インタビュー

2023年03月07日

満月とクソ馬鹿野郎とnotte stellata




今夜の月は、ほぼ満月 。


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結弦くんの月のお話を思い出しました。


「太陽だってずっと力をくれるわけじゃないんだ。
僕は自分では光れないけれど、太陽が光をくれるんだ。
そのおかげでこんなこともできるんだよ」

月の周りには虹ができた。
とても綺麗で、すごく儚くて、
心があたたかいもので満たされた。
そして、同時に気がついた。
月にはたくさんの傷があること。

とっても痛そう、とっても辛そう。
痛くないの?
どうして頑張れるの?

「夜になるとみんなが見てくれるんだ。
辛いところなんかないよ。
これが僕だから」



しばし、立ち止まって月を眺めていました。




スポーツ報知の高木さんによる内村航平さんのインタビュー第1回の記事、読ませていただきました。

とても良いインタビューで、第2回、第3回も早く読みたくなります。
一部だけ引用させていただきました。



スポーツ報知 内村航平 1


―「notte stellata」にスペシャルゲストとして出演する。

 「こんな機会はめったにないなと。僕は以前から、いずれ羽生くんと一緒に何かをやりたいと思っていたので。フィギュアは超人気スポーツで、羽生くんが先頭に立ってやっていて。体操もあやかって、人気が上がっていけばいいなと。今後、僕も体操のイベントをやっていきたいと思っていて。


―内村さんは東日本大震災の被災地を支援する「復興応援大使」を務めたことも。「3・11」について。

 「日本人なら忘れちゃいけない。僕は社会人に入るタイミングで埼玉にいて、震度6弱だった。ドアがすごい波打っていて、あんなに激しい地震は初めてで。東北の方たちは、もっと大変な被害を受けている。復興支援というより、子どもたちに夢を届け続けないといけないという思いでいます。そういった意味では、こういう活動は今後もやり続けないといけないのかなって。震災を知らない子どもたちも出てくる。こういう大変なことがあったということは、語り継いでいかないといけないという気がします


―同じプロとして、羽生さんの挑戦をどう見ている。転向から7か月で東京ドーム単独公演もあった。

 「ありえないです(笑い)。ありえないっていうか、普通じゃできない。僕もいずれは東京ドームでやってみたいという思いがあったんですけど、そんな早くできるの?って(笑い)。羽生結弦だから成立するんだろうし、ましてや1人でやるっていうのがすごい」


―2人に共通する正しい技術。ぶれることなく、こだわって突き詰めてきた?

 「逆ですね。そこをこだわって突き詰めるというより、突き詰めた結果、そこが最短だって気づくんですよ。結局、基本が一番大事というところに全て行き着く。自己流でやったとしても、それ以上の発展がない。ってなると、基本の技術を誰よりも高めておかないと、難しいことはできないっていうところにたどり着くので。


 ―羽生さんのプロ転向会見の後、「『引退』じゃないんだろうなと分かっていた。僕と羽生くんとは似たもの同士」と言った。どこが似たもの同士だと感じる?

 「基本的に、クソ馬鹿野郎なんで、お互い(笑い)」


 ―内村さんのSNSのプロフィルは「体操クソ馬鹿野郎」。それは体操、スケートへの取り組みが?

 「はい。それだけをやることがおもしろい、生きがいだと感じている。やめて新しいことを何かするというのは選択肢としてないです。僕もいまだに体は動かしているし、羽生くんの場合は多分もうちょっとガチでやっていると思うんですけど。


++++++++


「基本的に、クソ馬鹿野郎なんで、お互い」っていう言い方の中に、内村さんと結弦くんの関係が見えます。

内村航平 ゲスト


相当意気投合しているんだなと。
「クソ馬鹿野郎」が、最高の賞賛の言葉になっていますね。

とても良いインタビューです。是非全文お読みくださいね。 




『notte stellata』まで、あと3日。
結局最後までチケットは手に入らなかったけれど、幸い初日はライブビューイングに行けます。
2日目はHuluで、最終日は時間がとれないかも。
Huluでもアーカイブ残してほしい。


二人が、フィギュアスケートと体操で同じプログラムを演じるって、どういうことなんだろう?
想像がつかない分、期待も膨らみます。

しかも、振り付けはデイビッド・ウィルソンさん。



既に日本に到着しているようです。

もう仙台かな。

ビューイングであっても、メチャメチャ楽しみにしています



お読みいただきありがとうございました。

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2023年03月06日

奈々美先生・萬斎さん・MIKIKO先生




奈々美先生のインタビューがきました。

初めて知った貴重な内容です。
 


 リンクが一時閉鎖する2004年12月まで数々の名選手を育て上げた長久保の、「選手第1号」が阿部だった。高校1年から競技を引退する大学4年まで師事し、その間に2度、全日本選手権に出場。現役引退後は約7年間、海外でディズニー・オン・アイスに出演する傍ら、長久保のアシスタントとして指導や振付を行った。


音楽好きの父のもとで育ち、小学校低学年の頃にはレコードからカセットテープに録音し編集する技術を身につけていた。スケートの大会で使用する曲として当時のコーチに提案するも、採用とはならず。「自分の好きな曲でやってみたいのに……」ともどかしさを感じながら、与えられたプログラムを演じていた。

「使いたい曲はないのか?」

 長久保の問いかけに対し、阿部は「明るい曲がいいです」と答えた。長久保は大まかな回答に戸惑いながらも、リクエストに沿った曲を提案。さらに阿部が「使いたい」と言ったパートをつなぎ合わせて曲を編集し、一方で振付は阿部に一任することで、選手自身が心から滑りたいと思えるプログラムを完成させた。

大学生になってからは編曲も自身で行うようになり、長久保の教え子である小学生の振付を任されることもあった。
「聞いて良い曲だと思っても、曲を使う選手の滑っている姿が見えないようでは合致しない。振付に関しては、とにかく自分の感性を大切にしている」

指導する立場になってからも、得がたい出会いがいくつもあった。その中の一つが、羽生結弦との出会いだ。

 出会った当初の羽生は「元気がよく、負けず嫌いな普通の小学生」だった。しかしコーチとして接するなかで、「何かを持っている」特別なスケーターだと気づかされた。

「ゆづの場合、練習で調子が悪い姿を見ても、『試合ではやるだろうな』と感じさせてくれた。他の選手の練習を見て『良いジャンプが続いているけど、次はミスするだろうな』などと予感することはあったけど、そこまで『大丈夫だろう』と感じさせてくれるのはゆづだけだった」

 長年のコーチ経験がある阿部にとっても「不思議な感情」だったというが、「試合に向けて必死に、一生懸命にスケートと向き合い、練習を積み上げてきた姿が私の頭の中に蓄積されていた」ことが、他にはない感情を生み出した要因ではないかと分析する。

「決して長くない人生の中で、これだけの時間をゆづと共有できたことに、ものすごく感謝している」

++++++++

以上、一部だけ抜粋させていただきましたが、是非全文をお読みください。⇒こちらから

幼い時から音楽的センスに恵まれていた奈々美先生の影響は、確かに結弦くんの中に受け継がれているのだと思いました。

競技プロにせよ、エキシプロにせよ、奈々美先生の音楽の選択が素晴らしいと思っていましたが、

このインタビューを読んで、奈々美先生と結弦くんの師弟の絆は、音楽への向かい方という意味でも、とても貴重でかけがえのないものだと感じました。

『ロミオとジュリエット』の編曲とか、素晴らしいですが、もしかしたら、2012年までの結弦くんのプログラムは奈々美先生による編曲だったのか?

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2011年全日本選手権(私が初めて結弦くんを知った時。)

インタビュー後編もとても楽しみです。





野村萬斎さんのラジオ番組も聴かせていただきました。

最初から『GIFT』のお話が出てきます。
萬斎さんはドームの特別席でご覧になっていました。

MIKIKO先生とはLINEで連絡し合っていたということです。



「野村萬斎×MIKIKO」とは、正に幻の東京オリンピック開閉会式演出チームでした。

それを思うと、『GIFT』がオリンピック開会式と見紛う演出だったとしても、ちっとも不思議ではありませんね。


結弦くんのこと、「現代のハムレットか」とつぶやいていた萬斎さんが演出する舞台『ハムレット』は本日から始まります。






汐留シオサイトでは5日(日)から「東日本大震災風化防止イベント」が始まっています。

もう行かれた方もたくさんいらっしゃるでしょうね。
minmi様、情報ありがとうございます。









「いつまでも忘れない」ことも支援のひとつだと思います。

私も是非行きたいと思っています。



お読みいただきありがとうございました。

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2022年10月29日

シェイ=リーン・ボーンさんと対談



今日のチケットトレードもダメだったようです。

あと5日、毎日12時にドキドキしながらチェックする毎日です。

チケットトレードの申し込みはこちらから。




ところで、昨日の朝のNHKの番組ご覧になれたでしょうか。

朝には弱い私は見逃してしまいました。



しかし、女神様が「おはよう日本」の動画を上げてくださいました!

FaOIのために来日していたシェイリーン。ボーンさんとの対談です。

part 1からpart 4 まであります。


秀さかえさん、本当にありがとうございます。

 








シェリーンさんのインタビュー記事を、つい最近『フィギュアスケートLife Extra』で読んでいたのですが、その記事とも重なる内容でした。


結弦くんの根底にあるのは「挑戦」。

シェイ:貴方には挑戦が必要なのでしょう?

