタジーXの壮大な音楽に乗せたセルフコレオの新プログラムは「クールダウンをずっと見ていたい」というファンの声からヒントを得たそうですが、そこにMIKIKOさんのプロジェクションマッピングを組み合わせるというアイデアが素晴らしい。まさに天才的な閃き!
流麗な滑りと指先まで美しいポージングがプロジェクションマッピングの映像芸術と融合し、独創的で幻想的な夢のような作品を作り上げていました。
(全文はこちらから是非お読みください)本当に今回のショーのクオリティの高さには驚きました。
結弦くんをTOPに、スタッフ全員がそれぞれの持ち場で優秀な能力を発揮して凄いスピードで創り上げた総合芸術作品のように感じました。
特に今回のショーで初披露された『いつか終わる夢』は、今まで見たことが無いようなプロジェクションマッピングと一体となった壮大なプログラムでした。
試合の練習のクールダウンのときの結弦くんの滑りは本当にうっとりするほど美しくて、それを観るためだけでも外国での試合に行く価値があると思えていました。(たいていの場合撮影も可能でした)
ファンがそのクールダウンが大好きなことも結弦くんは知っていて、それをプログラム化するという素敵なことをやってのけてくれたのです。
最初、ゲームに全く疎い私は、「いつか終わる夢」という意味深な言葉の意味が理解できませんでした。
雑談ねた:報道で見た羽生結弦さんのアイスショー、「プロローグ」と言うタイトルとFF10楽曲の『いつか終わる夢』の選択に「自分で紡ぐ物語はここから」と言う意味合いがあるのかもとか思ったわね。この楽曲は今迄の物語(主人公の回想)が終わり自分達で切り開く物語が始まるシーンで使われるのよ。
— Vectrator.あさ (@kpsf_asa) November 6, 2022
雑談ねた:FF10を知って居れば居る程に『いつか終わる夢』はその場面では終わらない、今迄とはまた違う形で切り開く物語があるからこその選曲だと考えているわね。
— Vectrator.あさ (@kpsf_asa) November 6, 2022
そうか、そういう意味だったんだ、と初めて知りました。
「このプロローグというショーに関しては、自分の中ではこれから始まる物語に向けてのプロローグであり、凄い抽象的な話になってしまうかもしれませんが、自分がこれからまた新たに決意を胸にして、目標に向かって、夢に向かって一歩ずつ進んでいくんだということを、自分が経験してきたことだったりとか、また、皆さんに力をもらってきた事柄だったりとか。そういったものをまた改めて皆さんと共有しながら次のステップにつながるようにという思いを込めてこのショーを企画、構成しました」
「なんか僕自身の夢って、もともとはオリンピック2連覇というのが夢でした。そのあとに4回転半という夢をまた改めて設定して、追い求めてきました。
ある意味では、アマチュアという競技というレベルでは僕は達成することはできなかったし、ある意味ではISU公認の初めての4回転半の成功者にはもうなれませんでした。
そういう意味では、終わってしまった夢かもしれません。そういう意味で、いつか終わる夢。
なんか、皆さんに期待していただいているのにできない。だけど、やりたいと願う。だけど、疲れてもうやりたくないって。なんか皆さんに応援していただければいただくほど、なんか自分の気持ちがおろそかになっていって、壊れていって、何も聞きたくなくなって。でも、やっぱり皆さんの期待に応えたいみたいな。自分の心の中のジレンマみたいなものを表現したつもりです」
「前にノッテ・ステラータの時に、皆さんの思いみたいなものが光っていて。満天の星空みたいだったと言ったことがあるんですけど。今回のプログラムは、皆さんの応援の光が凄くすごくまぶしくて。でも、皆さんの思いとともに一緒に滑っている。けど、自分はもう見たくないとか。でも、また一緒に滑る。最終的に、皆さんの思いを集めて自分はまた滑り続けるんだみたいなものを表現したつもりです」
(プロローグ終了後の一問一答より)
結弦くんの語った言葉と重ね合わせると、このプログラムで表現しようとしたことが分かってきました。
夢を追求し続けても、それは「いつか終わる夢」。
でもそこでは物語は終わらない。
(photo: Sunao Noto)
また僕たちは新たな夢を切り開いていくという「夢の途中」にあるんだよ、
というメッセージかと受け取りました。
お読みいただきありがとうございました。
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