満月とクソ馬鹿野郎とnotte stellata「美しさ」ってなんだろう

2023年03月08日

死ぬ一歩手前まで努力できるか





今日の報知新聞の内村さんインタビュー第2回の見出しが凄かったです。


「全力だと足りない」

「死ぬ一歩手前まで努力できるか」


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―羽生さんはプロ転向会見で「羽生結弦という存在は重荷だった」と言っていた。内村さんにとって内村航平は?

 「僕は重荷ではなかったですね。あの一番輝いていた時代の内村航平を、僕はものすごく客観視していて。あそこにはもう戻れないのは分かっているし、あそこで輝けたからこそ今があるっていうのもあるので。重荷ではなかったかなと。自分らしく、自分にしかできない経験をさせてもらったなってシンプルにそう思います。戻ってみたいなって思いますけどね。あの状態でずっとできるのであれば、ずっとやってみたかった

 ―えっ!? あのプレッシャーがずっとついてきても構わない?

 「それがあるからいいんですよ。それがあるから、あそこに行けるんで。あのプレッシャーを感じることがない生活を今送っていると、刺激が足りないって思っちゃう。ほんと生きるか死ぬかのところでやっていたので。そういう時に人間は限界を超えられるんだろうなと思うし、だからああいう演技ができたのかなって

 ―羽生さんに聞いてみたいことがあると。

 「平昌五輪【注1】の時のことですね。けがでその前の試合に出なかったじゃないですか。あそこからなぜあの状態まで持って行けたのかを聞きたかったんですよ。でも僕は、金メダルを取るだろうなと思っていました。羽生結弦だから取るよなと思っていたら、本当に取った。僕がリオで逆転で取った時【注2】も、これ以上ないっていうことをやったのにもかかわらず、その2年後にさらに上をやってくるっていうのが『うわ、すごいな』と思って。僕はわりかし万全な状態で挑んでいたので自信もあったし、やれば取れるだろうなっていうのもあったんですけど。羽生くんの場合、スケートをできるかできないかの状態で、あそこまでできるっていうのが、意味が分からなかったですね(笑い)。今回のショーで機会があったら絶対に聞きたいんですよ」

 ―平昌五輪での羽生さんは、試合前に多くを語らなかった。

 「僕も言わないでしょうね。そういう状態だったら。多分言わないです。そうなれば一番かっこいいよな』っていうのを思い浮かべて、やる。同じ性格なんですよ、多分。危機的状況ほど楽しんじゃうっていうか、危機的状況でも一番いい自分を想像できている。絶対思っていたはずなんですよ。足をけがして、出ない、姿を見せない、世の中は『大丈夫か?』って思う。でも『できる、金を取る、はい最高にかっこいい』。彼の中ではそれを絶対にやるって決めていたと思います

  ―内村さんと羽生さんが口にする「全力」は、程度が違うと感じることが多い。

 「結局、全力だと足りないんですよね(笑い)。死ぬ一歩手前くらいまで努力できるかどうかなんですよ、大げさに言うと。そこを多分、僕も羽生くんも知っているからこそ、できるのかなっていう。1回五輪で金メダルを取って、経験するんですね。『ああ、ここまでやらないと取れないんだ』っていうのをそこで知れるんです。だから五輪を知っているっていうのは、そういうことだと思う。金メダルを1回取れば取り方は分かるので。あとは演技者なんで、どういう見せ方で取るかってところにこだわるんですよ、2回目は」


(中略)

―(平昌五輪は)テレビで見ていた?

 「なんか1人だけ、なんていうんですかね…ドラゴンボールでスーパーサイヤ人になったら、黄色い気がブワッてなるじゃないですか? ああいうふうに見えたんですよ、僕、羽生くんのこと。『うわ、なんか1人おかしいのいる』って。ショートプログラムで最初にスーって出てきた時。『あ、これ絶対取る』と思いました。表情ですね。この状況で、この顔できるかって感じで僕は見ていました(笑い)」

 ―22年北京五輪は?