結弦くん:挑戦することで自分の魂を感じることができます。

生きていると感じることができます。



対談からも、インタビュー記事からも、シェイ=リーンさんが結弦くんに大きな影響を与えたことが理解できました。
一つ一つの動きに意味を付けていくというシィ=リーンさんの考え方が、結弦くんの中にしっかり受け継がれているなと感じます。


羽生結弦は、これまでも、これからも、「チャレンジャー」であり続けるでしょう。

今回の対談を含めたシェイリーンさんのドキュメンタリー番組が、
11月11日(金)にNHK BS1で午後10時50分から放送予定です。
その日は、丁度プロローグのグッズ販売開始日ですね。



番組中の結弦くんの印象的な言葉を書き起こしたいのですが、今は外出しなければならず、後程追加したいと思います。


今日の東京は小春日和の晴天が広がっています。
窓から差し込む太陽が眩しい。

皆さま良い土曜日をお過ごしください。



お読みいただきありがとうございました。

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2022年10月01日

感動的なインタビュー




昨日は突然のアイスショー開催のお知らせと、TwitterとInstagramの開設に驚きやら嬉しさやらで盛り上がっていましたが、今日は発売日に届いていた
フィギュアスケートLife Extra『Life on Ice 羽生結弦』を読んでいます。

年代順に追った構成も良く、写真のセレクトも素晴らしく、紙質は半ツヤで高級感もあり、とても気に入りました。


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私はとりあえず限定版の方を予約していたのですが、もう1冊通常版も購入したくなりました。




『永久保存版 2004‐2022 HISTORY』となっていますが、これは本当にその名に相応しい本だなと思いました。
 



フィギュアスケートLife 目次


インタビュー記事はどなたの記事も全て感動的でしたが、
とりわけ阿部奈々美コーチとジスラン・ブリアンコーチのインタビューは涙なしでは読めないような内容でした。


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阿部奈々美コーチのインタビューの中に、初めて知ったエピソードがありました。

それは『序奏とロンド・カプリチオーソ』にまつわるお話でした。

FSで『火の鳥』を滑って、ノービスの選手でありながら出場した全日本ジュニアで3位入賞となった次のシーズン、2008‐2009シーズンに、結弦くんは「ヴァイオリンの曲を使いたい」と言っていたのですが、奈々美先生に「あなたにはまだ早い」と言われていたそうです。

その曲は実は『序奏とロンド・カプリチオーソ』だったのです。

その当時、奈々美先生は、結弦くんにはヴァイオリン曲はまだ難しいと考えて、その結果選ばれたのがピアノ曲の『パガニーニの主題による狂詩曲』だったのだそうです。


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結弦くんはその時のことを忘れずにいて、現役最後のショートプログラムとして『序奏とロンド・カプリチオーソ』を選んだのではないのでしょうか。しかもピアノ曲にして。



ロンカプ




奈々美先生にも、あの時できなかった曲を、成長した今は素晴らしいレベルで演じられるようになったことを報告したいという意味も込めていたのかなと思いました。

『序奏とロンド・カプリチオーソ』は突然思いついた曲ではなく、十数年の間、結弦くんの心にしまってあった大切な曲だったのです。


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ですから、アイスリンク仙台で、そのプログラムの完璧な演技ができたことは、結弦くんにとって、長年の想いを遂げられた嬉しい瞬間でもあったのだと思います。

ノーカット版序奏とロンド・カプリチオーソ⇒(437) 【羽生結弦】ノーカット版「ロンカプ」プロ転向後テレビ初演技 Yuzuru Hanyu / “Introduction and Rondo Capriccioso” on TV in Aug 2022 - YouTube





もう一つ、『ホワイトレジェンド』にまつわるお話もありました。

奈々美先生が大学4年生の時に出場した最後の全日本選手権は、大震災後に神戸のチャリティ演技会が行われたリンクだったのだそうです。
その全日本が終わって翌日仙台に帰ったら、その日に神戸で大地震があり、そのリンクも被災してしまったのです。

その同じリンクに、今度は仙台の大地震の後にコーチとして結弦くんに付き添い、スタンディングオベーションを受ける結弦くんを見て、鳥肌だつような感動を受けたというのです。


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このプログラムには、私たちの知らない物語が紡がれているようで、感動しました。


普段はあまり表面に出てこない奈々美先生のインタビューが6ページもあるというのが嬉しかったし、内容もとても濃いものでした。





ジスランコーチの『ユヅル、君が幸せなら僕も幸せだよ』というタイトルのインタビューでは、結弦くんとの信頼関係の強さがよく分かりました。
ジスランコーチが、結弦くんの自由な発想と選択を全面的に支持してサポートしてくださったことが分かりました。

特に平昌オリンピックの時、クリケットクラブでの直前の練習まで4回転ループに苦戦して取り組んでいた結弦くんに対するアドバイスには感動しました。
足も痛み、他の選手のことを気にかけて大荒れだった結弦くんに対して、こう言ったのです。


「君がコントロールできるのはユヅル・ハニュウだけだ。
ユヅル・ハニュウとして、ユヅル・ハニュウらしく、滑ることを考えろ。
そうすれば自分でも驚くようなことが起こるから」




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もしもジスランコーチがいてくれなかったら、平昌の結果にも響いていたのではないでしょうか。
それほど、テクニカルなジャンプコーチとして、また一方では心理的なメンターとして、優れたコーチなんだなと思いました。


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結弦くんからの信頼が厚いのも納得です。

そのジスランコーチのインタビュー最後の言葉が嬉しかったです。


ーありがとうございました。
日本に行く機会があって、羽生さんと練習できるのを祈っています。

「ええ、そういう計画になっています。そうなりますよ」



そうなると本当にいいですね。



後輩たちからのメッセージは、刑事くん、草太くん、光希くん、駿くんから。
皆、結弦くんをリスペクトしてくれるスケーターです。
刑事くんは後輩ではないですが同じプロスケーターとしての活躍を、そして3人の後輩には結弦くんのスケートを継承して欲しいですね。
応援しています。


このところ結弦くんの写真集や本が出版ラッシュですが、
フィギュアスケートLife Extra『18年間の秘蔵写真と独占インタビュー』
これは買うべき本の一つだと思いました。




10月3日の月曜日には結弦くんが表紙のAERAが発売されます。

蜷川実花さん撮影の写真とインタビューが楽しみですね。



ビスクドールのよう。


巻頭特集
羽生結弦とフィギュア

羽生結弦さんが表紙と独占インタビューに登場! 「スケートがあるから生きていると思える」

10月3日発売のAERA10月10-17日合併号は、プロスケーターとしてスタートを切った羽生結弦さんが表紙に加え、独占インタビューとグラビア全11ページに登場します。撮影は弊誌表紙フォトグラファーの蜷川実花。稀代のアーティスト二人のコラボレーションによる〝見たことのない羽生結弦〟をカメラが捉えました。今の率直な思いを語った独占ロングインタビューも必見です。


独占インタビュー プロとしてのスタート
スケートをやって、何かしら表現をして、苦しくて、つらくて、それがないと生きている心地がない/
みんなが幸せだから、自分も幸せ/プロになってファンの方々がついてきてくださるかめちゃくちゃ怖い


結弦くん、心配しないで。
みんな君についていくよ!



同じく月曜日に『フィギュアスケーターズ』も届きます。






そしてAERAプレミアム版『飛躍の原動力』は10月13日(木)です。



毎日が忙しいこの頃です。

追いかけているだけでも忙しいのに、何事にも全力で臨む結弦くんはどんなに多忙かと、ちょっと心配になります。



お読みいただきありがとうございました。

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withgoldenwings at 18:02|Permalink

2022年09月10日

メディアの方々のために滑ったプログラムたち




昨日から今日にかけて、動画やらテレビ放送やらで、多忙な日常の中で情報についていくのがやっとです、

昨日はテレビ東京の独占インタビュー第3回目を見ました。






結弦くんの過去最大の決断は中学1年生の時だったのですね。
まだ12歳か13歳の時のことです。

スケートを止めてもかまわないと言われて、必死で続けさせてくるようにお願いして、

そこで初めて自分はスケートを続けようという意思が明確になったのですね。


テレ東 インタビュー 3-1


テレ東インタビュー 3-2



多分ご両親は、結弦くんの自発的な意思を確認したうえで、それを最大限尊重し、サポートしてくださったのだと思います。


本当にスケートを続けてくれて良かったな。

そのおかげで、世界は過去最高のフィギュアスケーターを得ることができました。




北京で過去のプログラムを演じたのは、その場にいたメディアの方々へのお礼だったのですね。

あの時間、メインリンクではメダリストたちが集まってエキシビションの練習をしていたと思います。それにも関わらず、サブリンクで一人練習していた羽生選手の取材、撮影に集まってくれたメディアの方たちもたくさんいて、羽生選手は自分がたとえ結果が取れなくても、夢を叶えきれなくても、こんなにも必要とされているのだということに感動して、メディアの方々に全部見せて恩返ししたいという気持ちになったということです。


