内村航平

2023年01月17日

国宝級の対談(2)



前記事「国宝級の対談(1)」からの続きです。


羽生結弦×内村航平の対談完全版の中で語られた濃~い内容から特に注目した所を書きだしました。

特に”ゾーン”についての話は圧巻です。


ゾーン



【究極の境地、ゾーンとは】


羽生:自分がゾーンを提示するのであれば、何回くらいは入れたと思いますか、競技中に?

内村いやもう数えきれないくらい、なんだけど、レベルで言うとMAXに近いのが2回あるかな。
競技してるところ以外でも、今日は一日上手くいくっていうところから始まり、最後まで自分の思うところまで行った。

寝てて、もうすぐだけど目覚まし鳴るなぁって時あるじゃない。
その時から今日は全てが上手くいくって思えて、そこから全部よかった。

羽生:試合当日ですか? 凄いですね。

内村それが多分、過去一の”ゾーン”で。

”ゾーン”の向こう側に行ったこともあって、それはまあ、リオの個人総合決勝の鉄棒の時かな。
「練習は試合のように、試合は練習のように」みたいなこと言われるじゃん。

でもまあ、試合が練習のようになんてできたことなんかほぼないじゃない。絶対にないと思ってって。試合は試合だと思ってたんだけど、その時だけ、「あっ、練習のようにできてる」みたいなことがあって。
やっぱゾーンの向こう側に行けたから、1回入りまくったら、「無」になったみたいな。
で、いつも通りできた。

羽生:ちなみにゾーンの時テンション高くなります?

内村:なるね。なるけど抑えてる。あーヤバい、凄いんだけどこれはテンション上げるとよくない。

羽生:その、向こう側に行ってるときは無だった?


内村:無だったね。

羽生:何やっても跳べます、みたいな?

内村開き直ってるというかね、「どうにでもなれ」、みたいな感じの時が向こう側なのかなっていう気がする。




羽生深いなーって思った時は、僕も2回なんですけど。

初めて多分ゾーンに入ったなって思うのが小学校4年生くらいだったんですけど、
その時はホントに、上からちゃんと全部リアルで見えていて、跳んだ瞬間に時間止めて、「あっ、軸ブレてるから直そう」と思って、こうやって上からつまむような感じできゅって直したら、全部跳べるみたいな時期ありましたね。

内村:僕と似てるかもしれないですね、ゾーンの感覚が。
羽生くんの場合は、たぶんその「操り人形系」なんですけど、
僕の場合、「ロボット指令塔系」なんですよ。

羽生:「司令塔」なんだ。

内村:あの、なんか、操縦室みたいなところに。

羽生:コックピットみたいな?(私はガンダム指令室を思い浮かべてしまいました。)

内村:操縦室みたいなところにちっちゃい自分がいて、(演技は)やってるんだけど、感覚はもう自分ではないみたいな。
で、ここにいるちっこうのが操っているみたいな感覚になる。

羽生:へぇー。面白いですね。僕は上からですね、完全に。客観ですね。

内村:一時停止できるのはいいね。俺の方はできなかったんで。

羽生:あの、たまにあるじゃないですか。カメラとかで、跳んで回ってて、瞬間にピタって一時停止して、カメラがぐるっと後ろに回りこんで、カメラアングルが変わって降りてくる、みたいな。
あれ、できますね。ゾーンに入っている時。

内村:へーーー

羽生:でもそれは僕は多分ゾーンの手前な感じで。
その「奥の方の”ゾーン”」じゃない。
「奥の方」は、なんも考えてないんで。
呼吸すら危うい感じですね。してるか、してないか、分かんないみたいな。
もうあくびしか出ないですもん僕、そういう時。

2020年の全日本選手権の時が一番深かったと思うんでですけど。



羽生:(2020年全日本FSで)6分間練習終わって、自分の本番入るまで、10分くらい寝ましたね、こうやって。
寝ながら、多分イメトレとかはしてたんですけど、しっかり熟睡してたんですよ。
10分って決めて、自分でストップウォッチかけて、パって目をつぶってから、パって目を開けるまで、完璧な10分00にいくんですよ。なんかそういうのあります、深い時は。

