2022年02月07日
プログラムに物語性を与える
このところ続々とフィギュアスケート雑誌が発売されましたが、
その中で「KISS & CRY」は特に気に入った1冊でした。
Amazonでは一時品切れになっていて、私は慌てて本屋さんで買ってきました。写真も記事も充実していて、売り切れるには理由があるなと思いました。
❄️夜のお知らせ❄️本日発売の「KISS & CRY Vol.42全日本選手権特集&北京五輪応援号(表紙:#羽生結弦 選手)」ですがAmazonさんで一時的に品切れになっているようですので下記ご活用ください
— KISS & CRY 編集部 (@TeamKISSandCry) January 31, 2022
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表紙から抜群の美しさ。
そして開くと最初に目に入るポスター2枚の裏表も、これまた美しい~~~
これだけでも買う価値はあると思うのですが、KISS &CRYの良さは、写真の美しさに加えて、記事も充実しているところ。
今回は中でもシェリーン・ボーンさんの独占インタビューに注目していました。
明日のショートプログラムの前に、シェイ=リーン・ボーンさんのインタビューについて書いておきたいと思います。
この『序奏とロンド・カプリチオーソ』というショートプログラムは、元々ジェフリー・バトルさんが基本的な振り付けをしたものでした。
しかし、羽生選手から「ショートの振り付けを完成させる手伝いをしてほしい」という依頼があったということです。
まず最初に、ジェフリー・バトルさんと、ブライアン・オーサーコーチの了承を取り付けてから、作業を始めたそうです。
羽生選手の願いは、このプログラムに込めた自身の思いを、より観客が理解できるものに仕上げたいということでした。
ボーンさんは、このプログラムに、より強い物語性を加えてくれたようです。
彼女は羽生選手のほとんどのフリープログラムの振り付けを担当していますが、プログラムに物語性を与えて、よりドラマチックな表現を引き出すのが上手な方だなと思っていました。
「オペラ座の怪人」「ホープ&レガシー」「SEIMEI」「天と地と」、どれもドラマチックで、観客は一つのプログラムを観ることで一つのドラマを観たような感覚になります。
今回の場合、羽生選手は、冒頭の部分で”とても寒い場所にいる”という表現をしたかったそうです。
ボーンさんは、そこに彼女の解釈を加えて一つの物語を揺り上げたのです。
それについて、このように話しています。
「冒頭の部分、ユヅは静かで”この世で最も寒い場所”にいて、そこからたった一人で踏みだします。
そして最初のジャンプの後に、小さな光が見えてくる。彼はその光に向かって行きますが、抱きしめると光は消えてしまいます。でも、また違う光が見えて今度はそちらに向かいますが、やはり光は消えてしまいます。
それを何度か繰り返すのですが、”光”は彼のスケート人生を象徴しているんです。
彼が手にしたサポート、観客の応援、すばらしい演技、成功の数々などです。
しかし、それらは美しいけれど、永遠に続くものではありません。
最後のハイライト部分では、彼は力強い音楽に合わせて最後まで戦います。そして、この世の全ては移り変わっていくのだということを受け入れます。
ユヅは全ての体験を通り抜けてきたので、それら(光)の存在があるということを知っているのです」
そして全日本選手権2021で初めて観客の前で演じるのを見て、「彼は輝いて、自分の真実にたどり着いたように見えた」、「”良い演技”というものの90%は”精神力”だと思いますが、ユヅにはそれがあります」と語っています。
シェイ=リーン・ボーンさんはフリーの『天と地と』も振り付けていますが、こちらは今シーズンは全く手を加えていなくて、基本的に昨シーズンと同じということです。ただ4回転アクセルウを跳び易くするために、羽生選手が多少のアレンジを加えているとのことです。
北京冬季五輪への出場については、
「おそらく彼にとっては、3つ目の金メダルを獲ることより、4回転アクセルを世界で初めて成功させることのほうが大事なのでしょう。
成功できれば、それだけでも彼にとっての金メダルに違いありません」と述べ、さらに「ジャッジには良い仕事してほしいですね。そしてユヅには、自分自身を誇りに感じることのできる演技をしてほしいと願っています」と述べ、インタビューを締めくくっています。
今シーズンはFS『天と地と』に加えてSP『序奏とロンド・カプリチオーソ』も、共にシェイ=リーン・ボーンさんのアイデアが生きているということになります。
しかも、ネイサン・チェン選手のFSプログラム『ロケットマン』もシェイ=リーン・ボーンさんの振り付けですから、北京オリンピックの隠れた主役とも言えるかもしれません。
選手によって全くテイストの違うプログラムを提供できるという、本当に幅広いアイデアに溢れた世界的な振付師です。
そんな振り付けについての経緯を知って、改めて『序奏とロンド・カプリチオーソ』を観てみたら、また違う感慨が浮かんでくるでしょう。
清塚さんのピアノ演奏と一体となって、ダイアモンドの結晶のようなプログラムに感じられます。
まだたった一度だけ、全日本で披露されたプログラムです。
明日にはこれが北京で、世界に向かって初披露となります。
さらに磨かれたダイアモンドは輝きを増しているに違いありません。
この『KISS&CRY』には、他にも本田武史さんによる4回転ジャンプについてのインタビュー記事があり、この中で本田さんは4回転ジャンプの点数について、「4回転アクセルを世界で初めて成功させるのは羽生結弦だ」「難易度を考えると、4回転アクセルは低くても15点以上はあった方がいいと思いますし、僕個人としては20点くらいあってもいいんじゃないかなって」と話してくださっています。
またANAさんとKOSEさんの羽生選手をサポートする思いを取材した記事、
間違いなく今後存在感を強めてくる三浦佳生選手のインタビューなど、読みどころも満載でした。
しかも最後には4枚のポストカード付き!
まだ入手されていない方には是非お薦めしたい1冊です。
さて、今日は羽生選手がいよいよ公式練習に出るということですね。
第4グループの練習時間は、15:05~15:40です。
その後の午後のニュースで報道されるのではないでしょうか。
報道各社のTwitterも要チェックですね。
どうか羽生選手の思い描く通りの演技ができますように。
お読みいただきありがとうございました。
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withgoldenwings at 05:56│羽生結弦 | フィギュアスケート雑誌