普段の試合ではジャッジ側から撮影できる機会の少ないカメラマンをジャッジに見た立てて、正面から撮影できるように、過去のプロブラムを滑ってくれたのです。

集まった記者たち、カメラマンたちにとっても、予期せぬ幸せな時間だったでしょうね。



これからの抱負については、やはり4回転半を成功させること。

東スポインタビュー 3-8


それに、今まで練習してきたこと、努力してきたこととを、全部皆さんに見せたいということ。


「羽生結弦の演技たちっていいなって、全部見る価値あったなって思ってもらえるように、さらに努力することが、今の目標であり、夢です」


東スポインタビュー 3-9


東スポインタビュー 3-10



嬉しい言葉でした。
もしかしたら、いつの日か分からないけれど、私たちも北京のメディアの方々のような恩恵にあずかれるかもしれないな、なんて夢を抱いてしまいました。



テレビ東京のインタビューは今回の3回目で完結となりました。


ようやくこれで。インタビュー【1】【2】【3】と揃いました。



もう一度初めから順番に聴いてみたくなりますね。












そのメディアの方々の色々なイベントが続きます。

毎日新聞の貝塚さんよりお知らせ。


9月20日の21時からです。
これまで未掲載の写真も見せてくださるそうです。
詳細はこちらからどうぞ。



そしてフィギュアスケートマガジンでおなじみの毛受亮介カメラマンが、『写真家たちのフィギュアスケートトーク』Vol.3にゲスト出演しています。






毛受さんのお話を直接聴くのは初めて。

是非聴かせていただきたいし、毛受さんの撮影した写真もたくさん見せていただきたいです。

配信購入のお申し込みはこちらです。


田中さん、能登さんに加えて、毎回カメラマンをゲストに2時間も語り合うというこのシリーズ。
本当に楽しくて、これまで第1回スポニチの小海途さん、第2回元スポニチ部長の長久保さん、のお話を聴きながら、素敵な写真をたくさん見せていただきました。
3回目はベースボールマガジン毛受さん、そして続く最終回は報知の矢口さんです。




お読みいただきありがとうございました。

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2022年09月03日

澄んだ瞳の中の蒼い炎




KISS&CRY 羽生結弦 ShareHearts号の表紙が公開されましたね。



KISS & CRY  9-14 限定版 表紙



KISS & CRY  9-14 通常版 表紙


限定表紙版はAmazonでも楽天でも既に在庫切れとなっていますが、通常版も素敵です。
ピンナップポスター10枚付きというのが魅力です。

大人気の北京五輪Premium号は5版まで増刷を重ねているので、こちらも是非増刷して、
欲しい方全員の手に行き渡るようにしていただきたいです。

私は昨晩ギリギリで楽天ブックスで購入できました。


写真も少しだけ公開されています。


KISS & CRY  9-14 1




KISS & CRY  9-14 2




KISS & CRY  9-14 3

《内容》
●表紙/羽生結弦
●羽生結弦 高純度Wワイドピンナップポスターグラビア10枚!
●巻頭特集/「SharePractice」撮りおろしインタビュー&密着リポート
●特集/「ファンタジー・オン・アイス2022」4都市公演完全プレーバック
●会見リポート/7.19 羽生結弦決意表明会見
●独占インタビュー/デヴィッド・ウィルソン、田中刑事
●TVオンエアスケジュール~地上波・BS・CS各局関連番組


…and more!!!

デイヴィッド・ウィルソンさんのインタビュー、特に楽しみです。



一つ不満があるとすれば、最近限定版と通常版という、表紙だけが違って内容は同じという雑誌が同時に2種類発売されるというのがよくありますが、これってどうなんでしょう?
結局ファンに2冊づつ買わせるという意向だったとしたら、あまり良い考えと思えないのは私の心が狭いからでしょうか。

結弦くんの人気に便乗して、1冊で2度おいしいみたいなことはしないで、内容を変えて2回発売するのがあるべき出版社の姿勢ではないでしょうか。(ブツブツ)


 

そして昨日は公開されたテレビ東京による独占インタビューが胸に響きました。

結弦くんが心の内を少しだけ見せてくれたようで、やはりそうだったのかと思うことばかりで、涙腺が反応してしまいます。

第1回と今回公開された第2回がYouTubeに上がっていますので是非お聴きください。






都築先生からの、「お前ほど報われたスケーターがどこにいるんだよ」
という言葉。

そして
「あの言葉があってこその今の幸せだと思います」
という結弦くんの言葉。

それだけで、結弦くんにとって都築先生がいかに優れたコーチであったのかということがはっきりと分かりました。

都築先生のあの言葉、本当に金言だと思いました。

追加して、「お前ほど愛されたスケータがどこにいるんだよ」と言ってあげたい。




独占インタビューの第2弾ではもっと辛いことが語られていました。

でもその先に見えた希望も。





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澄んだ瞳の中に、蒼い炎が静かに燃えているのが見えました。


ISUの「ボランティア」ジャッジよりも、世界中のファンや誠意あるスポーツジャーナリストや芸術家からの評価の方を受け取ってくれた結弦くんの決断は正しかったと思うし、むしろ遅すぎたくらいに結弦くんはこれまでよく耐えてきたなという思いがします。

これからは自由に結弦くんの追い求めるフィギュアスケートの姿を世界に伝えて行って欲しい。


私たちファンの応援もまた、少しでも結弦くんの力になれているのであれば、これ以上の幸せはありません。
これから結弦くんと一緒に新しい旅に出て、新しい風景を一緒に見たいと思っています。

ふと、Continues with Wingsのフィナーレに流れた曲を思い出しました。

「Con te partiro’」というアンドレア・ボチェッリの曲でした。
意味は「君と共に旅立とう」。

君と共に旅立とう
まだ見たことも訪れたこともない場所へ
今こそそこで君と共に生きよう



いつか、『Continues with Wings 第2回』があったらどんなにか嬉しいことでしょう。




テレビ東京のインタビューは3回に分かれているので、次回が最終回です。
いつになるのか分かりませんが、9月中には公開されるのかなと思います。


ここで結弦くんが心の内を打ち明けてくれたことで、心が少しでも軽くなって、次のステップに明るい気持ちで向かって行けたらいいなと思いました。


テレビ東京 インタビュー 19


テレビ東京さん、このような場を作っていただきありがとうございます。




お読みいただきありがとうございました。

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2022年08月14日

単独インタビューはメディアの面接でもあった




SharePracticeにっは38社が参加し、その内個別取材をしたのは25社だったということですね。

朝日新聞の岩佐さんが書かれているように、結果として確かにこれは各メディアの「面接試験」のようでもありました。

中には羽生選手に好意的なメディアもあるし、必ずしも好意的ではないメディアもあり、フィギュアスケートに力を入れて報道してくれるメディア、またそうでないメディアもあります。

羽生選手と記者さんが1対1で向き合って、どんな質問をするのかによって、そのメディアの方向性やフィギュアスケートに関する知識や洞察力が問われるような真剣勝負だったでしょう。


各メディアは5分ずつでも、羽生選手は5分×25社で、125分のロングセッションを一人でこなしたわけですから、練習の終了後に、「ハー、これから地獄のインタビューがありますね」と言っていたのもうなずけます。 


その中から、今回は東京スポーツのインタビューを取り上げてみたいと思います。

インタビューした記者さんはフィギュア取材にかかわってからまだ日も浅く、鳥肌が立つほど緊張したそうです。



【取材の裏側 現場ノート】記者になって迎えた4度目の夏。こんな経験ができるなんて夢にも思わなかった。

 昨秋からサブ担当としてフィギュア取材に携わってきたものの、人事異動に伴って8月からメイン担当になった。「大丈夫かな」と不安の気持ちが募る中、プロに転向したフィギュアスケート男子五輪2連覇の羽生結弦(27)が10日、アイスリンク仙台(宮城・仙台市)で練習を公開する「SharePractice」を開催。いきなり大仕事を任され、仙台に足を運んだ。

 プロ転向後初めて、公の場で演技を披露。「自分の練習を見たいなって思ってくださる方もいるし、自分のアスリートらしさっていうか、根本的にあるさらに追求し続ける姿みたいなものを見ていただけたら」。7月19日の記者会見から約3週間。自問自答を繰り返しながらも前に進む姿は今も昔も変わっていなかった。

 約20分の囲み取材後には、報道各社に対して「個別インタビュー」の時間を設定。「地獄のインタビュー」と称する時間は、25社が5分ずつ、休憩も含めれば2時間半を超える異例のスケジュールだった。「これまで個別(取材)を受けることができなかったので無理やりやらせてくださいと。媒体各社さんの羽生結弦を書いていただけたら」。自らの意志で、各社の番記者と真正面から顔を合わせた。

 私はありがたいことに、さまざまな競技のトップ選手にインタビューを行う機会に恵まれてきた。一流選手の考えを聞ける時間は非常に楽しく、普段であればワクワクしていることが多い。しかし、この日は違った。今までにない緊張感が身体を襲った。「こんなに鳥肌って立つものなの?」。それでも、キリッとした羽生の表情を見た瞬間、自然とスイッチが入った。


こちらがそのインタビュー記事です。



唯一無二のスケーターの胸中とは――。フィギュアスケート男子で五輪2連覇を達成し、プロとしての活動をスタートさせた羽生結弦(27)が本紙の単独インタビューに応じた。7日に開設した自身のユーチューブチャンネル「HANYU YUZURU」は、早くも再生回数が合計500万回を突破。競技引退後も世界中から注目を集め続ける羽生が、フィギュア界の未来から理想とする人間像、自らが抱く信念などについて激白した。


東スポ


 ――維持費の高騰などの理由でリンクが年々減少し、子供たちが満足にスケートをできなくなっている


羽生 まあ、やっぱり難しいですよ、正直。フィギュアスケーターって本当に環境として難しいところもありますし、僕自身も中学生とか高校生の時にすごく練習の時間が短くて。それこそフィギュアスケートって曲をかけて練習しなきゃいけないんですけど、間違いなく、それができるのは本当に週に4回とか5回とかしかなくて、毎日できる状況ではなくなっていたんですよね。だから、そういう場所をこれからちょっとでも何か支援できるようなことをしていきたいなとは思っています。