でもやっぱり、4回転半入れてからはそんなに簡単にゾーンに入れなくなりましたね。
やっぱ意識するじゃん。色々やっぱり計算するじゃないですか、難しいジャンプやるときとか、難しい技っていう時は。

ここ、こうして、こうやって、こうなって、こういくから、こういって、ここでいける、なんて。
ずっーとイメージして、何回も反復でやるじゃないですか。
固まるんですよね。思考を使いすぎると酸素も奪われるし。

内村そうだね。メチャメチャ分かる。

羽生:ブレッドシュナイダーやる前とか、メッチャ考えてますよね?
なんか分かりますもん、見てて。

内村「考えて、考えて、考え抜いた先に、考えない」、みたいな。

羽生:そこに行けると楽なんですよね。

内村:そうそうそうそう。

羽生:行けないんですよね。難しいジャンプって。

内村:行けないんだよね、なかなか。考えちゃうんだよね、やっぱ。
分かってんだけど、考えちゃうみたいなところは確かにある。

羽生:でも、それも練習なんですよね。どれだけ質のいい練習をできるか。
で、そこまでたどり着けなかったら、多分本来は使うべきじゃないと思うんですよ。
でも、使わないと勝てない場所もやっぱりあるんで。

内村:うん。

羽生:だから、使わないと勝てないという、確率が低いもの。そこに行く着くためのゾーンと、そこをやり終えた後のゾーンに入るスイッチが、どれだけ早くハマるかっていうのは、なんかちょっと気にしますね。


内村これだけ結果も残してきたし、自分の好きなことをみんな知ってよぐらいな…。

羽生自分のスケートを完結させたい。
だから僕は4Aやるのをやめない。




羽生スケートの綺麗さみたいなものは、やっぱ続けていきたいなぁって思いますし、
絶対それは譲らない
って思ってます。

内村:じゃあ、僕も明日からブレッドシュナイダーまたやります。

羽生:意外とそれはできると思います。

内村やれるところまでは一応戻ってきていて、あとほんのちょっと、だなと思っていて。
ほんのちょっとがまさか羽生結弦さんだとは、思いませんでした。

羽生:なんだったら僕、あの、内村さんと対談させていただくとかそういうの関係なく、演技で勇気と元気もらってるので。
ありがとうございます。日本国民を代表して、ほんと、ありがとうございます。

内村:こちらこそですよ、ほんとに。ありがとうございます。



羽生:いやもうメチャクチャ楽しかったです。自分ばっか喋ってましたけど。

技の考え方とか、あと、自分たちの誇りとか、いろんなことまた聞けて、本当によかったなぁって思ってます。
これからも、内村さんにも言っていただけましたけれど、僕も頑張る活力がまた一つ生まれました。

内村尊敬してくれてるなって思うのと、あとこう、お互い第一人者として、ライバルとして見られているような感じもありました。

だからこう、ああやって、プレッシャーをかけるようなことも僕に言ってくるんだろうし。

ブレッドシュナイダー、やんなきゃいけないですね。すげえな。

ありがとうございました。

(完)

興味深かったところだけですが、ようやく書き起こし終わりました。

羽生選手と内村さんの言葉のやり取りが面白くて、書き起こすのに時間はかかりましたが楽しかったです。

競技のジャンルは違うけれど、ある意味、似た者同士の二人だなと改めて思いました。

これからの王者同士の切磋琢磨が楽しみでもあります。


こんなに素晴らしい対談を、フジテレビさんはズタズタにカットして、予告編のような番組に作り直していましたが、これからはそのようなことはやめてほしいです。

小出しにせずに、初めからしっかり見せていただいた方が、フジテレビの印象がずっと良くなると思うのですが。

日テレさんのように、この対談のノーカット版をYouTubeにしっかり残してほしいと思います。


最後に羽生選手が最も深い”ゾーン”に入れたという、
2020年全日本選手権のFSの演技『天と地と』を再び観ておきたいと思います。





「全日本の長い歴史に刻み込まれた演技」

「ジャンプ全て、文句のつけようがないです。全て完璧でしたね」

「素晴らしいものを我々は目にしました」




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2023年01月16日

国宝級の対談(1)



