2021年12月30日
マガジン記者座談会より
全日本選手権の興奮と、その後の情報の渦に巻き込まれて、まだ読破してなかったフィギュアスケートマガジンを読んでいます。
いつも記者座談会を楽しみにしているのですが、
今回もおなじみの吉田学さん、高木恵さん、小海途良幹さんの本音のトーク、それを上手く引き出してくれる山口真一さんの進行で楽しく読ませていただきました。
少しだけ印象に残ったところを抜き書きしてご紹介したいと思います。
(ただし、全日本選手権前に行われた座談会なので、全日本で優勝し、北京オリンピック代表となった現在の状況は反映していません。)
吉田:羽生選手が「五輪を目指している」とか、「金メダルを狙っている」という記事は絶対に書かないように心がけています。
「3連覇がかかる」とか、事実関係だけにとどめることに徹しています。
高木:私もそうですね。
吉田:そこは各社とも工夫していて、羽生選手の思いに反するような記事は書かないですよね。普段、会場で彼と会っている間柄なら、なおさら。
ミスリードは良くないことですから。
高木:フィギュアスケート担当として記事を書いている人は、そのあたりはわかっていますよね。
彼の意を汲んだうえで記事を書こうとしている。
吉田:それは忖度ではないんですよね。
羽生選手が「目指す」と言っていないのに「目指している」とは書けない。もし書いたらそれは記者の傲慢なので。
高木:煽りになってしまいますよね。
吉田:羽生選手に限った話ではなく、アスリートに対して失礼なことですよ。
良心的な記者さんは羽生選手の言葉に忠実な姿勢で記事を書いてくださいますよね。
時々新聞記事などに4回転アクセルやオリンピック3連覇について過剰なプレッシャーをかけるかのような記事を見かけると、思わず執筆記者の名前を確認してしまいます。
高木さんや吉田さんの記事は安心して読めますね。
小海途:北京五輪というものから逆算して考えれば、GPシリーズを欠場した影響は大きなものになりますが、羽生選手の言葉からして、五輪をゴールには設定していないですよね。であるなら、そう焦る必要もないんじゃないかと。
ケガはつらいことですし、ファンの人の前で演技ができないこともつらいことだと思いますが、そこまで悲観的ではないんじゃないかなと想像します。アスリートがリハビリの過程で普段鍛えていなかった部位を鍛えて、パワーアップして復帰する例はけっこうあるんです。
山口:確かにスケートの技術や表現力、音感だけでなく、学習能力という点においても、抜きんでていると感じますね。
「経験をプラスにする力」というか。
高木:どんなことからも何かを学ぶ姿勢は、本当にすごいと思います。
本当に誰からも、どんな出来事からも、何かを学んで自分の糧としていく能力はすごいなと思います。
そんなところは是非私も取り入れていけたらなと思っています。
高木:ストックホルムの世界選手権の会見で「確実にうまくなってるんで、羽生結弦」という言葉がありましたよね。そういう実感が持てていることが、まず素晴らしいです。
12月に27歳になって、フィギュアスケートの世界では年齢が上の部類ですが、それでもまだうまくなり続けている。だからこそこれからが本当に楽しみなんです。
平昌五輪の会見で、「これからのモチベーションは4A」と言い切ったほどの夢のジャンプ。
それを決める瞬間は、必ず見届けたいと思っています。
小海途:すでにたくさんのことを成し遂げて、誰かのためにもう十分滑ってきた人なので、もう自分の好きなように滑ってもらって、僕らはそれを見守る・・・それでいいと思っています。
4回転半が実現する瞬間を楽しみにしていますし、それをモチベーションにしながら、これからも撮影していきたいですね。
高木:よく記者同士で話すことなんですが、「これほどのアスリートにはなかなか出会えるものじゃない」「こういう選手の記事をかけることに感謝しないとね」って。
そういう気持ちで、これからも取材していきたいですね。
小海途:(4Aを跳んだ瞬間は)立ち上がりたいくらいの気持ちになると思います。
それと、仕事だから冷静に撮らないといけない一方で、「肉眼で見たい」気持ちがあるんです。
カメラをのぞいていると、感動がちょっと薄れるような感覚があって・・・。
フィルター越しだと、どこか客観的に見えてしまうんですよ。
小海途さんの気持ちとてもよく分かるような気がします。
もちろんプロのカメラマンがファインダーをのぞくのとは全然違うのですが、
例えば試合やアイスショーの時、双眼鏡を通して結弦くんを追っていると、まるでキラキラと輝く万華鏡をのぞいているようで、演技が終わって双眼鏡を外してみると、あれはいったい何だったのだろう?
幻だったのか?という気持ちになってしまうことがあります。
なので、たとえ遠くからでも、細部は見えなくても、肉眼で見た方が記憶に定着するっていうのはあると思います。
今回の全日本の時は演技中は肉眼で動きを追い、演技前と演技後は双眼鏡で見るようにしました。
結弦くんの演技は、確かに観たはずなのに、そこだけ記憶が飛んでしまったかのように感じることがあるとはよく聞きます。
私も同じように感じたことが何度もあります。
あれは一体なぜなのでしょうね。不思議な気持ちになります。
だから結弦くんの演技中は、それを目に焼き付けようと、必死で観ています。
小海途さんまでこのような感覚を持つことがあるというのであれば、やはり、肉眼で見るというのは大切なことなのでしょうね。
今号のフィギュアスケートマガジンは、座談会以外にもフォトグラファーにフォーカスして記事があり、そちらでは坂本清、矢口亮、若杉和希、長瀬友哉、毛受亮介という、5人の錚々たるフォトグラファーが、羽生選手の写真撮影についての思いと、印象に残る「この1枚」を語っています。
所属がすべて異なるフォトグラファーたちに、一つの企画に参加してもらえるのも、山口さんなればこそだと思います。
全日本直前という時期に出版されたので、まだお読みでない方もいらっしゃると思いますが、今回もとても読みごたえがあります。特に写真がお好きな方必読です!
「全日本選手権特集号」もとても楽しみですが、それを待つ間に是非お読みいただけると良いなと思いました。
若杉さん(読売新聞社)より
[お知らせ]
— 読売新聞写真部 (@tshashin) December 22, 2021
22日に発売された「フィギュアスケートマガジン」(ベースボール・マガジン社)で羽生結弦選手について写真と共に語らせて頂きました。是非ご覧いただければ。
明日からの「選手権」も楽しみです!掲載写真の別カットもどうぞ(若杉)https://t.co/CkLtRN0Cra#羽生結弦 #YuzuruHanyu pic.twitter.com/PWIS0Pb3PL
長瀬友哉さん(フォート・キシモト)より
フィギュアスケートマガジンさんでインタビューを受けさせてもらいました。
— 長瀬友哉 (@nagase146) December 28, 2021
羽生選手について少しお話しさせて頂きました。自分で読むのは恥ずかし過ぎますが笑
諸先輩方に比べたら短い年数ですが、初めて撮影した2013年から8年。
北京がどんな大会になるか楽しみです。 pic.twitter.com/LNM6eE7mm9
お読みいただきありがとうございました。
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