――具体的にどんな支援をしていきたいのか

 羽生 具体的にはちょっと言えないですけど…。うーん、僕も練習を頑張っていかなきゃいけないので、そういうことを含めて、ちょっとでもみんなが練習をしやすい環境になったらいいなと思っています。言えないですけど、そこからは(笑い)。

 ――いつか自分でリンクを造りたいという思いはあるのか

 羽生 まあ、それはなしで、はい(笑い)。やっぱり正直難しいので、そんなに簡単にリンクって造れないですから…。だからそういうことも考えて、これからいろんなことを考えていきたいんですけど。ただ、僕は支援という形は、これからもしていきたいと思っています。


この部分、リンクを造るというお話が出ていますが、羽生選手は「それはなしで」と否定されています。
ただ、この部分、私は違う思いを抱きました。
確かに羽生選手が個人で自分のリンクを造るという意味では難しいというのは理解できます。
競技用の60m×30mの本格的なリンクを造るには何十億円という莫大な費用が掛かりますし、維持費も大きなものになるでしょう。ですから公的な援助がないとなかなか難しいのでしょう。

しかし、オリンピック2連覇を成し遂げることができるフィギュアスケート選手は、そう簡単には今後出てこないでしょう。
本来なら、日本スケート連盟が先頭に立って羽生結弦記念リンクの創設に動いてもいいほどなのに、これまでの行動からそれは所詮無理な話です。

では、例えば仙台市あるいは宮城県が支援する形で、「羽生結弦記念リンク」を造るというアイデアはあってもいいのではないでしょうか。それと同時に、羽生結弦の名を冠した賞の創設もしてほしいなと思います。プロ、アマ問わず参加できる「羽生結弦カップ」とか。


 ――フィギュア界のレベルを上げていくためには、裾野を広げていく必要もあると思うが、どう考えているか

羽生 正直、あまり考えていないというか。やっぱりうまくなりたい子って、ちゃんとうまくなろうとしますし、そんなに(競技)人口が増えたからといって、うまくなるとは限らないんですよね。それはすごく思っていて。だって野球(の競技)人口がめちゃくちゃ増えたから(米大リーグ・エンゼルスの)大谷(翔平)さんが出てきたのかっていうと、そんなことはないと思いますし。だから、やっぱりうまくなりたいって思う子がちゃんといるのであれば、そこにちゃんと自分が環境を求めながら動いていくべきだと思いますし、それは僕が言えることではないかなと思っています。


競技人口が多ければすそ野は広がるとは思うけれど、だからと言って才能のある選手が多く出てくるわけではない。
本気でやりたいと思ったら自主的に動いて道を切り開けというエールだと思います。
これまで羽生選手が実行してきたように。


 ――プロに転向しても頑張れる理由は、幼少期からうまくなりたいという思いがあるからか

 羽生 あとは、理想が高いからですかね。自分はこういうスケーターになりたいとか、このジャンプをこういうふうに跳びたいとか、もっと人とは違うことをしたいとか。そういうものは常に持っています。

 ――理想のスケーター像、そして40歳、50歳、さらにはおじいさんになったときに、どんな人間でいたいか

 羽生 常に自分を高め続けられる人間でいたいなって。世の中はいろいろ変わっていきますし、それに順応して自分自身も変わっていかなきゃいけないとは思うんですけど。でも、常に根本にある自分の信念は絶対に曲げないっていう、そういう人間であり続けたいなと思います。

 ――最後に今抱いている信念を教えてほしい

 羽生 うまくなる。自分はもちろんいろんな言葉を発したりはしますけど、でも実際はアスリートにすぎないですし。やっぱりスケートってすごくスポーツなので、そこを常に忘れないで強くなっていきたいなって思います。
(完)

自前リンク、スケーターの育成、理想のスケーターについての良い質問だったと思います。
特にリンク創設に件は、今すぐということではなくも、いつかは実現してほしいと思っています。

そしてまた、いつかはそれが実現するのではないかなと、信じたい気持ちでいます。



お読みいただきありがとうございました。

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2022年08月13日

毎日新聞単独インタビュー*写真家たちのフィギュアスケートトーク





SharePracticeの後の、各社5分ずつの独占インタビュー、38社が参加したということですから、38本のインタビューがあるということですね。

全部が発表されるのかどうか分かりませんが、一人の人物に38人がインタビューするという興味深い試みだと思いました。

今日は毎日新聞のインタビューです。
その中で、写真撮影に当てられた時間は30秒という短い時間だったようです。

インタビュアーにも、フォトグラファーにも、瞬発力が試される真剣勝負だったと思います。


毎日新聞は、倉沢記者と貝塚カメラマンというおなじみのコンビによる取材でした。




羽生結弦さん、葛藤の先に「まだまだできる」未来予想図


毎日新聞 貝塚 1


フィギュアスケート男子で2014年ソチ、18年平昌オリンピックを連覇し、7月にプロ転向した羽生結弦さん(27)が10日、毎日新聞の取材に応じた。本人の希望で同日の公開練習に参加した各社に対応したため、許された取材時間はわずか5分。だが、それは濃密な300秒だった。



どうしても聞きたいことがあった。「表現者・羽生結弦」と「競技者・羽生結弦」のはざまで、葛藤を抱えていなかったのか。プロ転向を表明した7月19日の記者会見、そして今回の練習後の囲み取材。採点されることから解き放たれたかのような、すがすがしい表情が印象的だった。
 だからこそ羽生さんのマネジメント会社関係者による取材開始のアナウンスと同時に、率直に質問をぶつけた。
 羽生さんは、これまでのようにうなずきながら耳を傾け、少し間を置くと、流れるような語り口で胸の内を明かした。


「例えば(プログラムの)『バラード第1番』だったり『SEIMEI』だったり、あの(平昌五輪の)シーズンでPCS(表現面などを評価する演技構成点)の限界値に達することができた。それって僕にとっては努力が報われた瞬間だったし、僕自身が目指しているジャンプと、トランジション(技のつなぎ)とスピンと、という全ての融合みたいなものが、なんかピタッてきた瞬間でもあったんですよ。それが評価してもらえたのがすごくうれしかったんですよ。そこからさらにもっともっとこうやろう、ああやろうとやっているにもかかわらず、PCSというものの限界がやはりあるので……。そこの葛藤が強くありました」

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(これ以降は有料記事になってしまうので、要約と言う形にしました。)


・自分が最大限の努力をしていても点数が伸びない。
演技の難易度が上がっていく中で、仮に単発でジャンプだけを成功させることはできても自分の中ではフィギュアスケートとしての醍醐味は感じられない。
それをやれば点数は出るかもしれないが、それでは僕ではない(羽生結弦のスケートではない)という葛藤を常に抱えていた。

・北京五輪の前に口にした、「こだわりを捨てて勝ちに行くのであれば、他の選択肢もあると思う」という言葉は、点数と自分らしさとの間に揺れていた心の表れではないだろうか。

・羽生結弦が思うフィギュアスケートの理想とは、芸術としても、競技としても両方成り立っているもの。難しいジャンプを跳んだことだけで終わるようなところにはいきたくない。
ソルトレークシティの金メダリスト(アレクセイ・ヤグディン)、銀メダリスト(エフゲニー・プルシェンコ)がやっていたような演技が僕の理想とするところ。


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・思い描く未来予想図は?
30歳の時はもっとうまくなっている。
40歳の時はまだ分からないけれど、でもできるだけやっていきたい。
まだまだできるし、皆さんに期待されるような自分でいたい。

羽生結弦の旅は「まだまだ終わらない」ではなく、「今まさに、始まった」のだ。(完)


やはり平昌オリンピック以降、努力や結果に対して、正当な点数が出ないということが大きな葛藤だったのですね。
観ている私たちでさえ、ストレスになっていたのですから、結弦くんにとってはどんなに辛い時期だったのかと想像するだけでも胸が苦しくなります。

理想とするのはソルトレークシティのプルシェンコさんとヤグディンさんのような演技だそうです。そんな二人のライバル関係は、ハビエルがいた頃は結弦くんとのライバル関係に近かったように思います。
平昌後はハビも引退してしまって、新たにライバル視されていたネイサン・チェン選手はジャンプに力点を置いた、結弦くんとは全くタイプが違う選手で、結弦くんは一人だけで自分の理想とするスケートを守るための孤独な闘いを続けてきたのでしょう。

今始まったばかりの、『羽生結弦のスケート』を追い求める旅に同行できることを喜びたいと思います。

写真は全て貝塚太一さんの撮影です。

 


SharePracticeに夢中になっているうちに、朝カルの「写真家たちのフィギュアスケート トーク」第2弾が始まっていました。

ゲストは小海途良幹さんです。
これは是非とも見たい聴きたいですね。




小海途良幹

羽生結弦選手をはじめ数々のフィギュアスケーターたちの写真で高い評価を受ける田中宣明さんと能登直さん。同じくフィギュアスケートをこよなく愛する写真家たちをゲストに迎え、それぞれの視点で魅力を語ります。
Vol.2のゲストはフィギュアスケートファンからは最近「神」と呼ばれることもあるカメラマン・小海途良幹さん。「ボクスケ」vol.1ゲストの長久保豊さんとともにスポニチ写真部で活躍中。小海途さんが撮影する幻想的な写真の数々とともに、撮影秘話に迫ります。

講師

カメラマン  小海途 良幹
フォトグラファー 田中宣明
フォトグラファー 能登直

詳細

収録日
2022年06月08日(水)
販売期間
2022年08月27日(土) まで
時間
約120分





https://youtu.be/ccwFCYic-3w

講座の購入はこちらです。
購入から10日間視聴できます。


田中さん、能登さん、小海途さんのトークと写真が面白くないわけないですね!

