2019年05月17日
毎日をスケートのために捧げる
アイスジュエルズ Vol.10
早速買ってきて読みました。
まず写真が秀逸です。
田中さんは、ただ美しいだけでなく、結弦くんの内面や、精神性を表出しているような写真を選んで下さっています。
このふわふわの衣装もいつか伊藤さんの講座で見せていただけたらいいな。
厚くて艶のある紙質も雑誌の中では一番だと思います。
ジュエルズは一冊一冊が本当にジュエルのようで、コレクションしたくなるシリーズです。
写真と共に一番の楽しみはスペシャルインタビュー。
今回のタイトルは
「毎日をスケートのために捧げ、強くなっていきます」
ほんの少しだけ、印象に残った部分を引用させていただきました。
ー平昌五輪の前のケガから復帰までの経験で今回に生かされたことは
「練習の段階で挫折を味わうことが覚悟できていたかなと思います。あとはあのケガと同じように、思ったようには回復していかないことは覚悟していました。ただ、その上で勝てたという経験は練習やトレーニングへの意欲につながりました」
平昌に登場した時の、あの達観した人の持つ落ち着き払った表情は、やはり挫折を味わう覚悟をした上のことだったのだと、初めて明かしてくれたと感じました。
背水の陣だったのですね。
ー新しいモチベーションとは
「今回は誰かへの優しい気持ちとかそんな柔らかいものじゃなくて、純粋に自分が勝ちたいから跳ぶという固くて強い意志があるんです」
平昌五輪の後のインタビューで4回転アクセルについて、「恩師である都築先生をはじめとしたいろんな方々が期待してくれているので、見せてあげたいという思いもあります」と言っていたそうです。
しかし最早そんな気持ちをはるかに超えて、4回転アクセルは固くて強い意志として、羽生選手の中にあるということです。
ISUの記録によると最初に3Aを跳んだバーン・テイラー選手はクリケットクラブ所属だったそうで、オーサーコーチもミスター・トリプルアクセルと呼ばれていたわけですから、理想のトリプルアクセルを跳ぶ羽生選手は4Aに挑戦するべく運命づけられているかのようです。
「リスクがどんなにあってもやりきりたいなと思っています」
ここまで本人が言っているのですから、それを見守る私達にも相当の覚悟が求められますね。
続いてハビエルについては
ー羽生選手のとってハビエル・フェルナンデス選手はどんな存在ですか?
「今では会えるとすごくほっとする、大切な人であり、尊敬するスケーターっであり、いつも後ろから支えてくれている存在です。ハビがいたから強くなれたと今だから思えます」
やはり羽生選手にとっては一番信頼のおけるスケーターはハビエルですね。
これからもずっと二人の関係は変わらずに、いずれ二人揃ってフィギュアスケート界に色々な意味で大きな影響を与える存在になると信じています。
ーこれからのハビエル選手に期待することは?
「競技から離れた今だからこそ、トップスケーターとして言えることがたくさんあるんだろうなと思って彼のインタビューなどを見ていました。
協力できる時がきたら協力したいと思います」
ハビエルは現役を引退してから、堰を切ったように多方面に活動の範囲を広げているし、ジャッジの採点の問題についても今まで言えなかったことをはっきり発言するようになっています。
羽生選手はそれをしっかり見ているのですね。
協力できる時がきたら、二人で力を合わせて、スケート界の改革ができたらいいですね!
他にもトレイシー・ウィルソン、ブライアン・オーサー両コーチのインタビューもあり、本誌の4倍の大きさの特大ポスター付きと、マストバイの1冊です。
このVol.10はこれまでのアイスジュエルズの中でも一番好きかも。
とりあえず近くの本屋で買いましたが、私はもう1冊保存用に買うことにしました。
FaOIのチケットに関して、これまでになかったような混乱があちこちで起こっていますね。
旅行代理店がアイスショー鑑賞ツアー中止 羽生選手出演をフライング公表
国内外の有名フィギュアスケーターの出演で6月に開かれるアイスショーの鑑賞バスツアーを企画し、参加者を募っていた神戸新聞旅行社(神戸新聞興産の一部門、神戸市中央区)が、ツアーを急きょ中止した。羽生結弦選手の出演を主催者発表より早く明らかにし、鑑賞チケットを取り扱えなくなったためで15日、旅行社への取材で判明した。兵庫県内や関東、九州から90人の申し込みがあり、旅行社は代金を返し、「おわび」として5000円分の商品券も送付する。
ニュース全文はこちら
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190515-00000074-mai-soci
このことについては皆さんもうよくご存じのことと思いますが、あまりにひどいやり方だと思いました。
チケットを申し込んだ方には何の落ち度もありません。
ツアーを主催した神戸新聞旅行社にペナルティを課すのならともかく、結果として、既に申し込んでいた旅行者にチケットを渡さないというペナルティを課すのは余りに酷ではありませんか?
何時間かだけ主催者よりも早く羽生選手の出演を発表してしまったからといって、発表した当事者でなく、その被害者にここまで厳しい措置を取るのならば、高額でチケットを転売することは何故黙認するのでしょうか。
いずれの場合も、結局被害を受けるのはチケットを購入した消費者であり、それはショーを見たいというCICにとっては大切なお客様なわけです。
FaOIを主催するCICは、今回例年とは色々異なった対応が目立ちます。
多くが羽生選手の演技を見たくてショーのチケットを購入することは分かっていながら、羽生選手の出演をこんなにギリギリまで発表しなかったことも、中国でのチケット販売も今年が初めてです。
私は、ポスト羽生を見据えて市場を中国に拡大していこうという計画に着手したのだろうと思いました。
仮に羽生選手がFaOIを卒業したとしても、FaOIは世界中のレジェンドスケーターを集めた、おそらく世界一豪華なアイスショーですから、羽生選手の出演がなくとも、他の選手のファンなど一定数の観客を中国から集めることはできるでしょう。
今回の中国進出にはそんな思惑を感じてしまいます。
その中国では、もう既にチケットが高額で転売されているという情報もあります。
国内よりももっと管理が難しい外国での販売は、電子チケットに限定するなどの措置が絶対に必要だと思いました。それでなければ、日本以上にチケットを巡る混乱が起こることは目に見えています。
今回のことが一般ニュースで取り上げられたことで、またまた何の責任もない羽生選手の名前が出てきて、彼はまた申し訳なく思って心を痛めているのだろうと思うと、CICの対応は疑問に思わざるを得ません。
羽生選手の出演発表がこんなに遅くなったことについても、足首の怪我もあり、早い段階で羽生選手から出演の承諾を得られず、中国でのチケット発売、仙台での公演など、羽生選手が断り切れない状況を作り出した上で、出演を承諾してもらったのではないことを祈ります。
羽生選手がいつまでFaOIに参加するのか分かりませんが、私は羽生選手が出演しないFaOIには行くつもりは全くありません。
例え遠くの席からでも、豆粒のようにしか見えなくても、生で見たいと思うのは羽生選手だけだからです。
同じ空間を彼と共有できるという喜びが無いのならば、テレビで見れば十分なのですから。
私の場合は、いずれ足を運ぶのはContinues with Wingsだけになるだろうことは確実です。
それがいつになるのかはまだ分かりませんが。
出演するからには全力で滑ろうとするのでしょうけれど、
どうか大切な足を労わって、羽生選手にとって今年のFaOIが楽しい時間となりますように。
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