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2022年04月23日

牛田智大さんとパリの散歩道




NumberPLUS恒例の、『アーティストが語る羽生結弦歴代プログラムの美』はいつも楽しみにしている企画ですが、今号もとても楽しく、興味深く読ませていただきました。


今回はピアニストの牛田智大さんの、「パリの散歩道」につての考察がとても共感できる内容でした。


意外だったのは牛田さんと羽生選手は既に2013年に名古屋のアイスショーで出会っていたということです。

2013年のオフシーズンであれば、羽生選手はまだ18歳、1999年生まれの牛田さんは弱冠13歳です。

牛田さんは12歳でCDデビューしていて、天才少年ピアニストとしてご活躍していましたから、ここで二人の天才少年は出会っていたのです。


この時でしょうか?




2012年の全日本で初優勝し、2014年のソチオリンピックを目指していた頃ですね。

出会ったときはほんの数分間の立ち話しかしていなかったそうですが、羽生選手は「自分はこんなものではない。もっと上を目指さなければ」と何度も言っていたのをよく覚えているそうです。


羽生選手はその言葉通りソチオリンピックで優勝し、牛田さんはソチオリンピックの後、レコード会社の強い希望でこの曲をピアノバージョンにアレンジしてアルバムに収録したことがあるということです。


牛田さんがこの曲について語っている部分を一部抜粋してご紹介します。


「ジャンプやステップ、スピンなど、一つ一つの要素が高いレベルであることは私が言うまでもありませんが、羽生選手のプログラムの構成からは、計算し尽くされている秀逸さが感じられます。
序盤はジャンプを確実に決めるための落ち着いたテンポで始まって、その後、様々な技のフォームを美しく見せるための音楽があり、最後には躍動的な音楽に移行して、観客に高揚感を与えた状態で演技を終えています。一つ一つの技が音楽の特徴の中に緻密に組み込まれているんです。

さらに羽生選手の演技にはすべての技術と表現を完全にコントロールする”冷静さ”が感じられます


「多くの芸術分野において、『一流の芸術』と『アマチュアの自己陶酔』を明確に線引きするものは、作品をどれほど演者のコントロール下に置いているかという”冷静さ”なのだと私は考えています。観客や聴衆、視聴者が存在する限り、作品の中にどれほどのドラマや感情が渦巻いていたとしても、それらはすべて頭脳によって完全に統制されていなければなりません」


牛田さんが語っている羽生選手の冷静さについては、多くの方が同じことを感じているのではないでしょうか。
自分自身が音楽を奏でているかのように、プログラムの楽曲に演技や感情を溶け込ませていながら、同時に冷静にすべての動きや表現を計算し尽くしていて、観客に最大限の感動を提供するというプロフェッショナルの意識が感じられます。


また牛田さんは、羽生選手がピアノ曲を好んで使用することについて、ピアニストの立場からの洞察も語っています。

「弦・管楽器やピアノによる室内楽、あるいはオーケストラのための作品と比べ、楽器1台で演奏するソロの作品は共演者に気を遣う必要がない分、テンポをより自然で自由に揺らすことができます。
もしかしたら、これがフィギュアスケートの演技におけるストレスの軽減を助けているかもしれません。
たとえばジャンプやスピンの際に少し時間を伸ばしたり、ステップで高揚感を演出するために微妙にテンポを上げていくことも可能です」



また、ピアノの楽器としての特性にも触れています。

「ピアノは1台だけでもオーケストラに匹敵するような音域と音圧を出せる楽器で、地味な印象になるリスクも小さい。弦楽器と違い発音時に強いアタックが発生するので、決して音響空間が良いとはいえない広い競技場の中でも拍子を掴みやすいのかもしれません」


確かにピアノソロの楽曲の方が、自分の解釈で変化を付けられる余地が大きいのかもしれないですね。
それにピアノの明確な音色が、羽生選手のキレの良いスケーティングによく合っているようにも思います。

牛田智大さんの弾く『パリの散歩道』に羽生選手の演技をかぶせた動画を見つけました。


 



牛田さんはまだ22歳の若きピアニストですが、さすが12歳からプロとして活躍していらっしゃるだけに、羽生選手のピアノ曲のプログラムに対する洞察も深いなぁと感銘を受けました。


いつか羽生選手と牛田さんのピアノの組み合わせも見てみたいなと思いました。




そしてこの写真を見て思ったこと。

JFA 優秀選手表彰式


羽生選手は今年も優秀選手章を受章しました。
おめでとうございます。

JOC杯受賞者 (PDF)

JOC  優秀選手章

でもここには出席していないようですね。

宇野選手もいませんが既にスイスに戻ったようです。


とすると…羽生選手は…もしかしたら今、カナダ??

というのは、私の妄想です。



お読みいただきありがとうございました。

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