小海途さんのトークを聴くのは初めてです。
この週末に是非見たいと思います。



お読みいただきありがとうございました。

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2022年08月11日

スポーツ報知単独インタビュー




今日のスポーツ報知の結弦くんのポートレートが美し過ぎて、朝起きて直ぐにコンビニに駆け付けました。
それでも最後の2部になっていました。



高木さんによる単独インタビューも、5分という短い時間に凝縮して、聴きたかったことを的確に聞いてくださっていて、流石だなと思いました。

結弦君の答えについて感じたことを書いてみました。

 

フィギュアスケート男子で2014年ソチ、18年平昌五輪連覇の羽生結弦さん(27)が10日、地元のアイスリンク仙台で公開練習「SharePractice」を行い、プロスケーターとしての滑りを初披露した。新章のスタートは自身の公式YouTubeチャンネル「HANYU YUZURU」でもライブ配信され、10万人超が視聴した。合同取材後、スポーツ報知の単独インタビューに応じ、過去、現在、未来を語った。(高木 恵)


―5~6月にアイスショー「ファンタジー・オン・アイス」に出演した。始まった頃にはプロ転向を決めていたのか?

 「ああ…まあ、それは、そうとも言えるし、そうとも言い切れないし、みたいなところですかね。実際、そのアイスショーという舞台を経験しながら、自分の決意が固まっていった感じはあります。なんか、ここでやっていきたいなっていうか、ここでっていうか、さらにここから、どういうふうに進んでいけるかみたいなことを感じながら、あとはまあ、自分の伸びしろをちょっと感じられたので、そういう意味でも、さらにうまくなっていきたいなっていうのは、ちょっと思いました」


私も結弦くんがどの時点で明確にプロ転向を決めたのかという点には興味があって、北京では既に決めていたのかというと、おそらくオリンピックはこれが最後とは考えていたとしても、そこまではっきりとは今年プロに転向するとの決意を持っていたとも思えないように感じていて。
もしその時点でプロ転向の気持ちが固まっていたなら、新シーズン入りに際してJSFからの特別強化選手指定を受けていなかったのではないかなと思うのです。
ファンタジー・オン・アイスでアイスショーの可能性を感じながら、その間にISUの新ルールでPCSからトランジションと音楽の解釈が排除されたことも結弦くんの決断に大きな影響を与えたのではないかなと感じています。
そこでもう、ISUとは決別して別の世界を創ろうと考えたとしても少しもおかしくはないですから。


―合同囲み取材では「年内の活動」についてめどが立ってきたと言っていた。それのための練習もしていると。「まだ内緒」と言っていたが、少しヒントを?

 「はははは(笑い)」

 ―どうか少しだけ…。(高木さん粘ります。)

 「少し? まあでもなんか、競技っぽさはちょっと感じていただきたいかなーと。これからも、難しいことを含めて、やっぱチャレンジしていきたいですし、それが4A(4回転半ジャンプ)になるのかは、ちょっと分からないですけど。ただ、これからもその4Aを含めて、すごく難しいことと、同時に自分が表現したいことであったりとか、そういうものの両立を図っていきたいなって思います


インタビュー 8-10 2



「競技っぽさ」ってどういうことだろう?
アイスショーで点数とか判定とか出すのかな?
もしそうならば、結弦くんの卒論研究テーマだったAI採点をどこかで活かして欲しいなぁ。

4A含めて、昨日の練習でも跳んでいた4Lo-3Tとか、4Lo-3Aとか超難しいジャンプを美しい演技の中に取り込むという、結弦くんでなければできないことをこれからも追及してくれたらすごく楽しみだし嬉しい。


―アイスショーでいい?(高木さん単刀直入!)

 「ショーでいいとは思っているんですけど。ただ、なんかその、形がどういうふうになっていくかも、ちょっと今すごい考え中なので、そこはちょっと言い切れないんで。年内の活動って言っちゃうんですけど(笑い)。はい」

どんな形のショーになるのか、それはもの凄く興味あります。
羽生結弦ワンマンショーとなるのか、それとも他の参加者を含めたショーになるのか、それによっても形は全く違うでしょうし。
しかも年内の活動ということならば、もうそれほど時間はないので、かなり具体化していなければ間に合わないはずです。もし10月か11月ころなら、GPシリーズと重なる時期なのでしょうか。
12月初旬の結弦くんの誕生日の頃というのもいいなあ。それは例年だとGPFの頃ですね。


インタビュー 8-10 5



―7月19日の決意表明会見で「心を大切にしたい」と言っていたが、それはキス・アンド・クライでの笑顔が減っていったこととも関係がある?

 「あははは。そうですね。それももちろんそうですし、あと、アイスショーやっていてもそうなんですけど、やっぱりすごい自分が、その演技にかけきってしまうからこそ、たまに、なんだろう…メディアに出ている羽生結弦じゃないことを、すごくないがしろにしがちなんですよね、自分が。だから、それをまた、大切にしていけたらいいなというふうには思っていて、その、なんかその、自分の大切にする選択がもしかしたら、なんか失望したとか、なんか、もう見ないって言われてしまうかもしれないんですけど。でもなんか、その自分の価値がちゃんとスケートにあるようにしたい。そして、それも、その自分の心が空っぽになってからでは遅いので、しかも多分、自分にしか分からないし、自分が気付いてあげないと大事にできないんで。そこはなんか、これから自分がけがをしないとか、自分がボロボロにならないみたいなところも大切になってくるからこそ、自分の心をちゃんと認めてあげたいなみたいなところは感じていました

―そのメディアに出てこない羽生結弦とは、プライベートの?

 「そうですね(笑い)。はい。自分自身というか」

 ―素の自分?

 「そうですね」


これは色々な意味に取れる質問でもあるし、答えでもありますね。
結弦くんがこれまで長い間、自分のプライベートの部分を犠牲にしてきたことはあると思うし、これからもそういうことはあると思う。
結弦くんの言葉の真意がどこにあるのかは分からないけれども、でもやはり一人の人間として、心の奥の大切な部分や自尊心を守って行くことができますように。


―羽生結弦にとって、羽生結弦ってどんな人間?

 「まあなんか、記者会見でも言ってましたけど、やっぱ重たいんですよね、それが。やっぱり、自分が理想としている自分っていうのが間違いなくいて、でもそれは普通に社会に出るにあたって、皆さんかぶるとは思うんですよ、それは。だけど、それがひときわ皆さんに注目されてしまうからこそ、もっとこれをしなきゃいけない、これをしなきゃいけないみたいなのは、強くなりすぎているとは思うんですよね。ただ、僕の場合はそれがあるからこそ、うまくなれているのは間違いないなって思っていて、だからこそ、それも大事にしつつ、そこに追いつけるような、その栄養をちゃんと取りつつ、っていうのを今プロになって改めて感じています」


結弦くんは最近特に、『羽生結弦』という名は自分にとって、とても重いものだと言っていましたね。
ファンの期待、メディアの期待、世間の期待、それが大きくなりすぎて、『羽生結弦』という仮面の下で窒息してしまいそうになることもあったかもしれないだろうなと想像します。
私自身は普通の27歳の青年としての羽生結弦を愛したいなと思っていて、どんなに素晴らしい業績を上げて神格化される場面があるとしても、それに押しつぶされないように、素の自分を守り通してほしいなと強く思っています。

人は誰でも外部に対して演じている自分と素の自分を多かれ少なかれ区別して生きていますよね。
結弦くんもこれからもつづく『羽生結弦』という存在と、素の羽生結弦と言う存在をうまく共存させていってほしいなと心から思っています。


 ―一番好きなプログラムと、衣装を教えてください?

「ははははは! 一番好きなプログラム! うーんと…ぱっと出ないな。でも今は『天と地と』(注1)すごい好きです。自分でいられるって思っています

インタビュー 8-10 3



『天と地と』私も大好きです。音楽も、衣装も、演技も大好き!
そして『序奏とロンド・カプリチオーソ』も大好きです。
競技者としての最後のシーズンのプログラムがこの2つであったこと、凄く良かったなと思っています。
2つとも是非これからのアイスショーの中で再演して欲しいです!


 ―衣装は?

 「衣装は、えーっと…『ホワイトレジェンド』(注2)」


インタビュー 8-10 4



これは結構意外だったかも。

結弦くんの衣装はどれも大好きだけれど、震災から立ち上がるというイメージの強い『ホワイトレジェンド』が結弦くんの中で一番心に残っているんですね。
仙台を愛している結弦くんの心が感じられる答えでした。



 ―プロとして新たなステージに立った。これから、やってみたいプログラムは?

 「今後やってみたいプログラムは…えっとー、皆さんが、想像しているものの斜め上をいけるようなプログラムにしたいです

一体私たちの想像の斜め上を行くプログラムってどんなものなんだろう。
プロ第一弾のプログラム、早く見たいですね!

 ―今後の抱負は?

