AI採点

2022年04月05日

ルールよりジャッジのスキルとシステムが問題




北京のSEIMEI、また別角度からの画像です。

羽生選手のステップはスピードがあって、伸び伸びしていて、見ていてスカッとします。

氷の上で自由に滑る羽生選手って、リンクという水槽の中の綺麗な熱帯魚のようです。
自由で。重力感が無くて。


カメラマンさんたち嬉しかっただろうな。
カメラの数だけ別バージョンがあるわけだから、まだ出てくるかもしれないですね。

羽生選手、北京の氷に自分の歴史を刻みたかったのでしょうね。



ルール改訂について 。

来シーズンのルール改訂につて、色々と情報が出始めているようですね。

ニャムさんがポイントをまとめてくださっています。
感謝してお借りしました。





仮にこの通りに決まるとしたら、フィギュアスケートはこれまでとはがらりと変わったものになりますね。

しかし、何よりも求められるのは、正確で公平なジャッジングシステムなのに、AI導入とか、カメラシステムの改善とか、ジャッジの教育とか、本当に必要なことには触れられていないというのがとても残念です。

いつも不思議に思うのですが、フィギュアスケートのジャッジというお仕事が、無償の「ボランティア」とされているということです。
「無報酬」で、しかも「ボランティア」であれば、責任感はどうしても軽くなりがちだと思うし、明らかなミスジャッジがあった場合の責任の追及も甘くなりがちです。

選手は全生活を競技にかけての真剣勝負なのに、ジャッジはボランティア活動のつもりで無責任な採点でも許されるというのは、バランスが悪すぎます。

なぜ、ISUはジャッジを一つの重要な仕事として、正当な報酬を支払い、ジャッジのレベル向上に力を入れないのでしょうか。
こういっては失礼かもしれませんが、ジャッジの中に、過去にフィギュアスケート界で一定のハイレベルで活躍されていた方がどのくらいいるのでしょうか。机上の知識だけで資格を取り、自分が経験したことの無い事柄をジャッジしている方もいるように思います。

個人的な考えですが、自分ができないことを正しくジャッジングすることはできないと思っているので、
ジャッジの資格認定の要件として、少なくとも「ISU認定の国際試合のレベルに出場経験がある」という項目を入れてほしいと思います。

「無報酬のボランティア」という隠れ蓑が、無責任、いい加減、おそらくは買収、水面下でのネゴシエーションなどの温床になっているように思えて仕方ありません。



さて、開幕まで2週間となった羽生結弦展のグッズが増え続けています。

今度は「フレームマグネット」と「ポストカードセット」です。




ここまでの総額を出してくださっています。

合計:30,415円

2018年の時は、キューピーとか、キャンバスアートとかありましたから、
まだまだ増えそうそうですね。
冷汗



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2022年03月03日

遅すぎるAI判定導入




 

国際スケート連盟(ISU)が、フィギュアスケートで羽生結弦(27=ANA)も研究に携わっている人工知能(AI)による採点システムを導入する方針を固めた。

 ロシア放送局「マッチTV」は「ISUが、フィギュアスケートのジャッジに人工知能や拡張現実を使用する方針だ」と報道。AIによる採点システムを運用するための特別作業部会がすでに開発を進めており、公式大会での導入を決定した。

 AIによる採点システムでは、主にジャンプの着地の際に生じるねじれの程度や、ジャンプを始める際にに空中の回転に移行する前に選手が氷上でねじりを生み出す動きなどを詳細に分析する。

 運用開始は早ければ今春の大会から試験的に行われるが、ウクライナにおける軍事侵攻のため計画が来季にずれ込む可能性もあるという。

 採点システムへのAI導入は羽生の悲願でもある。早大在学中に採点のAI化に積極的に取り組み、卒業論文では「フィギュアスケートにおけるモーションキャプチャ技術の活用と将来展望」を発表。自らの全身にセンサーをつけてジャンプの感覚を数値化した。フィギュア界のスーパースターのこうした動きがISUにも影響を与えたと指摘されており、まさに羽生の力でAI採点が実現することになりそうだ。
 ISUを動かした羽生の影響力により、より公正な競技環境に期待が高まる。(東スポWEB



この東スポの記事を読んで複雑な気持ちになってしまいました。

ISUがようやくAIをジャッジングに導入するらしいということですが、ISUはこれまで、ジャッジングの改正と見せかけて、実は改悪をしてきたという実績がありますから、今回もこれを手放しで喜ぶ気持ちにはなれません。