この週末は色々な予定が重なっていて、全然情報に接することができなくて、今日なってようやくS-PARKの録画を観ることができました。


夏の王者と冬の王者の対談完全版、流石に見ごたえがありました。

国宝級の二人による、「国宝級の対談」でした。




羽生:最も尊敬しているアスリートの一人なので、すごい緊張しますけれど、
なんか僕らだからこそ、一緒に分かることだったりとか、
僕らだからこそ話し合えることだったりとかもあると思うんで、色々赤裸々に話し合いたいなぁと思います。

内村:いやーやっと話せるなぁっていう。
アスリートとしてというか、一人の人間としてとても興味のある人間同士だと思うんで、いろんなこと話せればいいなぁっていう。



採点競技において、美しさと強さを両立し、最強を究めてきた二人


SPARK 国宝級の対談




14日(土)のBSフジの番組を21の動画に分けてUPしてくださった秀さかえさんのツイートから、
特に印象深かった部分を感謝してお借りしました。



羽生:点数上がっていかなくなるじゃないですか、間違いなく。

めっちゃいい演技できました。(しかし)前とおんなじ点数、もしくは低い、みたいな。
勝てるようになるまでって、どんどん点数上げられるじゃないですか。

だんだんその上がり幅なくなっていくじゃないですか。ただ維持していくだけっていうか。
今回の方がすごい気持ちよかったのに点数低いなって。

どんな思いでやってました?

内村:いやもう、シンプルに、気にしない。
点数を気にしない、ってところに至った。


羽生:でも途中苦しかったですか、やっぱり。

内村:そうね、あんまり評価されないなーみたいな時もあったけど、
まぁまぁ、みたいな、まぁまぁ、みたいな。
自分が、自分であるっていう演技さえしっかりできれば、もう点数は何点でもいいっていう。

でも最終的にそれができると、結果はこうしてついてきたから。(メダルたちを指して)



羽生:それこそ世界戦選手権も8連覇もしてて、勝って当然でしょう、ノーミスして当然でしょうみたいな、いや落ちるわけないでしょう、みたいな。
どうしてました?

内村嫌だというよりかは、もうシンプルに、もっとそう思ってほしいみたいな。
もっとこう、プレッシャーを求めていた感じあったかな。

羽生:かっこいい~
いつまでそれ行けましたそれ、ちなみに。

内村:やっぱりリオまでかな、そうなると。
やっぱ結果を残せたってなると。

それ以降もそれを求めたけど、やっぱりそれに見合った練習とかが徐々にできなくなったり、怪我ともあったし。そうなると、いやもっとできるはずなんだけどな、なんていうのが出てきて。
でもそれが8年間くらいできたっていうのは、まあプレッシャーに強かった証拠だったのかなっていう気はするかも。

羽生:僕なんかも1回300点超えて、「SEIMEI」の時でしたけど、初めて「SEIMEI」やったのが2015年でしたけど、あのシーズン世界選手権取れてないんですよね実は。
自分で一人で、そんなに攻めなくても、ノーミスすれば勝てるみたいな状況だったんですけど。
そんな中でケガもしてしまったりですとか、そういうのでボロってなって、次のシーズンまでちょっと引きずったりとかありますものね。

プレッシャーに強いタイプってすごい言われるんですけど、プレッシャーに勝てるくらいの練習してこないと、そこにはたどり着けないっていうのはすごい思っていましたね、自分は。

内村:いやでも、みんなプレッシャーに強いって思っていると思うけどね。
じゃないとその2個は持ってないはずだし。



羽生今、自分一番上手いですもんね。間違いなく。
練習の仕方がピタってハマり始めたら、もうなんか問題は無いかなぁって思いましたね。

内村:マンガですごい出てくる、精神がなんとかみたいな…。
肉体が精神を凌駕するみたいな感じだと思ってて。

実際自分も、今のこの思考があれば、22、23ぐらいの時に、このまんまやっていれば、誰も多分追いつけないくらい体操上手くできたのになっていうのがあって。
それが羽生君の場合は、今がちょうどいいというか。

羽生:そうですね。なんか精神を摩耗することが少なくなった。
無駄に摩耗していくときって絶対あるじゃないですか。
確かにがむしゃらさって必要かもしれないけど、でも試合にがむしゃらさって必要ないじゃないですか、正直、最終的には。