 「今後の抱負。そうだなー。うーん。『超越』。ふふふ。自分を超えたいなって思います


『超越』!
最後はやっぱり結弦くんは『羽生結弦』なんだな、という答えでしたね。

ちょっと心配で、ちょっと安心しました。


高木さん、素晴らしいインタビューありがとうございました。


インタビュー 8-10 矢口 1


そして矢口さん、素晴らしいポートレートを撮ってくださりありがとうございました。



お読みいただきありがとうございました。

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彼を美しく撮ることがモチベーションだった


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2022年06月28日

ジェフリー・バトルさんインタビュー





ファンタジー・オン・アイスAツアーの写真が満載の『KISS & CRY』が届きました。




まだ全部を読めてはいないのですが、ジェフリー・バトルさんのインタビューだけは真っ先に読みました。

その中で初めて知ったことがありました。

意外にも、ファンタジー・オン・アイスのオープニングとフィナーレの振付は、最初はデイヴィッド・ウィルソンさんが担当する予定だったそうです。

ところが、ウィルソンさんが出発直前に新型コロナウィルスの陽性反応が出てしまい、来日不可能となり、急遽バトルさんにその役割が託されたということです。



日本に行くまでの短期間に振り付けのアイデアを出し、幕張公演の前の火曜日に到着して、直ぐにリハーサルに臨んだということです。

火曜日に到着して金曜日に本番でも、あんなに素敵な「午後のパレード」や「ロマンスの神様」を仕上げられるバトルさんも、そしてそれをこなしてしまうスケーターの皆さんの力量も凄いです。



FaOI 2022 幕張 オープニング 3 デイリー


幕張初日 毎日新聞 1




Bツアーのオープニング「略奪」、フィナーレの「You raise me up / Nessun dorma」もとても魅惑的でした。

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でも、こんなのは多分、結弦くんの自主振り付けなのでしょうけれどね。

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そういえば、こんなこともありましたね。

羽生脱ぎ

コンセプト的には同じものを感じませんか(笑)。

お家では普通にこういうことしていそうな感じ。
セクシーというよりもいたずらワンコみたいな感じで可愛い!



しかし最後はピシッと決まります。

FaOI 静岡 フィニッシュ



ジェフリー・バトルさんが重責を担っていることが分かると同時に、もしもウィルソンさんが来日できていたら、オープニングとフィナーレ、そして羽生選手の『レゾン』と『ダムパリ』という、デイヴィッド・ウィルソン版ファンタジー・オン・アイスはどんなだっただろうという好奇心も湧いてきます。


いつかデイヴィッド・ウィルソンさん振付けによるファンタジー・オン・アイスも観たいなと思いました。



そして、多くのトップ選手を見てきたバトルさんが感じる羽生選手の特別なところは?
という質問には、こう答えていました。

「彼はここぞという時に、必要なパフォーマンスを見せることができる。
そして氷の上では、観客の前でエネルギーをはじけさせる。まるで彼はパフォーマンスをするために生まれてきたかのようです」。


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それは今回のファンタジー・オン・アイスでもしっかり発揮されていました。

来シーズンのプログラムについてはまだ未定ということですが、次に来るプログラムがどんなものになるのか、本当に楽しみでなりません。





ショーの最後のサプライズだった結弦くんの『ノートルダム・ド・パリ』を、
美しい歌声でサポートしてくださった新妻聖子さんが、instagramに素晴らしいコメントを寄せてくださっています。


たった一人で広いリンクに立つスケーターを歌声で鼓舞してくれるような新妻さんの優しさを感じました。本当に感動しました。

正直なところ、新島さんの存在は今回初めて知ったのですが、すっかりファンになってしまいました。
本当にありがとうございました。

ファンタジー・オン・アイスは、私にとっては知らなかったアーティストを新発見する場所にもなっています。
これからもどんなアーティストとの出会いがあるのか、それもファンタジー・オン・アイスの楽しみの一つです。



お読みいただきありがとうございました。

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2022年06月16日

羽生結弦×デイヴィッド・ウィルソン





ファンタジー・オン・アイスの後半のプログラムがデイヴィッド・ウィルソンさんの振り付けだと知って、過去のインタビューを振り返ってみました。


もう4年も前になりますが、2018年8月21日付のジャパンタイムズにデイヴィッド・ウィルソンさんのインタビューが掲載されていました。


羽生選手関連の部分だけ、きゅーさんの翻訳を感謝してお借りしました。


David Wilson インタビュー記事 Japan Times

JapanTimesの原文はこちら



ヨナが去った数年後、オーサーとウィルソンは羽生結弦という新たなプロジェクトに取り掛かっていた。
仙台出身のこの選手についてウィルソンはこれ以上ないほど称賛し、興味深い話を聞かせてくれた。
「彼はまるでサムライ。伝説の忍者戦士みたい。」と、このスーパースターを形容する。

「ソチの五輪年の音楽を選ぶ段階になった時、彼はその前年からロミオとジュリエットと心に決めていたんだ。彼は僕に信じられないようなメールをよこしてきてね。そこには、どれほど切実に五輪で優勝したいかを宣言するような言葉が並んでいたよ。あれほど純粋で、切羽詰まった言葉は見たことがなかった。熱望、をさらに超える切望だった。これ以上に形容する言葉が見当たらないよ。
「僕は次の五輪まで待ちたくありません、今五輪金メダリストになりたいのです。その為にはなんだってします。だからお願いします、助けてください、お願いします」ってね。
それはもう懇願というべきものだった。それで、「OMG」って思ったね。」

ウィルソンは羽生と、彼がいかに技術と芸術を融合させることができるかについて熱弁をふるった。
「競技においては13-14シーズン以降共に仕事をしたことはなかったけれど、ずっと見てきたよ。エキシビションナンバーの振付もして、とても楽しかった。両方の世界の一番良いところを楽しめたんだ。

結弦っていう人はね、競争心がまるで動物のようなんだ。虎みたいにね。だからこそ、ショーを一緒にやることができるととても楽しい。彼は競技者、アスリートとして素晴らしいのと同じくらい、卓越した表現者でもある。彼には10人分のカリスマ性が備わっている。
彼は意味深な「間」、なんでもないような「間」でも、忘れがたいものにすることができる。それは彼自身が心からそれを感じ取っているから。それから、彼は猫のように身体を動かすこともできる。彼にはできないことなんて何もない。」

そして、羽生の音楽性や献身を完璧に表現してみせた。
「彼は特別な耳を持っている。FaOIである曲を振りつけた。一日早く現地入りして。4時間半で振付を終えて、翌日に1時間半フォローアップした。その後僕はグループナンバーの振付があったのでそれきりになってしまった。
彼はその曲が大好きでね。思い入れのこもった経験だった。ホテルの部屋で何時間も、全てのニュアンス、動きを、まるで細い目の櫛でとかすように綿密に確認していたよ。」

ウィルソンは、彼でさえ羽生がいかにプログラムを与えられてからすぐにそれを演じるところまで持っていけるかに驚く、と告白した。
「3回、彼がそのプログラムを演じるのを見たけれど、もう信じられない、という感じだった。プルシェンコの奥さんの隣で見ていたんだけど、彼女は天を仰いでいたよ。まるで天から降ってきたようだった。」

見てきた何年もの間、羽生が他人に腹を立てるのを見たことがない、とウィルソンは話す。
自分自身に怒っているのは見たことがあるけど、他人に対してはないね。スケートに対して偏執的になってしまうのは見たことがあるけれど。」
ヨナ同様、羽生も感謝の気持ちを惜しみなく表現する。
「彼からか心のこもった優しい感謝の言葉をかけられたことは何度かあるよ。彼が唯一無二の存在であること、これは間違いないね。



流石、沢山の選手を見てきたデイヴィッドさんは羽生選手の本質を見抜いています。

特に、
彼がいかに技術と芸術を融合させることができるか。

彼には10人分のカリスマ性が備わっていること。

彼は意味深な「間」、なんでもないような「間」でも、忘れがたいものにすることができること。

全てのニュアンス、動きを、まるで細い目の櫛でとかすように綿密に確認すること。

いかにプログラムを与えられてからすぐにそれを演じるところまで持っていけること。

自分自身に怒っているのは見たことがあるけど、他人に対してはないこと。

彼が唯一無二の存在であること、これは間違いないこと。



すべて羽生選手の特質を見事に言い当てているなと思いました。


「羽生結弦×デイヴィッド・ウィルソン」の新しいプログラムが見られる金曜日が待ちきれません。



インタビューでは、羽生選手だけでなく、ハビやパトリック、キム・ヨナ、メドちゃん、真央ちゃんなど、多くの選手についても語っています。
全文はきゅーさんのTwitLongerにて是非お読みください。
 

2013 セセン 31


2013 セセン?

こんなシーンを思い出しました。(ワールド2013)
デイヴィッドさん、優しい方です。




射貫かれそうな目。


今、制作中ですね。




7月6日の発売を心待ちにしています。





お読みいただきありがとうございました。

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2021年09月29日

落ち込んだ時は・・・






週に一度のこえのブログが届きました。


落ち込んだ時の乗り越え方


こえのブログ 第3回


こんにちは。羽生結弦です。

今日は、僕が落ち込んだ時にどのように乗り越えるかについてお話しできればと思います。

僕は、落ち込んでしまってもいいと思っています。

ちゃんと落ち込んで、悲しんで、涙や言葉として吐き出してあげるようにしています。
落ち込んでも、上手く出来なくても、心の声を聞いてあげてください。

それでは、今日もみなさんにとって、すてきな1日になりますように。




心に寄り添うような優しい声で、語りかけるような話し方。

本当に癒しになります。

敢えて顔の見えない後ろ姿の写真もまたいいですね。



振り返って、こんな風に近づいて来るのを想像してしまいます。

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9月23日の記事に書いた、山田真実先生のインタビューの後編もきています。
 

 ――最後に羽生選手に会ったのはいつですか?