AIは、「主にジャンプの着地の際に生じるねじれの程度や、ジャンプを始める際にに空中の回転に移行する前に選手が氷上でねじりを生み出す動きなどを詳細に分析」するとのことですから、プレローテーションやアンダーローテーション、”q”判定にAIを取り入れるということでしょう。
ただし現時点ではどこの会社のどんなソフトを使うのかも不明で、本当に正確な測定が可能かどうかも分かりません。

それに、これまでのことを考えれば、「ISUにAIによる採点システムを開発・運用する能力」が果たしてあるのか疑問に思ってしまいます。
「公式大会での運用も決定した」といいますが、実際にいつから使用されるのでしょうか。
そこまで開発が進んでいるということは、かなり前から準備は初めていたはず。
であれば本来は北京オリンピックで使えたはずです。
それを避けたのは、羽生選手の技術的優位性を怖れていて、もしAIを導入したら、ISUが望んでいた選手を優勝に導くことができないかもしれないという懸念があったからではないかと考えてしまいます。

「運用開始は早ければ今春の大会から試験的に行われるが、ウクライナにおける軍事侵攻のため計画が来季にずれ込む可能性もある」というのもおかしな話です。
今春の大会と言えば、今シーズンは3月21日から始まる世界選手権モンペリエ大会しかないわけですが、「ウクライナにおける軍事侵攻のため計画が来季にずれ込む可能性もある」とは全く理解できません。AI導入とウクライナ問題にどんな関係性があるのでしょうか。それとこれとは全く関係ありません。

勘ぐって考えれば、羽生選手が来シーズンは引退する可能性があるから、そこで初めてAI採点を一部で導入しようと考えているのでは、と思えてしまいます。

羽生選手は卒論でフィギュアスケートのAI判定をテーマに取り上げ、
「フィギュアスケートにおけるモーションキャプチャ技術の活用と将来展望」を書いたのですが、これがISUに影響を与えたかどうかは不明です。ISUが羽生選手の論文で考えを変えたとはどうしても信じられないのです。
ISUにはISUの何か思惑があってのことでしょう。ただし、羽生選手がAI判定を真っ向から取り上げたことで、もうそろそろISUも何らかのポーズをとらないと、ファンを含めフィギュア界の世論が許さないという風潮は感じたのかもしれません。

羽生選手の論文を要約した早稲田大学人間科学部の紀要論文(PDF)こちらから読めます。

東スポがこの件を記事として取り上げてくれたのは評価したいと思いますが、実態はまだ何も明らかでないということなので、ぬか喜びは禁物かなと思っています。

羽生選手が来シーズンも競技生活を続けてくれるかどうかは今はまだ分かりません。

しかし、私の中では羽生選手がエキシビションの後の会見で、「僕の今後も含め、自分の中でけじめがついていないところもある」と発言したことが頭の中に残っていて、4Aの史上初認定でも彼はまだ満足しきっていないのではないかなと思うので、ちょっとだけ期待してしまうところはあります。

AI導入で、羽生選手のジャンプと他の選手のジャンプが本当に正しく判定できるのかどうか見てみたい気持ちもあります。
来シーズンは大幅なルール改定もあり、ショートプログラムとフリースケーティングという2つのプログラムの規定も変更され、技術重視プログラムと表現重視プログラムになるということも耳にします。

羽生選手が世界選手権欠場となった今、心と体を癒しつつ、来シーズンの開始まで色々な可能性を考えて、ゆっくり未来計画を練ってほしいなと思っています。

どんな選択でも、羽生結弦の未来は光に満ちているでしょう。


春めいた日も多くなり、
今日はひな祭り。

「春よ、来い」が観たくなります。

エキシ 5


エキシ 3


22 北京 EX 矢口亮



22 北京 春よ来い


北京EX動画:https://youtu.be/bCneueTDBaU





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2021年11月10日

Newsweekの記事より




Newsweek日本版に羽生選手の卒論が取り上げられています。

もうここまでフィギュアスケートの採点に対する疑問は広がりつつあるのですね。

こういう記事が一般誌に取り上げられることで、普段はフィギュアスケートに関心を持っていない層にまで問題提起できることはとてもいいことですね!
 