例えば6種目総合でやってるときに、最後の鉄棒がありますってなった時に、がむしゃらさっていうよりも、そこでもう気持ちを凌駕して、肉体勝手に動いてくれてるみたいな、でも肉体勝手に動いてくれてるというところまでの練習積んでないとできないわけじゃないですか。

肉体勝手に動くくらいまで練習するのって、がむしゃらさだけだと怪我して終わるんで。
その積み方が上手くなったなっていうのは自分の中でありますね。



羽生:やっぱり採点競技というのが大きのかなって思いますけど。
やっぱりその、どんなに成長していっても、形として全く変わってても、自分の気持ちの持ちようが大分変わってても、出ないときって一生出ないじゃないですか。
1回レッテル貼られたら終わりじゃないですか、採点競技、本当に。

だから、そういう意味で、僕は競技している時に、あっこれは勝てなくなっていくんだなっていうのは思ってて、余計なんか、ふさぎ込んで跳べなくなっていく時期がすごくあったんで。
なんかもっと、タイムとかだけでやれる競技だったら、もっと楽だったかもしれないなって思います。

内村:なるほど。意外とあのー、繊細な部分が感じられました、羽生選手。

羽生メッチャ繊細ですよ、僕なんか。



この後ゾーンに入る話など、まだまだ対談は続きますが、今夜はもうクタクタに疲れているので、次回に続けたいと思います。


二人の対談は非常に含蓄が深くて、流石に「絶対王者」と呼ばれるだけの理由があると思いました。

メディア上で100パーセント本音を話すことは不可能だとは思いますが、かなりの部分で本音に近い気持ちを語ってくれていると感じました。

羽生選手が一時期、かなりふさぎ込んで、落ち込んで、悲痛な気持ちでいたこと、しかしそれでも北京まで戦い抜いてくれたこと、本当にありがたかったなと思いました。


そしてプロに転向して、無駄に精神を摩耗したり、疲弊させたりすることが少なくなったのならば、本当に良かったなと思いました。

(「国宝級の対談(2)」に続く)



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2023年01月08日

羽生結弦と内村航平








とても言い方が難しいのですが、

歴史を作る宿命にある芸術家、

かつアスリートにとって、

それを理解し得ない人がいる、という

こともまた宿命だと思います。

 

「ファンを思ってやっていることなのか」

「東京ドームを満員にした事実が欲しいだけ」

「欲」

「汚点」

 

さすがに「欲」「汚点は」は

どうかと思うのです。

そもそも何も始まっていない状態、

感想どころか単なる悪口です。

それどころか2022年の

全日本フィギュアに至っては

 

「スタンド閑古鳥」

「大きすぎる“羽生結弦の穴”」

 

と書かれています。

全日本の選手たちに失礼なだけでなく、

そこでなぜ羽生結弦の名前なのか、

まるで当たり屋です。

実際、私が改めて書こうと思ったのは

この後者が書かれたことによるものです。

多くの選手たちに本当に失礼で、

それを書く意味もまたよくわかりません、

 

こうした無理解と無神経に苛まれるのは

世の常です。

それはニジンスキーに限らず、

歴史上の人物に常に降りかかる災いです。

しかし後世にそんな「雑音」など

何ら影響はなく、

むしろ史実のエッセンスとして

吸収することもまた、

歴史を作る者の強さです。

それでも当時、

そうした偉人を支えた「推し」は

どれだけ大変だったことでしょう。

無理解と無神経にファンも苛まれます。

 

おそらく『GIFT』が近づくにつれて

またぞろ「雑音」が聞こえてくるでしょう。

それどころかシーズンが始まるたびに

なぜか「羽生結弦がいないから不人気」、

「羽生結弦がいないからチケットが売れない」

などと現役選手、後輩選手に失礼な

「雑音」もまた繰り返されることでしょう。

これもまた「歴史を作る者たち」の宿命です。

それでも恐れることはないのです。

私たちはフィギュアスケートの

「新時代」と生きる宿命にあります。

しかしそれは、とても幸福なことであり、

私たちもまた、

羽生結弦という「新時代」を作る

一員なのです。

 

私ですか?