 「4回転アクセルは絶対にやるだろうなって思っていました。北京の場合はもう、メダルを取ろうが取るまいが、あれは羽生結弦にしかできないなっていう。結果以上のものを見せてもらいました。挑戦することに価値があると。彼は羽生結弦というオンリーワン。本当に尊敬できます



【注1】羽生さんにとって前年11月の右足首負傷から4か月ぶりの復帰戦で、SPは111.68点でトップに立った。フリーは2位の206.17点をマークし、合計317.85点でディック・バトン(米国)以来66年ぶり史上2人目の五輪連覇を達成。「本当に右足が頑張ってくれた」と涙した。冬季五輪通算1000個目の金メダル。

 【注2】個人総合決勝で、5種目を終えて0.901点差の2位だった内村さんは、最後の鉄棒で着地でピタリと決め、首位だったオレグ・ベルニャエフ(ウクライナ)を大逆転し、0.099点差で勝利。五輪での個人総合連覇は68年メキシコ市、72年ミュンヘン両五輪の加藤沢男以来44年ぶり史上4人目の快挙。世界選手権と合わせ、09年から8年連続の個人総合王者となった。

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いや、凄いインタビューだなと思いました。

「これ以上行ったら死ぬ」というところまでやる、やってしまえるという習性を持っている人たちが歴史上には時々現れます。
それは探検家だったり、革命家だったり、アスリートだったりしますが、そういう人たちがいることによって人類は壁を突破して前進してきたということも確かなことです。

ここには、そんな特別な人が二人揃っているのです。

本当に貴重な機会に立ち会っているんだなと思います。


明日のインタビュー最終回のテーマは「美の追求」です。

どんなお話になるのか楽しみです。
高木さん、いいお仕事してますね!




そしてこのインタビュー記事の見開き左側の記事にも注目しました。


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最近話題になっている、原爆投下後の広島で生きるゲンを描いた漫画『はだしのゲン』と、米国の水爆実験による「死の灰」を浴びたマグロ漁船・第五福竜丸に関する記述が、被爆地である広島の平和っ養育の教材から削除されたという事実を取り上げた記事です。

長年にわたり、原爆詩の朗読を続けている吉永小百合さんに取材する形で、スポーツ報知が記事にしてくれました。

スポーツ新聞がここまで大きな記事として取り上げたということに、時の政権に迎合しがちなメディアの中にも、世界で唯一の原爆被爆国であることが風化されていくのではないかという危機感を持っている人たちがいてくれるのだと感じました。


被爆の実態を知る唯一の国として、被爆体験は継承されていくべきものと思います。

それは大震災の記録・記憶を風化させないということも同じです。

吉永さんは、3月11日に開催される、坂本龍一さんが復興支援を目的に2013年に開始した「東北ユースオーケストラ」のコンサートにも参加され、被災した子供による詩などを朗読します。


オーケストラは岩手・宮城・福島の3県の若者で構成。
吉永さんは、「年月がたち、海に流す汚染水問題にも無関心な人が増えている。皆で『福島のことを忘れないよ』と伝えたい」と話しているということです。


人間は忘れる生き物と言われますが、忘れてはいけないことはしっかり伝えて行かねばなりません。


3月11日には、結弦くんが中心になって『notte stella』の公演が行われます。

この公演をきっかけに、多くの方々に大震災の記憶を呼び起こし、決して風化させないという気持ちを強くさせることができますように。




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現地に行かれる方、羨ましいです。
楽しんできてくださいね。




今夜は18時頃に雪肌精『みやびやかなひと刻』、


22時からはEテレで『クラシックTVスペシャル』がありますね。

52分の完全版+それに続いて『花は咲く』羽生結弦バージョンも!


毎日何かしら楽しみがありますが、『GIFT』のリピートも止まりません。

12日までと言わず、ずっとアーカイブ残してほしい。
でなければ、円盤化是非!!!



お読みいただきありがとうございました。

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