記事の一部を抜粋させていただきました。

<「審判の目による採点は限界がある」と選手から不満の声が上がることもあるフィギュアスケートだが、羽生選手は、自らの実験によって「科学的に解決できる可能性がある」と示した。その研究内容と着眼点の素晴らしさを紹介する>

勝つために必要なのは、より質の高いジャンプ


北京五輪では平昌五輪からルールが変更されて、メダルを獲得するためにはさらに正確なジャンプと、技術と表現力のバランスの良い演技が求められることになりました。もっとも、「審判の目による採点は見逃しもある」と選手から不満の声が上がることもあります。そのような状況の中、今年3月に、羽生選手はただ文句を言うのではなく「科学的に解決できる可能性がある」と自ら実験で示しました。

関係者とファンに驚きをもって迎えられた、羽生選手の研究論文「無線・慣性センサー式モーションキャプチャシステムのフィギュアスケートでの利活用に関するフィージビリティスタディ」を紹介する前に、まずはフィギュアスケートのルールについて概観しましょう。

(中略)

AI採点導入の議論も

ジャンプの採点は、3人の技術審判員によって行われています。回転不足が疑われる場合は映像を見直して判断しますが、基本的に演技の流れの中で瞬時に採点し、次の選手の演技前までに確定します。オリンピックや世界選手権では30人もの選手の演技を、公平を期すために同一の審判団が採点します。大変な労力ですし、「疑惑の採点」が話題になることもありました。

フィギュアと同じ採点競技である体操競技では、「審判の目だけで見るには限界がある」と、AI自動採点システムが2019年の世界選手権で一部競技に正式採用されました。フィギュアでも、技術点にはAI採点が導入できるのではないかと議論されていますが、まだ実現はしていません。

(中略)

フィギュア男子シングルで平昌五輪と最も大きく変わったのは、ジャンプの点数の付け方です。平昌五輪後の変更で、技術点のうち4回転ジャンプの基礎点は軒並み下げられました。いっぽう、出来栄え点は+3から-3までの7段階評価から、+5から-5までの11段階評価に拡大されました。

平昌五輪までは、4回転ジャンプは基礎点の高さから「転倒や多少の回転不足があっても飛んだほうが得」という面が否めませんでした。けれど新ルールでは、転倒には-5,回転不足には度合いに応じて-1から-3と、出来栄え点で大きなマイナスが付けられます。北京五輪では、試合に勝つためには、より質の高いジャンプを成功させることが求められます。


羽生選手は、ソチ五輪の前年の2013年に早稲田大学人間科学部人間情報科学科のeスクール(通信課程)に入学しました。2度のオリンピック出場を経て、20年9月に卒業。卒業論文は、自分のジャンプを科学的に分析した「フィギュアスケートにおけるモーションキャプチャ技術の活用と将来展望」でした。その一部を加筆修正し、早稲田大学人間科学学術院の学術雑誌「人間科学研究」に掲載された論文が、前述の「無線・慣性センサー式モーションキャプチャシステムのフィギュアスケートでの利活用に関するフィージビリティスタディ」です。

大学が発行する学術雑誌の掲載論文の大半は、その大学の教員や研究員、大学院生の研究成果です。羽生選手のような大学生の研究論文が掲載されるのは極めて異例なことです。

(中略)

研究内容で羽生選手の着眼点の素晴らしいところは、転倒、回転不足などが比較的わかりやすい着氷時ではなく、ジャンプの踏み切りや飛び上がる前の回転という審判員によって評価がばらつきやすい離氷時の評価にモーションキャプチャを使って、「ルール違反を可視化・数値化できないか」と考察しているところです。

この装置を付けてデータを解析すると、足底で体重のかかっている部分が判定できます。羽生選手はこれを採点に具体的に使う方法を論じています。「ジャンプを跳ぶ前に氷上で回転数を稼ごうとする『稚拙なジャンプ』は、足底がついている時間で判定できる」「ジャンプの種類によってルールで厳密に決められている体重をかけるべきエッジの内側・外側が、親指側と小指側のどちらに重心があるかで見分けられる」などです。


「羽生流ジャンプ術」が伝授される日

ところで、論文に現れる「稚拙なジャンプ」「稚拙な踏み切り」という表現を「羽生選手が卒論を通して他人のインチキなジャンプに対して怒っている」と解釈して、心配する声や揶揄する報道があります。

けれど、これらの言葉は国際スケート連盟のルールブックに掲載された「poor take-off」の日本語訳として、日本のルールブックなどで普通に使われている言葉です。羽生選手は「poor」の定義に当てはまるジャンプや踏み切りに対して、研究者として「正確なスケート用語」を使って論文を書いているだけなのです。

