カッコよすぎて罪深い雪肌精とクリスタルメモリーズ

2019年07月03日

スケ連HPのイコノロジー



日本スケート連盟は90周年を迎えたそうですね。 

日本スケート連盟 3



そのこと自体は大変喜ばしいことと思います。



しかし更新されたホームページをよく見ると、なかなか素直におめでとうございます、とも言えない気分になってしまいます。



今日は刷新されたホームページを拝見した感想を書いてみたいと思います。

主にフィギュアスケートに関するページを中心に見ていきます。


ページを開いてまず最初に出てくるのはOtonalの羽生選手です。

羽生選手だけではなく、スピードスケート選手、フィギュアでは紀平梨花選手、宇野昌磨選手、三原舞依選手の画像が自動的に流れます。


日本スケート連盟 1


この下にある「JSF VISION-創立100周年に向けて」というタイトルからPDFで90周年記念サイトが開くようになっています。分かりにくいです。


それではコンテンツを見ていきましょう。

日本スケート連盟 4


まず90周年のご挨拶です。

ここでもう驚いてしまいました。


日本スケート連盟 5


あいさつ文は右下に書かれていますが、そのあいさつ文にぴったりと寄り添っているのは、現役時代の橋本聖子会長のガッツポーズと高橋大輔選手の決めポーズなのです。


普通の感覚では、自らが会長というポストについている場合に、自分のガッツポーズを一番目立つ位置に置くことを躊躇するのではないでしょうか。

しかもその下の会長名の真横にはご贔屓の選手の決めポーズです。

二人のために世界は(スケ連は)あるとの宣言でしょうか。
相変わらず自制心とは無縁の方のようです。

このお二人は共にオリンピック銅メダリストです。
競技成績がすべてと言っても過言ではないアスリートの世界で、日本スケート連盟では、どうやら金メダリストよりも銅メダリストの方が高く評価されているかのようです。


宇野選手の画像は、橋本会長の上方にあり、彼女は二人のお気に入りに挟まれてガッツポーズという、ちょっと見るほうが照れてしまうような構図になっています。

そして橋本会長と高橋選手の間に位置する集合写真は当然のように羽生選手が不在の時のものが選ばれています。


羽生選手はといえば、挨拶文の中で、「国民栄誉賞をいただく選手」(輩出はしていませんね、羽生結弦選手ただ一人だけです)に言及しながらも、左下方に暗くて誰なのかはっきりしない画像が載せられています。
しかも他の選手は全て競技プログラムの画像を使用しているのに、羽生選手だけは敢えてエキシビションプログラムの暗めの画像というのはどうしたことでしょうか。
ここではこれまで90年のスケ連の歴史を振り返っているのならば、誰にでも分かり易いソチでの「パリの散歩道」、あるいは平昌での「バラード第1番」とか「SEIMEI」の画像を使うべきでしょう。


また、ここにフィギュアスケートで初の金メダルを獲得した荒川静香さんの画像がないのもおかしなことだと感じました。
荒川さんは現在スケート連盟副会長の座にありますが、ほとんどその存在感はありません。
名ばかり副会長なのでしょうか。



日本スケート連盟 7



次のページです。
ここでは現在のスケ連の成果を披露しているようです。

画面右端の画像をみると、平昌オリンピックで日本選手を応援している観客席の風景ですね。
私は最初、当然ながら、羽生選手がオリンピック2連覇という偉業を達成した時の光景なのだと思いました。

しかし、違いました!

日本スケート連盟 8
画像を拡大してみると、宇野選手の応援なのがはっきりと見て取れます。
その横にはトゥーランドットの衣装の宇野選手の画像が置かれています。

一方、羽生選手の画像は、位置的に下方となる左下に置かれています。


考え過ぎだと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、私はこの3月の、さいたま世界選手権でのスケ連の羽生選手への酷い仕打ちを目にして以来、この組織を全く信用できなくなってしまいました。


日本スケート連盟 9



次のページはスケートを「する人」「見る人」「支える人」というテーマのようですが、流石にこの大きな画像では他の選手の応援画像を使うことはできなかったようで、羽生選手のバナーが映っています。右端のカメラの放列の多さから見て、その先には羽生選手が被写体としているのだということは容易に想像できます。しかし、決して羽生選手の画像は使いたくないのでしょう。