私は何を言われても、胸を張ります。

だって「新時代」ですから。

 

日野百草


 日野さん、よくぞ書いてくださいました。

アーティストに限らず、科学者でも、思想家でも、多くの人々はそれまで見たことがないこと、それまで知らなかったた考え方、そのようなことを提唱する人に出会ったとき、それを受け入れることを拒み、抵抗するものです。

しかし、やがて歴史が何が正しかったのかを判定します。

今、プロアスリート羽生結弦の挑戦しようとしていることは、10年後、20年後には、画期的な仕事として、フィギュアスケート界の歴史にくっきりと刻まれることでしょう。

私はそう信じて疑いません。




今日はこれから羽生選手と内村航平さんの対談番組があります。





内村さんも羽生選手も、完璧な技術は、完璧であればあるほど限りなく美に昇華することを証明してくれました。

体操とフィギュアスケートと、フィールドは違っても同じものを追求してきた二人は、語らずとも理解できることがたくさんあるのでしょうね。

しかしそこのところを敢えて対談で語ってくださるのが楽しみです。


今夜の放送は12月29日の朝の番組の続編なのでしょうか。

内村航平



偉大なアスリート二人の対談はさらに続きます。

1月14日(日)には、BSフジでSP対談完全版が放送予定です。




今日のS-PARKは14日の対談の前編になるのでしょうか。


今夜はフジテレビ(地上波)23:15~です。
もうすぐですね。


お読みいただきありがとうございました。

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2022年01月15日

二人の王者*内村航平と羽生結弦



昨日の内村航平選手の引退会見を見ました。


3歳から体操を始めて30年間、輝かしい記録を残し、33歳で一旦競技者という立場は離れますが、内村選手はこれからも体操界に多大な影響を与え続けるだろうなという、未来に向かって新しいスタートを宣言する場にもなっていたように感じました。


内村選手は羽生選手より6歳年上ですが、二人ともにオリンピック2連覇したことも共通で、夏の王者と冬の王者として、ペアで語られることもしばしばありました。


ビッグスポーツ賞 21 (2)




引退会見で語られた言葉はとても説得力があり、羽生選手にも共通するものがありました。




かなり長い会見の記録ですが、特に最後の部分で羽生選手に言及しているところです。


 (後輩たちには)体操だけうまくても駄目だよというのは伝えたいですね。人間性が伴っていないと。僕が若い時は競技だけ強ければいいと思ってやってきたんですけど、結果を残していく中で、やっぱり人間性が伴っていないと誰からも尊敬されないし、発言に重みがないというか。僕は小さい時からずっと父親に、『体操選手である前に一人の人間としてちゃんとしていないと駄目だ』と言われ続けて、その意味がようやく分かった。

 大谷翔平君もそうですし、羽生結弦君も、やっぱり人間としての考え方が素晴らしいなと思うから国民の方から支持されて、結果も伴っている。そういうアスリートが本物なのかなと思っているので。そういう高い人間性を持った一人の人間に、体操選手としてあってほしいと思いますね。結果を残すのは当然だと思っているので。

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体操に関してはいろいろあります。美しさとか、着地の大切さとか、6種目やってこそ体操だとか。僕が残してきたことを受け継いでほしいのはありますけど、結果を残してきた身としては、人間性に重きを置いてほしいというのはあります


結果を誰よりも残してきた内村選手だけに、「体操だけ上手くても駄目だよ」という言葉に重みがあります。羽生選手についても、人間としての考え方が素晴らしいから支持されているし、結果も伴っているんだと言及してくれました。

そして演技に美しさを求めるという点においても内村選手と羽生選手は共通していました。
同じ時代に、夏の王者と冬の王者を見られた私たちは本当に幸せだったなぁと感慨に浸ってしまいました。

競技者としての引退はひとつの区切りということで、これからも日本の体操界で活躍を続けてくれることは疑う余地が無いくらい確実なことと思っています。


ひとまずはお疲れさまでした。

そして、これからはまた違う形での活躍を見せていただけると期待しています。



内村航平 引退会見




羽生選手は、今北京オリンピックが始まろうとしている時期に内村選手の引退会見を見て、思うところは多いと思います。

私は羽生選手が北京オリンピックでどういう結果を残すとしても、これで終わりとは全然思っていなくて、「今が一番上手い羽生結弦」と自ら言えるほど絶好調の羽生選手は、もうしばらくは現役を続けてくれると思っています。


どうか北京オリンピックで自身が思い描くスケートができますように。





フィギュアスケートマガジンとフィギュアスケーターズの表紙がきましたね。







どちらもマストバイです。


そしてこん今夜はこれからアナザーストーリーという楽しみが待っています。



未公開素材もあるという特別編、もうすぐ始まりますね!