ジャンプのデータを取る前に、30メートル×60メートルのリンクで無線が途切れないかなど不安要素を複数挙げ、個々に不安を解消する実験を考案して一つずつクリアし、データの信頼性を科学的に証明した羽生選手。研究者としての適性も高いと言えます。

今回の論文ではあまり取り上げられなかった、羽生選手がジャンプをするときの腕や足の振り上げのタイミングなどのデータも取得しているので、将来、コーチになり「羽生流ジャンプ術」を伝授する時にも使えそうです。

科学研究としてこの先の議論を進めるには、羽生選手自身が論文内で指摘しているように多数の選手のデータが必要になります。大がかりなプロジェクトになりますが、フィギュアスケート競技とスポーツ科学の発展のために、競技生活が落ち着いた後に、ぜひ研究を主導してもらいたいです。すでにフィギュアスケート界のレジェンドとなっている羽生選手ならば、きっと実現が可能でしょう。

※編集部注:羽生選手の大学卒業時期の記載に誤りがありましたので、修正致しました。(2021年11月9日18時31分)

こお記事を書いてくださったのは、茜灯里(あかねあかり)さんという作家・科学ジャーナリスト、大学教授として幅広い研究活動をされている方です。

茜 灯里

作家・科学ジャーナリスト。東京大学理学部地球惑星物理学科、同農学部獣医学専攻卒業。東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。博士(理学)、獣医師。朝日新聞記者、国際馬術連盟登録獣医師などを経て、現在、立命館大学教員。サイエンス・ライティング講座などを受け持つ。文部科学省COI構造化チーム若手・共創支援グループリーダー。第24回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞。デビュー作『馬疫』(光文社)を2021年2月に上梓。



また一人、羽生選手の志を応援してくださる方があらわれて、とても心強く感じています。


茜さんが言われているように、羽生選手が選手として一段落した時には、ぜひ研究の場に戻り、研究者として、フィギュアスケートの採点方法やあるべきフィギュアスケートの方向性、指導法などを追及していってほしいなと強く思っています。

これは羽生選手以外にはできない仕事ではないでしょうか。


4回転アクセルの先の羽生選手の未来には、またさらに大きな仕事が待っていると、私は確信しています。

4回転半はゴールではなくて、そこに向かう途中にある一つの道標だと思っています。


羽生選手の未来は大きく広がっています。
添えを見届けるのも、本当に大きな楽しみになりますね。



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2021年10月26日

偏向ジャッジとAI採点




スケートアメリカでのジャッジの偏向審判が話題になっています。

試合があるたびに同じことの繰り返し。

ISUには、本気でより正確な判定をしようという熱意は少しも感じられません。

そもそもあんなに広いリンクでの演技にカメラ1台しか置かないというのは、何かの意図があってのこととしか思えません。

カメラが何台もあったら都合の悪い事情があるとしか思えません。

そこにどんな取引があるのかないのか、
どんな駆け引きがあるのかないのか、
それは知る由もありませんが、外部からは分からないブラックボックスにしておきたい意思は感じ取れます。


スケートアメリカで悪評が集中しているのは日本人の女性ジャッジですが、

同じ立場の岡部由紀子さんがこんなコラムを書かれているそうです




将来的に必要なのではなく、今すぐ必要です。

 岡部さんが、もしも本気で書かれているのならば、ISU内部に問題提起して下さい。

言うは易し、行うは難しとばかりに、言ったことを免罪符にしてほしくないです。

少なくとも、岡部さんがこういう事を新聞に寄稿しているということは、ISU内部にも同じことを考えている方は複数いるはずです。

流石にIT技術がこれだけ発達した時代に、1台のカメラで判定っていうのは、ふざけた話だと思いませんか?

客観的な判断基準が確立されていない今のままでは、いずれフィギュアスケートはスポーツとは見做されなくなってしまうでしょう。


それはとても寂しいし、残念なことだと思うのです。


結弦くんが卒論でも提起した、AIを活用した判定への道が開けて行くよう祈るばかりです。





明日のサンスポは必ず買わなければなりませんね!!






家族が銀座で見つけた結弦くんを転送してくれました。

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もうすぐ天地さまと再会できますね。



お読みいただきありがとうございました。

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withgoldenwings at 23:59|Permalink

2021年08月01日

体操とフィギュアスケートのAI採点





今回のオリンピック、
視聴率が高いからオリンピック開催が支持されていると思われたくないためもあり、
開会式も含めて全くテレビを見ていません。


そうしたら、案の定、バッハ会長に言われてしまいました。

IOCバッハ会長、日本人は五輪を「受け入れている」 テレビ視聴率の高さに触れ

日本での大会開催について、テレビでの五輪視聴率の高さに触れ「日本人は大会の開催を非常に受け入れている」との見方を示した。ロイターニュースより)


実は五輪視聴率が高いのではなく、どのチャンネルに合わせても五輪しか映していないからではないですか?

