2021年11月24日
ニースのロミオが背負っていたもの
昨日23日は休日だったこともあり、たくさんのフィギュアスケート番組が組まれていて、久しぶりにテレビ番組をたくさん観てしまいました。
スポーツ酒場”語り亭”で、野口美恵さんが鍵山選手のGPSイタリア大会でのSP7位からの逆転優勝を、ニースの羽生選手のSP7位からの3位入賞に例えて話されていたことは、私も違和感を感じました。
野口さんは深い意味もなく思い付きで言ってしまったのかもしれませんが、『羽生結弦 王者のメソッド2008-2016』という、美しい表紙の本を執筆されていて、ニースのこともよくご存じのはずなのに、なぜあのような発言になったのかなと思っていました。
あのニースの世界選手権FSは2012年3月31日のことでした。
東日本大震災からちょうど1年が経ったところでした。
羽生選手の演技は、大震災からの苦難の1年、羽生選手本人だけでなく、東北の被災者の方々の苦難の1年を乗り越えてきた、その魂の叫びのようなものと感じました。
羽生選手は自分のためというよりも、自分を支えてくれた東北の人たち、ともに戦ってきた周囲の人たちの想いに応えたくて、足の怪我も隠して渾身の力で滑り切ったのです。
それを、父親の経験を引き継ぎ、恵まれた練習環境で、自分のスケートだけにフォーカスして育ってきた鍵山選手の演技と比べるとは、あまりに無神経と言わざるを得ないでしょう。
多くの羽生ファンの皆さんが、私もその中の一人ですが、反論するのは当然だと思います。
当時17歳の羽生選手と、今の18歳の鍵山選手では背負っているものが全く違うのですから。
何度も言う❗️
— anego (@anego43046020) November 23, 2021
このコラムは何度読んでも泣く😭
ニースの軌跡は、氷の神様がフィギュアスケートの未来を羽生くんに預けた瞬間だったと思ってる。#羽生結弦選手の夢が叶いますように https://t.co/wIc3nx7ubh
ボクは17歳の彼を知っている。
今や伝説となった2012年フランス・ニースでの世界フィギュア。
その時、彼の足が傷ついていたことも知っている。
「彼を止めろ。これ以上滑ったら靭(じん)帯やっちゃう(ボクはヒザの故障だと思っていた。だが後日、足首の捻挫だったと明らかになる)」。
おそらく彼も耳元で同じことをささやかれていたのではないか。
彼はそれを振り払うように吠え、カメラのファインダーに収まりきれない激しさで4分30秒を舞った。
弾ける歓声の中で「あいつの足、壊れてたよね?」と言って泣き、
「オレ、あいつを小さな頃から知ってるんだよ」と言って泣き、
「あいつ、遠くへ行っちゃったよ」と言って泣く。
そういうカメラマンたちの姿を知っている。
今も彼の本質はあのころと変わっていないことを知っている。知っているから怖い。
負傷の不安やわれわれが抱える心配をも戦うモチベーションに変えてしまう人だから余計なことは言うまい。
そして気の早い話だが平昌で滑り終わったら指を1本、すーっと天に向けて立ててもらいたい。ニースのときと同じように。そうしたらボクも泣いてしまうだろうな。(編集委員)
2016年9月1日付けのこの記事を書いたのはスポニチの長久保豊さん。
そして平昌では期待通り1本の指がすーっと立てられたのです。
長久保さんだけでなく、皆泣きましたよね。
最近、急速に鍵山選手を持ち上げようという風潮がありますが、はっきり言って、羽生選手とは全くの別レベルで、私の中では比較の対象にすらならないと言わせていただきます。
次に見た番組は、全日本ジュニア選手権。
女子がメインの放送でしたが、冒頭、優勝した三浦佳生選手の演技を観ることができました。
これもまた、SP7位からの逆転優勝でした。
点数がが出た時、子供のように号泣する佳生くん。
SPの後にひどく落ち込んで、そして逆転優勝がどんなに嬉しかったことでしょうか。
得点が発表されるまで、勝つために集中し続けた姿は心に響きました。
— 矢口亨(スポーツ報知写真部) (@yaguchi_toru) November 22, 2021
どんな時でも自分のやるべきことをする。それはきっと日々の練習から意識して積み重ねてきた姿勢。
記憶に残る演技を見せてくださった #三浦佳生 選手、本当に有難うございました!#全日本ジュニア2021#フィギュアスケート pic.twitter.com/NJOBL33vS9
冒頭の3本のジャンプ、加点が凄い!3と4と5!
全日本ジュニア🐉男子
— 【公式】フジテレビスケート (@online_on_ice) November 21, 2021
SP7位から大逆転🔥三浦佳生選手が初優勝🏆NHK杯からの連戦「体力の限界😱」を突破し👊🏻頑張りました🎊
🥈壷井達也選手は4回転にチャレンジ👍🏻最後の全日本Jr.で3年ぶりの表彰台👏🏻
🥉吉岡希選手は嬉しい初表彰台🎉冒頭4T+3Tで約15点をゲット😆#figureskate #スケーターとつながろう pic.twitter.com/wt78CIVdHQ
全日本ジュニアで優勝するという目標達成しましたね!
女子の演技では、3位銅メダルを獲得した千葉百音選手の演技を観ることができました。
百音ちゃんといえば、どうしても震災後に結弦くんと再会した時のアイスリンク仙台での姿を思い出してしまいますが、美しく強く成長されて感激しました。
そして佳生くんも、百音ちゃんも、二人共全日本に出場することが決まりました!
🐉全日本ジュニア🐉
— 【公式】フジテレビスケート (@online_on_ice) November 22, 2021
男女6名が全日本への推薦出場を決めました🎊
男子🤴
三浦佳生、壷井達也、吉岡希、片伊勢武、大島光翔、中村俊介
女子👸
住吉りをん、千葉百音、吉田陽菜、田中梓沙、柴山歩、中井亜美
開幕は12月23日@さいたまSA🕊
皆さん、ガンバです🔥#figureskate #スケーターとつながろう pic.twitter.com/JhNqrT6Iay
まだこの後、『ドリーム・オン・アイス特別編』を再び堪能し、さらに『KENJIの部屋・佐藤駿エピソード2』も観たのですが、夜も更けてきたので、続きはまた明日にしますね。
結弦くんの足が一日も早く回復しますように。
お読みいただきありがとうございました。
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withgoldenwings at 02:50│羽生結弦 | ロミオとジュリエット