そろそろテレビの前でスタンバイです。



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2022年01月11日

永遠のキング☆内村航平





1 1 1 と、1が3つ続く日に、体操界のキング・内村航平選手の引退が発表されました。


体操・内村航平が現役引退 個人総合で五輪連覇、世界大会でメダル28個の伝説刻む

 体操男子の内村航平(33=ジョイカル)が現役引退を決断したことが10日、分かった。11日にマネジメント会社から正式に発表された。個人総合で12年ロンドン、16年リオデジャネイロの五輪連覇など、世界選手権を含めた世界大会で、体操ニッポン史上最多となる通算28個のメダルを獲得。美しい演技で築いた黄金のキャリアに、終止符を打つ時が訪れた。

体操界にキングとして君臨してきた内村が、現役生活に別れを告げる。生まれ故郷・北九州で行われた昨年10月の世界選手権を終えた後は、進退について「続けるにしても辞めるにしても、相当考えないといけない」と話していた。あれから2カ月以上が経過。熟考の末に導いた答えは「引退」だった。  個人総合で12年ロンドン、16年リオデジャネイロと五輪連覇し、世界選手権を含め前人未到の世界大会8連覇を達成。15年世界選手権とリオでは、団体総合でも日本を世界一に導いた。  16年12月以降は日本体操界初のプロ選手として活動したが、近年は故障との闘いが続いていた。「体操の体への破壊力ってえぐい」。17年世界選手権の予選で左足首を痛めて棄権し、個人総合の連勝は40でストップ。深刻な両肩痛を抱えていた19年は、全日本選手権で悪夢の予選落ちを喫した。  20年2月、「6種目やってこその体操」とこだわってきた個人総合と決別し、種目別の鉄棒に絞った。熾烈な国内選考を勝ち抜いて出場した昨夏の東京五輪
は、落下があって予選落ち。「一生、悔いが残る」と振り返るほどのショックだったが、心身を立て直して世界選手権に出場した。  昨年10月24日、同選手権の種目別鉄棒の決勝が競技者としてのラスト演技となった。「会心の一撃」と自賛した完璧な着地で締めくくると、コロナ下で無観客だった東京五輪とは違い、北九州の観客が沸いた。「結果が全てと言ってきたけど、結果が全てじゃなかった。それをみなさんに感じ取ってもらえたんじゃないかな」。順位は6位でも、悔いはなかった。
内村航平 最終演技
(昨年10月の世界体操選手権最終日、男子鉄棒決勝の演技を終えた内村選手とガッツポーズで出迎える橋本選手。撮影:小海途良幹)


 「自分が自分であることを唯一、証明できるもの」と言う体操からは、引退後も離れることはない。今も練習は継続しており、演技の実演などで普及活動に力を注ぐ方針。抜群の知名度を生かし、競技の枠を越えたフィールドでの活躍にも期待が懸かる。
世界大会で積み重ねたメダルは、金13個を含む計28個。美しい演技と黄金に彩られたキャリアは、永遠に記憶と記録に刻まれる。




キラキラした瞳で、結弦くんに貴重なアドバイスをしてくれたすぐ後に、引退のニュースを聴くことになるなんて、想像していませんでした。


SPARK 8


寂しい気持ちでいっぱいです。


内村選手の打ち立てた記録は、今後誰も破ることができないと思います。


体操史上、最も偉大な選手と称えられるキングは、後ろ姿さえカッコよかったです。


SPARK 6



SPARK 7
 


でも、これで終わりじゃない。

これからは指導者として、また新たな「内村航平」であってくれるでしょう。


これまで美しい体操を見せていただきありがとうございました。

50年たっても、100年たっても、内村航平は体操の歴史に燦然と輝き続ける永遠のキングです。

内村航平 世界体操 2021

引退会見は14日(金)に行われるということです。



内村選手引退のニュースを、結弦くんはどんな気持ちで聴いたのでしょう。

五輪2連覇の内村選手は、結弦くんにとって、唯一のロールモデルともいえる存在だったと思います。

内村選手引退を知って、彼からのエールに応えるためにも、オリンピック3連覇を達成しようという気持ちは、さらに高まったと思います。


皆の期待を力に変えて頑張って!!