 2019年6月です。(北海道胆振(いぶり)東部)地震の1年後、北海道に来て、スケート教室で子どもたちの前で練習を見せてくれました。子どもたちにとっては雲の上のような存在。大喜びでした。

 子どもたちの質問にも答えてくれて、普段はどのような練習をしているのか、試合に向けての心構えなどもアドバイスしてくれました。言葉には重みを感じましたね。オリンピック(五輪)チャンピオンに2回もなると、こうも変わるのかと驚き、成長を感じました。






山田真実先生 3



山田真実先生 1


山田真実先生 2


3倍やる



――羽生選手はいま、クワッドアクセルに挑んでいます。山田さんはどのように見ていますか。

 私ならやらなくていいよと言っちゃうと思います。けがの心配がありますし、その技がなくても、彼の魅力っていっぱいあるんです。やっぱり特別なオーラ、雰囲気を醸し出すことができる。そこにおいて、彼は世界で一番なんです。

 でも、誰が何を言っても彼はやるんじゃないですか。もうやめときなさいと言ってもやると思いますよ。

――それはなぜですか?

 結弦の性格です。彼は挑戦することが大好きだからです。

19 GPF Number  長久保 1


私も真美先生のように、「やらなくていいよ」と言ってしまいそうです。




負けず嫌いで、挑戦が大好きな結弦くんも、

優しい声で語りかける結弦くんも、

どちらも同じ「羽生結弦」。

そんな多面性も結弦くんの魅力ですね。


試合シーズンに向けて、良い練習できていますように。
どうかケガしませんように。



お読みいただきありがとうございました。

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withgoldenwings at 18:47|Permalink

2021年07月23日

真実先生が語る結弦くん






結弦くんが、2019年の24時間TVで、真実先生が現在コーチをしている北海道のスケート教室の子供たちの前で演技をして、
子供たちからの質問に答えていたことを覚えている方も多いのではないでしょうか。


山田真実 2019 24hTV 1







久しぶりに会えた真実先生に平昌オリンピックで勝ち取った金メダルを掛ける羽生選手、それを受ける真実先生、
二人の間には二人にしかわからない感情が沸き上がったのでしょうね。


山田真実 2019 24hTV 4


真実先生と羽生選手の目が潤んでいるように見えました。



山田真実 1

4歳でスケートを始めて、最初に出会った先生が山田真実先生だった。


以前、先生がこわくてスケートが嫌になったこともこともあった、なんていうエピソードを話してくれたこともありましたが、今では結弦くんの宝物になったスケートノートをつけることを薦めてくれたのも真美先生だったのですね。


山田真実 2019 24hTV 3








今回は朝日新聞のスポーツ記者、岩佐友さんによる、真美先生のインタビューが話題になっていましたので、皆さまとシェアしたいと思います。




フィギュアスケート羽生結弦(26)=ANA=は今季も前人未到のクワッドアクセル(4回転半)に挑む。元コーチの山田真実さん(47)はその姿をどのように見ているのか。教え子への思いやエールを語ってもらった。

「私なら『やらなくていいよ』って言っちゃうと思う。けがが心配だし、4回転半がなくても、特別なオーラとか、彼の魅力っていっぱいあるんだから」

 7月上旬、札幌市内で取材に応じた山田さんは苦笑いしながら語った後、こう続けた。

 「でも、誰が何を言ってもやるんじゃないですか。結弦は新しいことに挑むのが大好きだから」

 羽生がスケートを始めた4歳から小学2年になるまで、仙台市で指導した。「やんちゃで、落ち着かせるのが大変な子でした」。ただ、ジャンプの才能は特別だった。

 なかでも、アクセルについては強烈な記憶がある。

 羽生が幼稚園の年長で1回転ジャンプを跳べるようになった頃だった。

「シングルアクセル(1回転半)をやってごらん」

 そう声をかけた。

 アクセルは覚えの早い子でも2、3カ月、普通は半年から1年かかる。できなくて当たり前。遊び感覚でやらせてみたつもりだった。

 
しかし、羽生は跳んだ。

 着氷はできずに転んだが、空中で1回転半をまわったのは確かだった。

 「なんだ、これは」と衝撃を受けた。

 「教えていないから、軸はぐちゃぐちゃ。でも運動能力だけで回ってしまった」

 その原点を知るだけに、羽生が後にアクセルを得意とするようになるのは当然に思えた。

 「そこから陸上での基礎トレーニングや回転軸の練習を積んでいって、今がある。構えて跳ぶのではなく、ステップの一環のように跳んでしまう。あのアクセルは世界一でしょう」

 羽生は昨季、クワッドアクセルについて、あと8分の1回転で着氷できるところまで迫っていることを明かした。その差を埋めるのはどれほど難しいことなのか。

 「今は回転不足が厳しく取られてしまう時代。8分の1と言っても、そこを縮めるのにはとてつもない時間と労力がかかる。さらにけがをせず、練習に耐えられる体を作るのは本当に大変でしょう」と思いやる。

 ただ羽生をよく知るだけに、挑み続ける姿勢を理解する。「挑戦に価値を求めている選手ですから」

 そんな性格が育まれたのは、羽生を小2から指導した都築章一郎コーチ(83)の影響が大きいとみる。
自身の現役時代の恩師でもあり、羽生を預ける時には「この子はすごいから、つぶさないでくださいね」とお願いした。

 その心配は杞憂(きゆう)に終わった。「めきめきと上達していった。私はとにかく基礎を大事にして、けがをするかもしれないことは『やめた方がいいよ』と言いがち。でも、都築先生は『やれ、やれ』と挑戦が大好き。そんな先生との出会いで花が咲いたんです

 最後に羽生と会ったのは2019年。北海道胆振(いぶり)東部地震の1年後、自身が北海道で指導するスケート教室の子どもたちの前で演技を披露してくれた。さらに子どもたちには「周りに流されてはダメ。俺は周りがやっていることの3倍やる」などと語ってくれた。

 「言葉の重みが普通じゃない。(五輪)チャンピオンに2度もなると、こうまで変わるのかと。本当にすごいなと思いました」

 来年2月には3連覇がかかる北京五輪が開かれる。本人は目指すかどうかを明言せず、「(クワッドアクセルと歩む)道の中にあれば」と語るにとどめている。その思いも理解し、羽生にエールを送った。


「以前は『五輪で優勝してほしい』とか思っていたけど、もう優勝や順位は求めていません。あまりストイックになりすぎず、けがをしないように、楽しんでくれればいいです。たくさんのものを背負っていると思うけど、自分のやりたいように、自由にやってほしいですね」(岩佐友)



真美先生のインタビューの最後の言葉、私も同感です。

競技ですから、点数を取って、勝利を掴むこともスポーツの大きな目標ではあると思いますが、羽生選手はもうそのフェイズを通り越してしまった存在だと思います。

点数を競う選手たちとは別の次元で、自分の満足を得られるような演技、4回転半を組み込んだ演技の完成を目指してほしいと思っています。


もう点数とか、オリンピックとか、そんなことからは解放されて、

自由に氷の上で自分のスケートを追求することを楽しんでほしい。

それが観られたらどんなに嬉しいことでしょう。



でも、結果として勝ってしまうのは仕方がないですけどね!



  お読みいただきありがとうございました。

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2021年06月29日

KISS & CRY一問一答ダイジェスト




KISS & CRYの独占最新インタビューは一問一答のような形式になっていて、なかなか普段は出てこない羽生選手のプライベートな一面も知ることができて面白かったのです。

長いインタビューなので、自分用の記録用にもしたいと、ダイジェスト版にしてみました。



ー20-21シーズンは羽生選手にとってどんなシーズンになりましたか?

「”羽生結弦”とはどんな人間なのか」,
「何ができるのか」
そして、「何をすべきなのか」ということも考えました。
終わってみたら良い演技ができたシーズンでしたが、それまでの過程が大変だったので、その日々がいちばん印象に残っています。


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―羽生選手が最も大切にしている”自分らしさ”とは何でしょうか?

僕にとって『天と地と』は、演じなくていいんです。ありのままの自分でいられて。そのままで表現になると思っています。
自分らしさとして大切にしているのは、その時のプログラムの感じ方や気持ちです。昔から振りのタイミングや、ジャンプのタイミング、着氷のタイミング、スピンやステップの強弱や腕の振りなど、その時々に感じたことが出てしまうんです。
余りにも役やイメージに固執しすぎて、自分の感情ではなくなってしまうと、あまり気持ちよくないです。


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ー『天と地と』の編曲の中で一番こだわったところは?

自分が滑っていて気持ちよくできるかをすごく大切にしています。
自分が表現したいことや強弱、呼吸感も含めて、こだわって、妥協せずに編集しています。


ー『天と地と』は継続の考えということですが、新ショートプログラムの構想はありますか?

秘密です(笑)。
ただ、”羽生結弦にしか滑れない、表現できないもの”にしたいと思っています。



ー構成力、演技力、スケーティング、ジャンプなど、自分の最大の武器と言えるものは何ですか?

全部、自信があります。
今までたくさんの先生方にいろいろなことを教えていただいて、それらにすごく誇りがありますし、僕のスケートをかたち作っているものなので、選曲にも影響はありますが、「その曲を心から滑りたいと思えるか」「その曲は僕にしかできないものなのか」ということを大切にしています。


ー今回のショート、フリーの衣装で気に入っている箇所は?
衣装に羽生選手の意見が反映されることはありますか?