本当にどこまで日本人を馬鹿にしているのか、悔しい限りですが、

今はそれはひとまず脇に置き、


内村航平選手の鉄棒でのまさかの落下は本当に残念だったという思いです。

しかしそんなことで、内村選手の業績の偉大さに、いささかの傷もつくものではありません。

そして、内村選手を見て育った後輩の橋本大輝選手が、その後を継ぐように、個人総合で金メダルを獲得できたことは内村選手も嬉しかっただろうなと思いました。


しかし競技中「疑惑の判定」があったと話題になっていますね。
日本チームは審判に確認を求めるインクワイアリー(問い合わせ)を要求したものの、結果は変わらなかったということです。

しかしインクワイアリ―を要求してくれたことだけでも、日本体操連盟の対応は、日本スケート連盟に比べればかなりしっかりした対応に思えます。

これまで羽生選手に対する幾多の疑惑の判定があろうとも、日本スケート連盟が審判に説明を求めたことなど、聞いたことがありません。


19 ワールド FS 14



2017年1月から世界体操連盟(FIG)の会長は日本の渡辺守成氏が務めており、このように述べています。

「体操は採点競技ですから、公平性が担保されてなくてはいけない。でもジャッジ(審判)の目だけに頼るのは、やはり限界がある。だったら進化したテクノロジーを使えばいい。それによって競技の根幹ともいえる公平性を保てるのなら、使うべきでしょう」

東洋経済ONLINEより)


このような先進的な考えをお持ちの渡辺氏のような方が、どうしてスケート界にはいないのか、とても歯がゆい思いがします。


さらに東洋経済ONLINEの記事を読み進めると、このような記述もあります。



先述の通り、2019年の世界選手権で初めて自動採点システムを取り入れられたが、今のところ自動採点システムの採用は男女の跳馬、あん馬、つり輪のみ。東京オリンピックでは、マーケティング権利で使用が難しく、自動採点システムでの採点は公には出てこないという。

が、すでに採点システムの変更の影響は出始めている。自動採点システム導入後、世界的に減点に対して厳しくなったという見方が多く、ひねりが多いなど、くせがあったりすると減点対象になるケースがあり、点が伸びなくなった選手もいる。理想とする姿勢はAIが見極めるため、そこからずれると減点対象となり、 AIの理想に近い選手とそうではない選手で差が大きくなってしまう。

ヨーロッパでは審判の仕事がなくなることや、伝統的に採点競技は人間がやるべきといった意見が幅を利かせており、導入当初は相当の反対があったという。それでも、今後国際大会で自動採点システムの採用が広がることは間違い無いだろう。

自動採点システムを採用しているのは体操だけではない。テニスや野球、サッカーでも使われるようになっている。こうした採点方法が発展することによって、「審判が絶対」という時代から「審判も人なので間違いがある」という認識になり、より採点における公平性が重んじられるようになっていると感じる。審判のジャッジだけに委ねられるのではなく、1つのプレーを客観的に、正確にジャッジする、という時代になったのである。



羽生選手が卒論で、モーションキャプチャシステムによるAI判定の可能性について研究していたことも含めて、フィギュアスケートに一日も早くAI導入による客観的判定システムが採用される日が来るように願っています。



本ブログの過去記事の中にも、AI採点についての記事がありますので、お読みいただければ嬉しいです。


2018年11月23日の記事
【そろそろAI採点*国際体操連盟の英断】


 
Number 996のタイトル、「美しく、強く

「強く、美しく」ではなくて。


FullSizeRender (120)



ここに編集部の意図が表明されていると感じました。


FullSizeRender (121)



フィギュアも体操も、技の難度を競いながら美しさも求められる競技です。


しかし美しさと言うのは判定する側の美意識によるもので、100人いれば100の美意識があると思うので、それを正しく点数化するのは至難の業。


では、せめて技に関しては正しい判定を求めたい。



そんな時、11月20日のNHK NEWSWEBで、国際体操連盟がAI採点を採用というニュースを読みました。



国際体操連盟 日本企業が開発の”AI採点”を採用


体操競技は年々、技が高度になり、審判の採点も難しくなっています。こうした中、国際体操連盟は日本企業が開発した、AI=人工知能の技術を採点に取り入れることを決めました。