お読みいただきありがとうございました。

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2019年03月01日

夏の王者、冬の王者を語る


今日から3月。
3月と思うだけで少しだけウキウキした気分になります。

今日の弥生の空は曇り気味だけど。



昨日のデイリースポーツの記事で、体操の内村選手が羽生選手を語っていました。

二人共にオリンピック2連覇の夏の王者と冬の王者で、日本を代表するアスリート。


ビッグスポーツ賞 21 (2)



二人が互いにリスペクトし合っているのは良く知られていますが、世界選手権が近いことを意識して、こういう場でも羽生選手にエールを送ってくれるのは嬉しいですね。

同じように怪我を克服して王者であり続ける内村選手だからこその、リスペクトしながら応援するという心を感じました。
  



内村航平 負傷乗り越え世界選手権に挑む羽生結弦に期待「彼なら何かをやってくれる」

2/28(木) 16:18配信



ウッチ―



体操男子個人総合のロンドン五輪、リオデジャネイロ五輪金メダリストの内村航平(30)=リンガーハット=が28日、都内で開幕した東京マラソンエキスポのトークショーに出演した。
イベント後の取材では、自身と同じく度重なる怪我を乗り越えながら、世界のトップで戦うフィギュアスケート男子の羽生結弦
(24)=ANA=についての質問がとんだ。右足首のじん帯損傷から復帰し、3月の世界選手権(埼玉)に挑む羽生に「平昌五輪の時もそうでしたけど、彼なら必ず何かをやってくれるんじゃないかと。僕だけじゃなく,みんな思っていることだと思う」と、期待を語った。

 舌を巻いたのは、そのプレッシャーへの対処法。「(期待を)いかに自分で感じないで、焦らずに、上手くやっているんだろうなというのは平昌の時に感じた。期待される分、それに応えなきゃいけないと思うのは当たり前。でもそう思うと、たぶん焦っちゃうと思うんです。でもそこの気持ちの持って行き方がうまい人なんだろうなと」と、語った。

 それぞれ夏季と冬季で、連覇を成し遂げた“キング”同士だが、「背負ってるものとか、(五輪の)連覇とか、そういった同じものを感じていると思うんですけど、だからこうした方がいいとかは思わない。ただただ凄いなとしか・・・」と、感心しきりだった。


その内村選手の食生活は・・・


内村航平もはや仙人?修行僧?1日1食「1000キロちょっと」カロリーの食生活明かす

2/28(木) 16:18配信


ウッチー 2



食事については「普段はバランスよく食べるようにしていて、試合1週間前になったら炭水化物がほしくなる。そこはランナーの方々と同じかもしれない」と話したが、その後に「朝起きて寝るまで1回しか食べない。あんまり真似しない方がいいかな」と、驚くべき事実を明かした。

 大学生の頃から続けているそうで、食べるのは夜だけ。量についても「1回計ってもらったら、1000キロ(カロリー)ちょっとだった」という。

 それでも練習前に食べると「やる気がなくなってしまう」そうで、「ここまでストイックにやってきてこれが1番合っている」と、もはや修行僧か仙人かというような食生活を明かした。


ウーン、驚きました。
1000キロカロリーといえばダイエット中でもちょっと無理なくらいです。
しかも1日1回の食事!


摂取カロリー・消費カロリー大辞典によると、
1日1~2時間激しい運動をする男性の摂取カロリーの目安は3,500キロカロリーということですから、その3分の1以下。

よく持ちますね!
なにか摂取カロリーを100%無駄なくエネルギーに変換する特殊な機能をもったボディなのかもしれない。



羽生選手は果たして何キロカロリー摂取しているのでしょうか。

17 ワールド 勝ち飯 2 (2)

味の素さんのサポートでヘルシーな食事一日3食摂っているのでしょうか。

体脂肪率3%という驚異のボディは何キロカロリーの食事でサポートされているのか興味シンシンです。



内村選手の記事は2月16日にもあります。「冬の王者と夏の王者




さて、さいたまワールドの練習スケジュールが出ました!