基本的にデザインに関してはあまり言いません。
衣装を作ってくださる方を信頼していますし、僕はあまりそういってセンスに関しては自信がないので(笑)。
今回は、ショートもフリーも大好きです。



ー「スターズ・オン・アイス2021」が「一生忘れられない公演」となったという言葉に込められた思いを教えてください。

アイスショーで滑る機会がなくなっていく中で、呼んでいたからには良いショーにしたいという気持ちが本当に強かった。
オープニングやフィナーレ、自分のプログラムも全力で滑らせていただきましたし、皆さんに観ていただける幸せをあらためて感じたショーでした。


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ー「スターズ・オン・アイス」で後輩や仲間たちとの交流はありましたか?

ほとんど話したことのないスケーターもたくさんいて、実は緊張していました。

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今まであまり、先輩というか、年上という立場にいる機会がなかったのですが、(総合演出の)佐藤有香さんから
「ゆづが引っ張っていって」ということも言われていたので、「自分の姿を見て、何か感じてもらえたらうれしいな」と思いながら、一生懸命滑りました。


21 SOI  フィギュアスケーターズ



ー2018年に開催された「Continues ~with Wings~」の第2弾の計画はありますか?

あのアイスショーは”継承”がテーマなので、あのかたちでやりたいなと思っています。
まだ決まっていませんが、可能であれば、またやらせていただきたいです!


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ー4回転アクセルに本格的に挑戦し始めてから、精神面で変化したことはありますか?

何回も心が砕けました(笑)。
やはり本当に難しいのでどれだけ練習しても、集中していてもできないですし、努力が報われない、結果の出ない日々に心が折れていました。なかなか跳べない自分に絶望もしていました。


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—卒業論文のモーションキャプチャーの活用によるジャンプの判定などにゆいて執筆されていましたが、その他にも研究してみたいテーマはありますか?

あの論文は簡略化されたもので、本当はもっとデータが詰まっている論文でした。寄稿するに当たって文量の制限もあって、あの形になりました。
AIを活用する手法は分かりますが、プログラムに関してのプロではないので、可能性で留まってしまっていますが、
この研究を発展させていきたいという気持ちはあります。

早稲田大学 論文 1



ー国別対抗戦2021のウォームアップの時に「BTSの曲を聴いているのでは?」と話題になっていましたが実際に聴かれていましたか?

「Dynamite」と「DNA」を聴いていました。
テレビで「Dynamite」を観た時に、この余裕感や姿勢などが特にショートのためには勉強になるのではないかなと思い、”完コピ”しようと思って聴き始めました。
「Dynamite」が踊れるようになって、ほかにもカッコいいものはないかなと思って、見つけたのが「DNA」で、まだ踊れないのですが、踊れるようになりたいなと思っています。


ースケート以外で今後楽しみにしていることはありますか?

最近イヤホンを新調したり、新しいカスタムIEMを使ったりしていないので、いつか作りたいなと思っています。
でも、
それよりも4Aに早く会いたいです!



ー日常の中で感じる小さな幸せはなんですか?

家族と一緒に笑っていられることです。恥ずかしいですけど(笑)。
幸せを感じています。



ー最後にファンの皆さんへのメッセージを。

今シーズンも応援していただき、本当にありがとうございました。
皆さんの期待に応えられるように、自分の期待に応えられるように、一生懸命に頑張っていきます。
そして「頑張った」と胸を張って言えるように努力していきます。

4A、降ります!

これからも応援よろしくお願いいたします!


(完)


プログラムのこと、4Aチャレンジのことからプライベートまで、幅広いインタビューでとても楽しく読ませていただきました。
今回のKISS & CRY 、記事も写真も、付録のポスターも、とても良かったです。





まだの方には是非お薦めしたい1冊です。

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ポスター、素敵



最後までまでお読みいただきありがとうございました。

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withgoldenwings at 02:02|Permalink

2021年06月27日

ラッキー・ブライアン




ICE JEWELS Vol.14 に掲載されたコーチへのインタビューを興味深く読みました。

Ice Jewels 14  表紙



◆アレクセイ・ミーシン コーチ

ー4回転アクセルへの挑戦について

何よりもまず、彼の目標を高く評価したいと思います。

私や私のまわりの人間は、みな彼に尊敬の念を抱いています。良いいチャンピオン、卓越したチャンピオンはいます。しかし彼は雲の上の人です。彼はそういう存在なんです。

彼が世界記録を達成を目指していることは素晴らしいこと。

ユヅルを標準的な物差しでは測れません。

何しろ2回もオリンピックチャンピオンになった人物です。

世界で初めて4回転アクセルを跳ぼうと頑張っている彼はすばらしいです。



ミーシンコーチは、過去にウルマノフ、ヤグディン、プルシェンコといった、フィギュアスケートの歴史に残る名選手のコーチをしてきたロシアフィギュアスケート界の長老的な存在です。

80歳を超えた現在でも、コリヤダ選手、トクタミシェワ選手の現役コーチとしてロシアスケート界を率いている素晴らしい方ですが、以前読んだ『羽生結弦を生んだ男・都築章一郎の道程』の中でも、インタビューに答えてこのように語っていました。

「羽生結弦。そうですね、彼はすごく良い子です。もうスーパーに、ウルトラ良い子です。
本当に、本当に良いです。
両手を上げるくらい、完璧です。天性のものを持っています。エッジワークも素晴らしい。優れている。
本にはどうぞそう書いて下さい」
ミーシンは技術面を大切に考える指導者である。ならば、羽生の表現力はどうか。優れていると思うか。
彼は笑った。楽しそうに言った。
「どうお答えしたら、いいんでしょう。あの、それって、まるで『ミーシン先生、太陽は温かいですか?』と訊くのと同じだと思いますよ」

ロシアの重鎮からこのように絶賛されるのは、ファンとして本当に嬉しいです。

そしてミーシンコーチはこのインタビューの中で、4回転半ジャンプについて、
「歴史的な経緯から見ても可能でしょう」と答えています。


タラソワ ミーシン




◆ラファエル・アルトゥニアン コーチ

ーコーチから見た羽生結弦選手について

最初に言いたいのは、彼はあれだけ大勢のファンを持つのにふさわしい選手であるということです。

そして次に言いたいのは、私も彼のファンのひとりであるということです。

彼の演技を見ていると、心が喜びで満たされます。体の使い方、動き方など素晴らしい。

そしてこれほど長い間滑り続けて来てくれて、本当にありがとうと言いたいです。

彼が若いころからずっと好きで、その気持ちは今でも変わりません。

まだネーサンがずっと若かったころ、あるスケートエージェントが「ハニュウがあなたのところでトレーニングしたら、素晴らしい選手になるでしょうね」と言ってくれたことがありました。
あんな生徒を持つことは、どのコーチにとっても夢です。ラッキー・ブライアン。

ぼくはいつも(オーサーコーチを)「ラッキー・ブライアン」って呼んでいるんですよ(笑)。

ユヅはいつもそこにいて、強さをみせてくれる。私たちにもっと頑張ろうという気持ちを与えてくれます。

ユヅ、ありがとう、といつも感謝をしています。

ー彼の最大の長所は?

彼のパーソナリティー。本人の持っている、人を引き込む強い個性だと思います。



アルトゥニアンコーチは、2017年に韓国で開催された四大陸選手権の時、バックヤードで羽生選手にサインを求めていました。その時も「僕はユヅルのファンなんだ」と言っていました。


17 4CC サインプリーズ 17


17 4CC サインプリーズ 19

サインした本も、確かICE JEWELSだったと思います。



私は、彼が今回のインタビューで話していることは、意外と彼の本音なのではないのかな、という印象を受けました。

ネイサン・チェン選手のコーチでありながら、以前スケートエージェントから「ハニュウがあなたのところでトレーニングしたら・・・」と言われたことを打ち明けたり、オーサーコーチのことを「ラッキー・ブライアン」と呼んでいるとか、実は羽生選手のコーチになりたかったのでは?と思ってしまいます。

しかし日頃の彼の発言から感じる点数第一主義、ジャンプオンリー主義では、表現の芸術性も重視する羽生選手のコーチはなかなか務まらないように思いますけれどもね。


でもこうして、他国の他の選手のコーチから絶賛の言葉をいただくのは本当に嬉しく誇らしい気持ちになりますね。



新シーズン、羽生選手はカナダの「ラッキー・ブライアン」コーチの元に帰れるでしょうか。

同じクリケットクラブでトレーニングする西山真瑚選手はもう既にカナダに入国できたそうですから、羽生選手も一度はカナダのコーチの元に帰るような気もします。



SPが、当初考えていたピアノ曲のプログラムに変更される可能性もありますし、羽生選手としても、今シーズン、身近にコーチがいない中で、自分で完成させたプログラムを客観的な観点からもう一度見直すというメリットもあるのではないでしょうか。

来シーズンは本当に国際試合が開催されるようになるのならば、やはり国際的な環境に身を置くということも大切な気もします。

カナダの空気、カナダのお家、クリケットクラブの匂いもそろそろ恋しいのではないでしょうか。

もしかしたら、以前のプーさんがカナダの羽生選手のお部屋で今か今かと結弦くんの帰りを待っているかもしれないですね。

19 スケカナ FS 37




最後までお読みいただきありがとうございました。

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