誇り高き無冠の王者世界をつなぐ羽生結弦

2022年02月16日

上海の記憶を北京で上書きする




 アイスリンク仙台の先輩でもある荒川静香さんとの対談では、4回転アクセルの挑戦について本音が語られていたように感じました。

SPでの不運なアクシデント、FS前日の酷い捻挫、右足の感覚のない状態で臨まなければならなかったFSの演技。

その逆境が、あれほどまでの思い切った4A挑戦を後押ししたという事実。

そうして掴んだ4A公式認定でした。

毎日新聞 11

未完の4Aという技をオリンピックという場で挑戦できたのは、既に2連覇している羽生結弦だけの特権でした。



荒川さん

「五輪はどんな場所でしたか?」

羽生選手
「僕はやっぱり五輪は幸せな場所だなって思ってます。この舞台に立って滑っていること自体特別なことですし、全員ができるわけではないので。実際この舞台に立てなくて悔しい涙を流した選手がいたことも僕は知ってるし、その人たちの分まで頑張りたいと思える舞台ですね」




荒川さん
「4回転アクセルへの挑戦は、『他のジャンプの延長線上ではない』と思いましたが、どうでしょうか?」

羽生選手
「例えばトウループ、サルコウだったら4回転半回るんですよね。何回か4回転半のために5回転を練習していたこともあるんですけど、そのとき4回転半回るんです。ただやっぱりアクセルは回転の方法論がぜんぜん違った。他の選手たちにとっては技術的に似てるとか、同じように回れる選手もいるかもしれないですが、僕のアクセルではそうではなくて。だからこそ『僕、羽生結弦のアクセル』になっていたと思いますし、その羽生結弦の(アクセルの)延長線上に、ちゃんと4Aがあったことは僕にとっては誇りです」


荒川さん
「挑戦してよかったですか?」

羽生選手
「どうだろう、過去の自分が答えるんだったら嫌だったって思うけど、自分のうれしさに比べて苦しさの方が何倍も多かったので、だからそういう意味では良かったのかどうかわからないけど、競技のフィギュアスケートを続けていく上で4Aがあったからこそさらに表現やスケーティングを突き詰めてやってこれたし、そういう意味ではよかった」

荒川さん
「勝負しながらの挑戦が、『さすが羽生結弦選手』だなと思いました。どっちかをかなえるのは難しいのに、両方この五輪では挑みましたね?」

羽生選手
「やっぱりルッツとかループをいれて、前半サルコウ、そのあと助走なくトリプルアクセル、後半トウループ、トウループ。そういう構成はできなくはない、練習していれば。ただそれは僕じゃなくていいかなっていう。『羽生結弦のプログラム』としてそれが必要なのかなと思うとなんか違う気がしてる。アクセルを入れて勝ちたいって強く思ってしまいました」

荒川さん
「体さえ整えば完成もみえるのでは?というところまでアクセルは来ましたが、この挑戦は?」

羽生選手
「僕のアクセルの理論で、自分の、羽生結弦のアクセルを保持したままで最高点には本番でできたと思っています。もしかしたら違う技術をとり入れたら回り切れるかもしれないし、着氷時にうまく着氷すればできたかも。でもそれは僕じゃないので。なんか…そんなアクセルだったら僕はいらないって思うんです。やっぱり僕のアクセルでいたい。だからある意味では納得してますし、あれが僕の全てだったかなと今は思っています」

14日の会見では、明確にエキシビションへ出場するとは口にはしていませんが、連日練習を行っている羽生選手。「やっぱりここで滑りたい」という思いとともに、まだ痛みの残るその右足で臨むエキシビションは、北京五輪の大会最終日に行われます。
日テレNEWSより抜粋)



20日のエキシビションのプログラムはどうやら『オペラ座の怪人』のようです。

この日は、前日は跳ばなかった4回転サルコー、4回転トウループを跳んだ。今大会のフリー前日の9日に右足首を捻挫。痛み止めの注射を打って出場した。「足首痛いんですけど。なんやかんや皆さんに言われるかもしれないんですけど。痛み止め飲んで、痛みを消して…楽しくやらせてください! お願いします! この期間だけ楽しみます」と笑顔で話した。


これは『マスカレイド』ではなく、『オペラ座の怪人』のようですね。
どちらにしてもカッコいいけれど。


上海の辛い記憶を北京で上書きするということ!!

羽生選手にとっても、また中国のファンにとっても辛い記憶を、北京で上書きすることで幸せな記憶に変換させようという羽生選手の「愛」を感じます。
ファンに対する愛、プログラムに対する愛。



北京オリンピック最終日を締めくくるのは、羽生結弦が演じるファントムになりそうです。


◆フィギュアスケートエキシビション 
テレビ東京 13:00~

◆北京冬季オリンピック閉会式
NHK総合 21:00~



22北京 EX 練習

このカッコよさは一体何!!



お読みいただきありがとうございました。

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