国際体操連盟が導入するのは、富士通が開発したAIを使って採点を支援するシステムで、来年10月の世界選手権以降、国際体操連盟が主催する大会の採点に取り入れられます。

このシステムでは、選手の体とその周辺の200万か所に赤外線のレーザーをあてて選手の動きをとらえ、リアルタイムで3次元の画像に変換します。

その画像をもとにAIが体の回転やひねりなどを分析して過去の演技のデータとつき合わせたうえで、採点基準に基づいて技の完成度を判定します。

20日はあん馬の演技を実際にAIが判定するデモが公開されました。

AI判定


会場のモニターには3次元の画像が瞬時に表示され、倒立の角度や姿勢がまっすぐかどうかなどを数値化していました。

実際の国際大会ではこのAIの判定と審判の人の目による判定を組み合わせて最終的には審判員が総合的に判断して採点を行うということです。

国際体操連盟の渡辺守成会長は「技が高度になっていくと人間の目で正確に判定するのには限界がある。誤審などが起こると、選手生命にも関わる大きな問題になるのでテクノロジーの力で公平な審判ができることを期待したい。東京オリンピックでも活用したい」と話しています。


AIで採点するしくみは


富士通が開発した採点の支援システムでは、赤外線のレーザーを発する機器を使い、選手の体とその周辺の200万か所にレーザーをあてて、選手の動きを読み取ります。

これをリアルタイムで三次元の画像に変換して、その画像から選手の骨格の動きを読み取ります。
そして、AIがデータベースに記録されている過去の演技の正しい動きと突き合わせて、脚や姿勢が曲がっていないかなどを判定します。

この仕組みは富士通が独自に開発した技術で、去年から国際体操連盟とともに世界大会などでシステムの実証実験を行い、その精度を高めてきました。

当面は審判員の採点を支援するために用いられますが、富士通では東京オリンピックが開催される2020年をめどにこのシステムで自動的に採点する技術を確立したいとしています。

富士通の阪井洋之執行役員常務は「体操は、ほかのスポーツにくらべ動きが速く、それを正しく認識するのは大きなチャレンジだったが、やる意義が高いと感じている。今回の技術を使って今後はシンクロやフィギュアスケートなど採点が必要なほかの競技でも活用できる可能性があると考えている」と話していました。

また、デモで演技を行った日本体育大学の選手は「これまでは審判から見えているところを重点的に練習していました。このシステムではごまかしがきかないので怖い面もありますが、より公平に採点が行われるのはいいことだと思います」と話していました。



いよいよAI判定が採点競技の場に登場です。

国際体操連盟の英断です。

もうこの流れは止まらないはず。



人間でなければ判断できない部分はあるとしても、少なくとも技術に関してはAI採点を導入することで、これまでのような、ジャッジの恣意的な判断は排除されることになります。

実際問題として、いくら動体視力が優れていたとしても、1秒にも満たない時間で終わる技を正確に見分けて、全ての選手に平等なジャッジングをするのは人間の能力として無理だと思います。

しかも、フィギュアスケートの場合、現在ジャッジはリンクの一面にだけ並んで、全員が一方向からだけ見ているわけで、死角になる部分もあります。
つまり非常に不完全な判定態勢だと思ってきました。


しかしAI判定導入により、少なくともスケート技術に対するジャッジングは平等になるわけですから、勝者も敗者もわだかまりなく結果を受け入れることができるのではないでしょうか。


ファンとしても、不正なジャッジによる過小評価や過大評価への心配もなく、結果を素直に受け入れることができると思うのです。



しばしば腑に落ちないジャッジングによってイライラしてきた私は、羽生選手が現役の内に、一日も早く
国際スケート連盟ISUも国際体操連盟に倣い、AI採点導入に踏み切ってほしいと願っています。



そこで、初めて、「芸術は絶対的な技術力に基づいたものである」という言葉が証明されるでしょう。




gifmagazine (4)





gifmagazine (3)



羽生選手のこんな技術がAI採点でどんな評価が出るのか見てみたいのです。

(過去記事ここまで)


18 ロステレ SP 小海途



今日も東京は3058人の新規感染者、重症者100人超。


ああ、いつになったら安心して銀座に行ける日が来るのだろうか。




お読みいただきありがとうございました。

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withgoldenwings at 22:59|Permalink