19 さいたまワールド スケジュール

【公開される公式練習スケジュール】

19 ワールド 公開練習 3


果たしてどの練習に出るのでしょうか。

20日(水)からは競技が始まるので、メインリンクで練習できるのは18日と19日だけ。
やはりここには出るのではないのかな。

幸い18日と19日の公式練習チケットは入手できたので、運が良ければ1回くらいはUA姿が見られるかも。

18日と19日のメインリンクの公式練習チケットローチケにまだわずかに残っています。(13:30現在)
都合がつく方はまだ間に合いますよ!


どうか会えますように。
ひたすら出会える幸運を祈るばかりです。



181102 FP  公式練習



今日も羽生選手が良い練習できますように!




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2019年02月16日

冬の王者と夏の王者



冬季オリンピックの種目で一番好きなのはもちろんフィギュアスケート。

夏季オリンピックの種目で一番好きなのは体操。


今日で平昌のSPから丁度1年目。

なので、冬の王者の戦いを夏の王者と共に振り返ってみました。


テレビ番組は見逃してしまったので、動画で見たのですが、
羽生結弦が冬の王者としたら、夏の王者は内村航平だというのはだれも異存がないと思います。


羽生結弦が平昌で66年ぶりのオリンピック連覇なら

内村航平はリオで44年ぶりのオリンピック連覇です。




Spark 平成の名勝負 1


羽生結弦24歳

Spark 平成の名勝負 2



Spark 平成の名勝負 3


夏の絶対王者が名勝負として選んだのは平昌オリンピックの羽生結弦の演技


Spark 平成の名勝負 4



Spark 平成の名勝負 5



Spark 平成の名勝負 6



Spark 平成の名勝負 7

丁度1年前の今日、2月16日


Spark 平成の名勝負 8



Spark 平成の名勝負 9

羽生選手の痛みと辛さを多分一番よく理解できる人


Spark 平成の名勝負 10

オリンピックの前年の11月、羽生選手は右足首靭帯損傷 
そして内村選手は同年10月に左足首靭帯損傷という同様の怪我を負っていた



Spark 平成の名勝負 11

しかし羽生の姿は内村の想像とはまるでかけ離れたものだった


Spark 平成の名勝負 12

Q: どうして久しぶりの試合オリンピックでこんな演技できたんですか?

ーまぁ僕はオリンピックを知っていますし



Spark 平成の名勝負 13

見てて意味が分かんなかったです
普通にやってますやん、っていう・・・



Spark 平成の名勝負 14




Spark 平成の名勝負 16

そう、その通りですよね


Spark 平成の名勝負 17



Spark 平成の名勝負 18

強さと美しさを両立させ
己の限界に挑戦する二人の王者


Spark 平成の名勝負 19-1

羽生自身も内村の体操に強い共感を抱いている


Spark 平成の名勝負 19-2

演技のスタイルが似ている二人
美しく 強く  


Spark 平成の名勝負 19

挑戦して難しいことをやってるんだけれども、完璧にやり遂げる

それが冬の王者と夏の王者の共通点




同じ採点競技でミスが許されない 積んでいかなきゃいけない舞台なのに
もう謎でしかない

Spark 平成の名勝負 22



Spark 平成の名勝負 23



ああ、もうこれは取るなっていうか 
確信してました



Spark 平成の名勝負 24


練習を積んできましたっていうオーラって言うよりかは
金メダル取るためのオーラまとってきましたっていう演技だったんですよ



Spark 平成の名勝負 25



Spark 平成の名勝負 26


本当に凄まじく美しく 
凄まじく強かった



18-2-16 SP 7_Fotor


「冬の王者」が見せた勝利への執念



Spark 平成の名勝負 30


自分もまたね こういう風になっていかなきゃならないんだよなっていうことを あの姿を見てそう思いました。


Spark 平成の名勝負 31


2020年の東京オリンピックを目指している夏の王者


果たして冬の王者の視界には2022年が見えているのでしょうか




私たちは
まだ終着点の見えない旅の途中です。


今夜は 去年の今日 
胸を震わせながら見ていた
あのバラード第1番を見てから眠りにつこうと思います。






そして明日は羽生選手2度目のオリンピック金メダル記念日ですね。
 

 

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