日本スケート連盟 10


日本スケート連盟 10-1


JSF MISSION のページにこれまでの金メダリストの画像があり、ようやく荒川静香さんの画像が出てきました。



日本スケート連盟 11

フィギュアスケートで今日までにオリンピック金メダルを獲得したのは、荒川静香、羽生結弦という、共にアイスリンク仙台をホームリンクとしていた二人だけです。



こちらはホームページ下方にある、INFORMATIONのリンクから今年度の強化選手の項目です。

日本スケート連盟 2



日本スケート連盟 2-1

男子シングルの強化選手は4人。
その順番を見てみましょう。
宇野選手ー高橋選手ー田中選手ー羽生選手の順です。
何か違和感を感じませんか。

当然成績順ではありませんね。女子シングルを見れば、アイウエオ順に並べたわけでもなさそうですね。
昨シーズンの世界選手権でトップの成績の羽生選手がなぜ一番下にリストアップされているのでしょうか。
理由は理解できません。



美術作品を読み解く方法としてイコノロジーがありますが、このようなホームページにさりげなく置かれている画像からも、その真意がどこにあるのかを読み解くのも興味深いなと思いました。
意外に組織の深層心理や密かな願望、本音が隠されていたりします。



ところで橋本聖子氏は2006年から既に13年間、公益財団法人日本スケート連盟会長の座についています。
これはいくら何でも長過ぎませんか。

世界で一番強大な権力を持つというアメリカ大統領でさえ、2期8年以上継続してその権力の座に座ることは憲法により禁じられています。

また、フランス大統領の任期は5年で、これも憲法により連続2期までと定められています。

その他、主要国ではドイツ、ロシア、中国でも国の首長の3選は憲法によって禁じられています。

しかし不思議なことに、日本国憲法には総理大臣の任期制限が規定されていません。


私は、総理大臣のみならず、全ての公益に資するポストには継続年数に制限を設けるべきと思ってます。

長期的な権力は必ず腐敗するからです。 

どんな組織にも小判鮫のような人間は多数寄生しています。
権力が変わらないと見れば、忖度が組織の中に蔓延していきます。 


ついでに言えば、我国の現総理大臣も在任期間が歴代3位とか。
このまま続くと11月20日に歴代最長になるということです。

でもこれは決して自慢できる話ではありません。
長期間に亘り一人の人物が権力の座についていると、そこには権力者の驕りと、その権力に忖度する人間が少なからず現れるということを意味しているからです。
実際、その証左は皆様ご存知の通りです。

現総理大臣はどうしても憲法を変えたいようですが、もしどこかを変えたいのならば、9条に手を掛けるよりも前に、まず最初に、権力の歯止めとして総理大臣の任期の制限を憲法に明記すべきと、私は考えています。



話がそれてしまいました。
スケ連の話に戻ります。


結論として、公益財団法人である日本スケート連盟の更新されたホームページは「厚顔無恥」という言葉に当たるでしょうか。
一人の人物に長期に亘って権力が集中するとこうなってしまうということです。


一日も早く、現執行部が一掃され、例えば日本フェンシング協会のように、若く先進的な指導者の下で100周年に向かって欲しいものですが、あまり、というか、全く、期待はできそうもありません。

いつの日か、それにふさわしいのは羽生結弦氏でしょうけれど、同時に羽生結弦という人物はそんな小さな世界に納まるようなスケールではないのもまた真実です。

そして、そのような小さな世界に納まって欲しくもありません。


5年後、10年後、20年後の羽生結弦氏の未来に栄光と幸あれと心から願っています。



ブログ訪問ありがとうございます。

フィギュアスケートランキング
ブログランキングに参加しています。1クリックが励みになります。

☆全ての画像、文の転載、引用はご遠慮下さい。

P.S. 橋本聖子会長と高橋大輔選手の関係についてのまとめ記事を見つけたので置いておきます。

ちなみに、橋本氏は現在、自民党参議院議員比例区選出で4期目を務めており、今月21日に投開票を予定されている参議院議員選挙に立候補を予定しているようです。




withgoldenwings at 02:51
カッコよすぎて罪深い雪肌精とクリスタルメモリーズ